| ほぼ日 |
先生は、2000年の８月、
「梅干の種飛ばし高松大会」で
優勝をおさめています。
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| ラヂヲ |
はい。 ‥‥ってマンガの質問じゃないんだ。
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| ほぼ日 |
手もとの資料によれば、
優勝記録は「16m63cm」であったと。
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| ラヂヲ |
ええ。
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| ほぼ日 |
さらに同年11月、
「梅干の種飛ばし全国大会」でも優勝し
みごと「梅干の種飛ばし」日本一の座に
輝いていますね。
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| ラヂヲ |
そうです。
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| ほぼ日 |
おかしな経歴だと思うんですが‥‥。 |
| ラヂヲ |
赤塚不二夫先生がまだお元気なころ、
香川でサイン会があったんです。
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| ほぼ日 |
サイン会。ええ。 |
| ラヂヲ |
その帰りに、商店街を歩いていたら
やってたんです、「大会」を。
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| カタダ |
タネ飛ばしの。 |
| ラヂヲ |
そう、で、参加賞としてジュースが１本出ると。
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| ほぼ日 |
なるほど。
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| ラヂヲ |
‥‥夏でね。
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| ほぼ日 |
ああ、暑かったわけですか。８月ですし。
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| ラジヲ |
そのジュース目当てに出たんですよ。
飛び入りで。
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| ほぼ日 |
ほほう。
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| ラヂヲ |
タダでジュースくれるんだったら
梅干のタネくらい飛ばしますよと。
そしたらチャンピオンになってね。
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| ほぼ日 |
はあ。
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| ラヂヲ |
第１投で最長記録が出ました。
優勝記録
「16m63cm」は標準的な雄のマッコウクジラの体長に匹敵する距離。 |
| ほぼ日 |
はあー‥‥。
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| ラヂヲ |
おかげで最後まで会場に残されました。
チャンピオンは帰らないでくださいとか言われて。
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| ほぼ日 |
チャンピオンが帰っちゃマズいでしょう（笑）。
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| カタダ |
チャンピオン帰宅（笑）。
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| ほぼ日 |
それが香川大会。いわば地方予選ですね。 |
| ラヂヲ |
決勝大会はね、三重県であったんです。
ん、三重だっけな‥‥
ま、ともかく公式球が紀州梅で。
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| ほぼ日 |
全国から、タネ飛ばしの猛者どもが
集まってきたわけですか。
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| ラヂヲ |
そう。そこでもまた勝ったんですよ。
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| ほぼ日 |
あの‥‥すいません、
訊きたいことは山ほどあるんですけど、
「コツ」とかは、あるんですか？
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| ラヂヲ |
みんな「上に飛ばそう」としすぎだよね。
気持ち的に。
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| ほぼ日 |
はい。‥‥ダメなんでしょうか。
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| ラヂヲ |
ダメダメ！ 真っすぐ飛ばさなきゃ。
ライナーで。
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| ほぼ日 |
ライナーですか。
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| ラヂヲ |
ほらあの、ハトが首ふって歩く要領で‥‥。
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| ほぼ日 |
あ、そういえば、以前、
そんな作品を見かけたことが‥‥あ、あった。
クリックで拡大
和田ラヂヲ『和田ラヂヲの新世界』p108より
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| カタダ |
なるほど、超ライナーですね。
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| ほぼ日 |
これぞ「正しい種の飛ばし方」であると。
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| ラヂヲ |
さすがに「アーッ」とかは叫んでないけど。
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| ほぼ日 |
このコツがわかったのは‥‥。
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| ラヂヲ |
あ、第１投ですね。
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| ほぼ日 |
すでに１投目から？ |
| ラヂヲ |
つかんでましたね。
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| カタダ |
身体が知ってたんですかね。
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| ラヂヲ |
あるいは前世でね。
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| カタダ |
それまで、そんなこと
やったことなかったわけですよね？
タネ飛ばしの練習とか。 |
| ラヂヲ |
当たり前じゃないか。
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| ほぼ日 |
そうですよね‥‥。
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| ラヂヲ |
優勝賞品は「松坂牛３キロ」でした。
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| ほぼ日 |
梅干のタネ１個で「ジュース１本」のハズが
梅干のタネ１個で「松坂牛３キロ」に！（笑）
賞状を手にする種飛ばし王者。
小脇に抱えるのが副賞「松坂牛３キロ」か。 |
| ラヂヲ |
地元新聞社の記者が取材に来たりしてね。
勝因は？ とか訊かれて。
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| ほぼ日 |
あはははは（笑）、「勝因は？」。
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| ラヂヲ |
思わずライナーの件は伏せたけど。
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| カタダ |
勝因ヒミツにしてるじゃないですか（笑）。
地元紙の「囲み取材」に答える。
本当の勝因については思わず伏せてしまった。 |
| ほぼ日 |
でも‥‥あらためて、勝因というと？
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| ラヂヲ |
うーん‥‥なんなんですかね。
サッパリわからないですね。
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| ほぼ日 |
そうでしょうね‥‥。
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ラヂヲ |
でもなんか、お祭りの一環だったんですよ。
当日も、すごい人出で。
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| ほぼ日 |
ほほう。
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| ラヂヲ |
もう、となりの大学生なんか
ガタガタ震えてたからね。
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| ほぼ日 |
決勝をまえに。
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| ラヂヲ |
その時点で、勝ったなとは思いました。
俺、緊張しないタイプだから。
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| ほぼ日 |
なぜか身体が知っていた「飛ばす技術」と
「強靭なメンタル」、
ともに備わっていたということですね‥‥。
なるほど。ん‥‥えーっと、これは？
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| ラヂヲ |
梅干のタネのオブジェですよね。
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| ほぼ日 |
優勝記念の？
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| ラヂヲ |
いや、大竹伸朗さんがつくってくれたんだよね。
「和田くん、優勝おめでとう！」って言って。
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| ほぼ日 |
え！ あの現代美術家の？
友だちなんですか？
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| ラヂヲ |
うん。
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| カタダ |
すごいじゃないですか！
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| ほぼ日 |
大竹伸朗作、「梅干のタネ」‥‥。
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| カタダ |
１点モノですよね？
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| ラヂヲ |
とうぜんです。美術品ですから。
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そもそもの質問その１に対するアンサー
「遠くに飛ばす技術」と「強靭なメンタル」が
ともに、なぜかうまれつき、備わっていたため。 |
