TBS徳川埋蔵金ライブに向けて。
ヘルメットをかぶった
経済番組をご一緒に。

第9回 darlingインタビュー(その4)

赤城から帰ってきました。いやあ、よかった。
今回は、過去の写真をサービスですね。
っつうことで今日もつづきをいってみます。


----発掘作業場での泥遊びの面白さはありましたか?

そりゃあったよ。
汚れないように気をつけて生きてるじゃないですか、
普段都会では。でもあそこでは、
汚れる汚れないはどっちでもいいことで、
一時期は汚れるほうが自慢になったりするっていう。
価値が逆転するわけだよね。そこでも価値が発生してる。
で、体全部使って知恵を使わないと、
やっぱりあそこのゲームって成り立たないんで、
ユンボの掘り方を泥をこう運んでっていうのも知恵だし、
それから間違った方向に何日も掘っちゃう
ってこともあるんで、あの中での戦略立て。
一ゲームの中での戦略立てっていうのと、
トータルに一年を通して優勝するかどうかみたいな
戦略立てと、いろんな戦略があるじゃないですか。
それを体全部使って、ある意味じゃ命使って
あの中でフルに遊べる。すごいフィールドっていうのは、
俺だってそれは好きです。
みんな普段はばらばらに生活してる人たちの
チームなんだけど、それが、一個穴あけたい、
掘りたい、見つけたい、っていう目的で、
他の人がいてよかったっていう、
お前がいてよかった、っていう数が、どんどん増えてく。
何にも穴の下のほうまで降りてきてないけど、
上がってきたときに豚汁ができてきた時に、
ああお前がいてよかったっていうような。
わかりやすいけどね、そういうことが連続してるんですよ。
スポーツマインドのような、友情なのか、そこでもやはり
苦労をシェアしてる喜びっていうのがあって、
あそこにいるあいだって、みんなもよく言ってたけど、
「あの時の俺たちって、いい人だった」って。
すっごくみんながいい人だった。
机の上の作品では苦しいから悪い人になって敵対していく
みたいな言い方がよくあるんだけど、その側面を
俺たちがまだ見てないだけかもしれないんだけど、
あの場では、苦しくなるほど仲良くなっていった。
要するに、寄りあわないと力が出ないから。
みんなで励ましあったり助けあったりっていうのが
ものすごく自然にありましたね。
これは一つはリーダーシップの取り方が
いくつもに分権化されてたっていうのがあって、
そういう知らずにできてた組織論っていうのがあるんでね。

----その組織論は今でも生きる種類のものですか?


生きると思うよ。本当にワンマンで何かできるっていうのは
これからありえないと思うんで、
土木の部分で現地のリーダー、望月会長(建設会社社長)
っていうのが、徹底的なボス猿なんですよ。
徹底したボス猿が一人いて、
もう一つは恩田さんを中心にして、
テレビの番組を作るところではやっぱり、
みんなを一人ずつ説得して、というよりは、その都度
臨機応変に的確に指示を飛ばしてかなきゃいけない。
その二人が、二つボスとして動くわけですね。
で、僕は何ができるわけじゃないんだけど、
両方のバランスを見ながら全体の方向っていうのを
決断するしアイデアを出していくっていう、
力の弱いボス猿をやってたって気がする。
徹底的にボス猿だった望月さんが俺のことを
親分っていうわけですよ。その言い方が、
あのチームを作ったっていう気がするんだな。
あそこでヒエラルキーがあるように見えてやっぱり
もう倒れたヒエラルキーっていう
俺の思ったイメージがあったね。
みんな、でもね、ああいうことしたいんだよね。
怒鳴って怒らなければいけない場合には怒鳴るし。
船を航行してる時に、
たいへんなことがあったら沈んじゃうじゃないか
っていうその意識だよね。あそこで学んだことは
今になってどれだけ役立っているかって思うんですよ。
ぼくはどっちかっていうと親分役って
ほんとは好きじゃないんで、だけどあそこでは
その勉強しなくちゃならない。
俺は、単に自由な奴が集まってるっていうのが
一番好きだったんですけど、それだけじゃ前に進まないぜ
っていうのがよくわかったんで、
それが今、役に立ってますよね。


(月曜日につづく。明日はメール紹介をします)

1999-12-11-SAT

BACK
戻る