TBS徳川埋蔵金ライブに向けて。
ヘルメットをかぶった
経済番組をご一緒に。

第6回 darlingインタビュー(その2)


さて、つづきです。
今回は前回の余韻を残しつつ、
このまま一気にインタビューにいっちまいましょう。
では、どうぞ。



結論はまだわかってないけど、日本っていうのは
外国が政策を決定してきた歴史なんですよ。
教育、軍事、政治からみんな外国の雛形をコピーして
そこに自分たちの日本語を書き込んで
システム図を構築してきた国で、
今ないんですねその雛形が。
今まででいうと、既得権をどうするか、
っていう問題があるんです。
明治時代だったら武士の既得権、
第ニ次世界大戦なら地主の既得権をどうするっていう。
相当乱暴にやんなきゃできないことを、
明治では血を出さないでやったんです。
太平洋戦争っていう戦争では、
外では血が流されたけど国内では流されていない。
で、血は流れていないっていうかたちなんだけど、
今の時代っていうところに、何かの権利を失う人と、
作っていく荒野っていうふたつが
僕にはイメージできるので、状況そのものがまさしく、
大変化をしなかったら生き残れない、
全体が生き残れない、って思う。
かつて明治維新にしても太平洋戦争にしても、
日本がつぶれちゃったらアメリカも生き残れない、
国際社会全部が駄目になっちゃうっていうように、
一つの国の動きがこんなに
国際社会全部に影響を与えるのが露骨な時代っていうのは
ないわけで、そのときにぼくたちが何をするか、
何を考えるのか、っていうのが
やっぱり一番のキーになると思いますね。

ぼく個人として何を考えているかというと、
ものが作られて消費されて動いていくっていう
三つのキーがあるとしたら、
価値がどう生まれるかっていうのを、
経済学部の人が学ぶ価値論とか
さまざまな経済理論みたいなのがあるんだけど、そこは
もっと丁寧に扱わないといけないような気がしてて、
価値の生まれ方っていうのを
実践の中で研究していきたいんですよ。
研究者じゃないから論文出す必要もないんですけど。
これがわかったからこっちに応用していこうっていうか、
要するに人間が作っているものなんで、
人間というのは価値を状況のなかでどう動かすか、
そのことをもっとこう非常にスケベに探りたいんですよ。
そうなると、むやみな獲得競争というか、
従来の価値を一元化して
そのなかで価値のヒエラルキーのトップに上るんだ
っていうような落っことしあいの競争じゃなくて、
ちょっと前だと共生って言葉がよく使われていたけど、
共生っていう言葉だと甘ったれて聞こえるとこがあるので、
そうすると、今だと何だろう? 共生というよりは、
分けあう、ある価値体系に縛られないで、
要らないものは人にあげろよ、って。


(まだまだ、つづくのだった)

1999-12-08-WED

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