TBS徳川埋蔵金ライブに向けて。
ヘルメットをかぶった
経済番組をご一緒に。

第2回 ディレクターにききました。


毎日こんにちは。木村俊介@まだ町田市です。

年末の徳川埋蔵金プロジェクトをよろこぶメールが
いろいろと編集部に届いています。
ありがとうございます。

まずは、お問い合わせについてです。
質問1「わけあって生で見られないが、
    38時間テレビでは、ビデオを撮れないぞ」

38時間テレビの一部分として番組をやるそうです。
ただ、要所要所で生中継発掘が行われるので、
やはりビデオですべてをカバーするのは難しいみたい。

質問2「どのくらいの規模の発掘用機械が入るのか?」
これはまだ未定。
いくつかの候補地の試し掘りをして、
ここだ、という現場をしぼりこんだそのあとで、
発掘に最も効果的な手段を選択するそうです。

質問3「俺が当日現場に行っては、いかんのか?」
って、そんないばった口調の質問じゃないんですけど、
要旨だけ書いたら、こんなんなっちゃいました。
すいません。で、お答え・・・
どうも無理のようです。たいへん危険だそうですので。
「臨場感」ということでいいますと、もしかしたら、ですけど、
「ほぼ日」でも中継できるかもしれないです。
テレビとパソコンを同時に楽しめたら、いいですね(未定)。

こんなメールも来てました。
>うっきゃー!埋蔵金!あの番組 復活!
>うん うん 毎週夢みてた番組・・番組がない時に
>もしかして「埋蔵金」で出るんじゃあないかと毎日
>新聞をチェックしてた日々・・なつかしい!
>埋蔵金といえば、またまたおもしろい話が・・
>「徳川」ではなく「山下財宝」の方です。
>ちょうど赤城の番組をやっているころフィリピンでは
>マニラの近辺で本当に出ているんですよね・・
>で、日本人で掘ってる人がいて
>「資金不足で・・」
>とある人物のところに連絡が入りました。
>「あと 少しで出る!」と土の中からでてきた
>物をいろいろ見せられ 炭がしいてあったりないはずの
>石などが積み上げられたりで・・あと200万ほしいとの
>連絡だったそうで・・じゃーやはり一度行って見てみない
>ことには出せないと言う結果になりロケハンかねて
>「某編集長」と「某TV局プロデューサー」
>と行ったそうです。
>で 出たらすんごい金額になるんですよ
>・・たった200万で、と私達は東京で
>一人10万ずつで20人?20万で10人?
>などと計算しながら
>ビルでも買う?ハワイに別荘?なんて
>やってる頃 マニラチームは
>空港から目隠しされマニラ郊外の
>井戸まで来たそうで・・
>早速掘ってるとこに入らせてくれと
>お願して2人で入ったそうです。
>日本人のHさんと残りは
>現地の方が数人で掘ってたそうです。
>直径2メートルちょっとと
>井戸が70〜80メートルの深さに掘ってあって・・
>赤城と違って人の力だけで掘ってるから大変みたいで
>下までいって今ここに
>この大きな石が積み上げられてるので
>この下数メートルで絶対にある!
>これはその証拠だと説明され
>じゃ・・上がりましょうとなり縄バシゴを登ってる時に
>「編集長」は酸欠になってしまい
>「なんか もういいや・・」
>って思うほど意識がボーッとなってきたそうです。
>その時にもう一人の人が気が付き
>引き上げてくれたそうです。で・・なんとか
>地上に戻りしばらくしてふっと気が付くと自分が履いてきた靴が
>なくなってるんです・・「あれ?」と周りを見渡すと現地の人が
>自分の靴のように履いていてそうです・・「俺の靴だ!」というと
>「なんだ 戻ってきたのかと・・」いわれたそうです。
>で・・この話は東京に帰ってきた二人に聞くと
>「ありそうだ」
>と言うので お金の話も盛り上がってきた頃
>相手のHさんと連絡が取れなくなり
>もしかして 出てしまったのかも・・
>それとも殺されたのか・・今では
>わからなくなっています。どっかでまだ掘ってるのかも・・
>だから 赤城の話もなんか人事じゃなくて・・楽しみです。
>maki

山下財宝、すごいです。山師と山師のぶつかりあい、だ。
空港から目隠しされるのが、素晴らしい。
埋蔵金関係者たちはこうして世界じゅうのあちこちで
盛り上がってるんでしょうね。
徳川埋蔵金スタッフのみなさんにも、明らかに
わけのわからないオーラがありますもん。
何か熱いんですよ、雰囲気が。

そのへんについて、ディレクターの堀さんにきいてみました。
堀さんは発掘三回目(1991年3月)から参加しています。

 ほんと、現場に行かないとわからない、というか、
 口で説明するのができないし、
 何て言うんですかね、何か妙な魅力があるんですよね。
 行った人じゃないとわからない臨場感とか連帯感とか
 いろいろなものがあわさってあそこは良かった、って。
 理屈抜きでおもしろかったんですね。
 赤城山行くと火とか焚いたりするんですけど、
 火を焚くことばっかりやる人とかでてくるし、
 とにかく現場が広かったんで、気兼ねしないで
 いろいろなことがやれたんですね。
 どんなに大きな火を焚いてもよかったんです。
 まあ何になるわけでもないんですけどね。
 ユンボ(掘る機械)の練習してたり。
 何の役にも立たないんですけど、
 あれぜったい一度は練習してみたいじゃない?
 自分の力が何十倍にもなったような気がする、
 そんなのがおもしろかったり。
 火焚いたりバーベキューするのもおもしろいし。
 東京から一時間半でこんな場所ないですからね。
 当時みんなが言ってたのは、
 「砂遊びの延長だ」「大人の泥遊び」って。
 ほんとに一週間も二週間も作業員の人たちだけが
 作業やる日とかもあるんですよ。
 硬い岩盤を掘ってばっかりで、
 そういう時、何やってたんだろうかなあ、
 僕なんかはやっぱり、ずっと作業を見てましたよ。
 気になるとかいうんじゃなくて、
 ただ何となく見てただけなんですけどね、
 何でそうなったんですかね。
 つまんない意地みたいなものもあったと思うんですよ、
 寒いし撮ってないんだから、
 カメラマンも 近くのプレハブにいればいいのに、
 寒い時プレハブいたのは本当に寒さが身にしみる人だけで、
 あとは全員外で作業を見てましたね。
 確かに誰かが見てないと危ないっていう時もあるんですけど、
 でも何もない時でも下でユンボとか見てたからな。
 まあ、来てもらえば少しはわかると思うんですけど、
 とにかく無駄なことをしてるのがおもしろいんですよ。
 あとは何となく言葉にならないんです。
 秘めたるようなものはそれぞれにあるんですけど、
 口にできないような心の襞の部分ですから。
 自分で穴を掘ってる時は何も考えないんです。
 目の前の穴掘ってるとほんと機械ですよ。
 真っ白になれたんでそれがよかったんですよ。
 マラソンの選手がゴールまで走る
 ようなもんなんでしょうね。
 ほんとにやってる時は真っ白ですね、考えてない。
 撮影のこととか考えなくなっちゃってるんですよね。
 七回八回九回目くらいになると、行っちゃいけない場所、
 自分が今足ついてるところ危ないなあとか、
 ここは上から何か落ちてきそうだな、とか、
 そういうのがスタッフ全員に身についてましたからね。
 妙な勘がついちゃったね。

うらやましいじゃないですか!
そういうの、ぼくらが求めている世界じゃないですか。
でも、そこに、俺は行けることになったんだ!
誇りだ。自慢だ。何の役に立つかはわからないけれど、
「ほぼ日」特派員として、
現場の気分を伝え続けますからね!
・・・もう、毎日、落ち着かなくって!

(つづく)

1999-12-03-FRI

BACK
戻る