届いたその日から使えます。
<やさしいタオル>の
仕上げの秘密とは!?


ほぼにちわ。モギモギコです。
 今日は、<やさしいタオル>の最後の秘密を
 お伝えするのですけれど、その前に、
 価格を発表させていただきます!
 「7月4日に発表」とお伝えしておりましたが
 やっと、コスト計算ができ、
 私たちの中で決めていた「予価」から
 「これを定価にしよう!」というところまで、
 すすみました。
 「はやく価格をおしえてくれないと、
  購入計画がたちませんよ〜!」
 という、お叱りのメールも何通かいただきました。
 (ごめんなさい!)
 お待たせいたしました! 発表いたします!
 販売価格はこちらです。

ハンドタオル(6種類)

1枚 850円
(3枚からご購入いただけます。

※色柄の組み合わせはご自由にお選びいただけます。
フェイスタオル(6種類)
1枚 1,800円
(2枚からご購入いただけます。

※色柄の組み合わせはご自由にお選びいただけます。
バスタオル(6種類)
1枚 4,800円

*それぞれ、色・柄は6種類ずつありますが
 組み合わせは自由です。
 (税込み・送料別)


  タオルの価格というのは、ほんとうにピンからキリまでで、
  200円のタオルとかもありますし、
 また、「いただきもの」などは無料だったりしますから、
 いい素材を使って、いいつくりをした
 <やさしいタオル>の価格については、
 さまざまな感想をもたれることと思います。
 <やさしいタオル>は、見方によっては高いです。
 そして、見方によっては、ほんとに安いんです。
 ふつうに市販されている
 「ブランドネーム」のついたタオルよりは、高価格です。
 ヨーロッパから直輸入などの、高級コットンを使用していて
 LA加工をしてないものよりは、安いです。
 超はつきませんが、「ほぼ日」初の高級品だと思います。
 よくご理解のうえ、申し込みをご検討ください。
 (いままでのタオルについてのページを、
  あらためて読んでくださったら、うれしいです)

 販売数については、(まだ最後の調整がつかず、
 正確な数ではないのですが)
 おおよその見積もりでは、
 ハンドタオル 約3000枚(1色につき約500枚)
 フェイスタオル 約5500枚(1色につき約900枚)
 バスタオル 約7500枚(1色につき約1250枚)

 を予定しています。限定販売です。
 正確な数字は、7月4日金曜日に発表しますので、
 もうしばらくおまちくださいね。
 
 さて、おなじみ、前回までのおさらいです。
タオルの
基本仕様
片面ガーゼ
片面パイル(タオル地)
片面ガーゼで
刺激を少なくする。

パイルの糸

【コットンの種類】
超長繊維綿の
ピマ・コットン
(コーマ糸)
繊維が長く、
けば立ちがすくなく
滑らかな糸をつくる。
【糸の撚り(より)】
ゆるい撚り(より)
ふわふわの糸にするため。
【糸の種類】
双糸
パイルのねじれを少なくするため。
【特殊加工】
LA加工

・糸にハリ、コシ、
  ツヤを出すため。
・パイル糸の中にある
  撚り(より)により
  変形しようとする力をなくし、
  パイルを芯から
  リラックスさせるため。

・洗濯・乾燥で
  パイル糸の繊維が
  膨張・収縮し、
  パイルがよじれることを
  防ぐため。

ガーゼ面の
【縦糸】
双糸(カード糸)
・木綿の風合いを出すための
  非LA加工。
・しなやかさを出すための双糸。
  【横糸】
単糸(カード糸)
・木綿の風合いを出すための
 非LA加工。
・耐久性を出すために
 摩擦に強い単糸。
・パイルを立たせるための太い糸。
織り方 縦糸横糸ともに、
ガーゼタオルで
できる限りの密度。
・横糸でパイルをおさえて、
 パイルをふんわり立たせる。
デザイン 表面:チェック4種類
   無地2種類
裏面:無地パイル
・よぶんな装飾は、
 いらないけれど、
 ベーシックで
 スタンダードなデザイン。
サイズ ハンドタオル
フェイスタオル
バスタオル
・一日のうちでかならず、
 <やさしいタオル>を
 手に取ってもらえるような
 サイズ設定をしました




さあ、これで、<やさしいタオル>については
ほとんどお伝えしたわ〜!
糸のことも織りのこともデザインのことも発表できたし、
あとは、実際に手に取っていただくまでの
販売の準備をきっちりやることだわ〜〜!
がんばるわ〜〜〜!
もう、歌ってもいいかしら、勝利の歌を高らかに!
せ〜っの!
(‥‥と、小鼻をふくらませた)その時。

「モギさん! まだですよ!!
 もうひとつ、お伝えしていないこと
 が、あるんです」

え。えええええ。
わたくしの知っていることは、ほとんどお伝えしたつもりですよ。
ということは、ドクター・コットン、
まだ何か隠していますね!?

「あ、いや、隠しているだなんてそんな。
 難しいことじゃありません。
 モギさん、新しいタオルを最初に使うとき
 どうなさってます?」

えーっと。袋から出して、値札をはがして、
使いまーす。それが何か?

「そのまま、すぐに、使われますか?」

え? あ、そうか。
一回は、お洗濯しまーす
 

「一回ですか? 一回で、使いやすくなりますか?」

んんん〜?(‥‥なによ、ドクター・コットン、
今日はやけに粘っこい言い方ねえ)1回‥‥
まあ、たしかに、タオルって、最初、
水をはじきますものね。

何度か使って、洗って、使って、‥‥ってくりかえすうち
肌になじむというか。

「なるほど。やっぱりそういう印象なんですね。
 モギさん、<やさしいタオル>は
 手に取っていただいた日から
 すぐに
肌になじむ
 タオルなんですよ。
 使い込んでなじませる、
 という過程が、いらないんですよ」
 
な、なぜ〜〜!?!?
わたくし、「タオルっていうのはそういうものだ」
と思っていましたよ。
最初はあまり水を吸わないって。
ていうか「水をはじく」と言ってもいいですよね。

「そうですよね。新品のタオルで体をふいても
 あんまり水を吸わないんですよね。
 それって、なぜだと思いますか?」


えーっと。 「洗濯のり」とか
ついてるんじゃないかな?
と思ってます。

「うんうん。そうですよね。
 でも、最初は水をはじいてしまうタオルと
 <やさしいタオル>のちがいは
 洗濯のりだけじゃないんですよ。
 モギさん、一般的なタオルって、
 2〜3回洗ったあとは、
 水を吸うようにになるけど、
 硬くごわごわになるってことは
 ないですか?」

ありますあります。
まぁ、あのごわごわがいいって人もいますよね。
フランス人やアメリカ人は、
ゴワっした感じが少し残ったものを好むって
聞いたことがありますよ。
わたしは、好きじゃないけれど‥‥

「そうですね。
 でもぼくらのつくる<やさしいタオル>は
 ゴワっとした肌触りは避ける。そうですよね?」

もちろんです。<やさしいタオル>ですもの。
でも‥‥ドクター・コットン、
<やさしいタオル>も、同じじゃ‥‥ないでしょうね!?
最初は水をはじいて
洗濯していくと水を吸うようになったと思ったら
こんどはごわごわになっていく、なんて‥‥!?!?

「そんなことはありません。
 <やさしいタオル>は最初から水を吸いますし
 ごわごわにも、なりにくいんです。

 これは、ちゃんと説明しないといけませんね。
 じつは、吸水の良さと、硬くなっていくことには
 関係があるんですよ」

え? どういう意味ですか?
 
「おおもとをたどると、
 『水を吸わない』ことと
 『硬くなる』ことの原因は同じだってことです。
 タオルをつくるときは、
 糸に「のり」をつけて、強度をあげてから、
 織機で織りますね。
 そうしないと、織ってる途中で糸が切れてしまいますからね。

 その「のり」は、最終段階で、洗い落とします。
 今治の工場にいったときに、ご覧になりましたよね?
 ↓こういうやつですよ。


 巨大洗濯機、ご覧になったでしょ?
 あの工程です。

 この洗う工程のときに、
 多くのタオルは、
 最後の柔軟剤をいれて仕上げるんです」


柔軟剤って、私たちも洗濯のときに使う
あの柔軟仕上げ剤ですよね。
‥‥そうか!
最初から柔軟剤が入っているから
洗濯してそれが取れてくると
ごわごわになってくるってことですね。

「そうです。
 そして、柔軟剤というのは、
 繊維をコートするものですから、
 親水性が低くなってしまいまうんですよ。
 つまり、水をはじいちゃうんです。
 買ったばかりのタオルが水を吸わない理由が、
 それなんです。
 そして、家庭用の柔軟剤とちがい、
 強力な業務用のものを使っていますから
 1回や2回洗っただけではなかなか落ちないんですね。
 
 でも、今回の<やさしいタオル>は、
 そんなことはしませんよ。
 もともとが良い糸をつかっているのですし、
 LA加工だってしています。
 やっぱり、届いたらすぐに
 気持ち良く使っていただきたいですから
 柔軟剤は、一切、使いません。
 それに、柔軟剤は時として、
 肌が敏感な方には、刺激になってしまう場合もありますし」


なるほど! よくわかりました。
<やさしいタオル>は、のりも、柔軟剤もない状態で届くから
すぐに使っても、すっと水分を吸収してくれるわけですね。
うれしいわあ。

「じゃあ、モギさん。
 ちょっと実験してみませんか?」


じ、実験ですか?
ドクター・コットンは、そう言うやいなや
サンプルのタオルをとりだすと机に広げ、
飲んでいた「ボルビック」の水を
ぽとり、とたらしました。

すると・・・・・。
スススーっ、と水分が吸収されていきました。
タオルが水をはじいて、
水滴になることもなく、どんどん吸い込まれていきます!

皆さまにお届けする状態のタオル
(洗濯はしてません。) に、
水を落としてみたところを、
映像でごらんください。

水を吸うタオル
↑画像をクリック!


続いて、机の上にたらした水を
さっとひとふき。
うわあ、吸いとってます!
とくにガーゼ面は、
直接水分と触れる面積が大きいので、
さっとふいたら、すぐに水分が吸収されるんです。
おお、これなら、ソソウをしがちな私にも
ピッタリじゃないですか。
(って、まず、ソソウをするのをやめることに
 気をくばるべきですね)

ドクター・コットン!
じゃあ、<やさしいタオル>は届いたら、
すぐに使い始めることができますね!
洗濯しなくってもOK!?

「そうです! ‥‥ともいえるんですが、
 一応一回は、洗濯してからお使いになることを
 おすすめしますよ。
 
 工場から出荷されるときは、
 タオルが積み重なって発送場所までとどきますよね。
 だから、みなさんのところに届いて、
 袋をあけたとき、タオルはプレスされて
 ぺったんこになってるはずです。
 はじめてお使いになるときは、
  一度洗って乾かして、ふわふわにしてから
 使っていただくと、より<やさしいタオル>の
 特長を、感じていただくことができると思いますよ」


それも、そうでした。そうしますそうします。

そいうことは、ドクター・コットン、
これで<やさしいタオル>の全貌が
明らかになりましたね!!!

「はい、これで全部出そろったことになりますね。
 ここまで贅沢にタオルを作ることって、
 なかなかないことなんです。
 価格との折り合いもあるし、
 流通の問題もあるし、
 作りたいものと、実際に作れるものの間には
 大きなギャップがありました。
 けど<やさしいタオル>は
 そういう垣根をぜんぶ取っ払っちゃったわけだから
 もうほんとうに、僕自身にとっても
 夢のタオルなんです。
 タオル屋冥利につきますよ!」


満面の笑みで語るドクター・コットンでした。
そうですか、それは、私たちにとってもうれしいことです。
これは「完ぺきなタオル」というか
「究極のタオル」と言ってもいいんじゃないでしょうか!
そんなふうに興奮するわたくしに、
ドクター・コットンはちょっと冷静な顔になって、言いました。

「たしかにすばらしいタオルができました。
 でも、モギさん、
 どんなに、いいものであっても、
 物には必ず、マイナスの側面があります。
 <やさしいタオル>にも、それがあります。
 これをきちんと説明しておきましょうね」

えええっ。マイナスの側面?
<やさしいタオル>にもだめなところがあるんですか!?

「あまり大げさに受け取らないでくださいね。
 たとえば、たまごを落としたら割れますよね。
 だから、注意深く、落とさないようにしておくわけです。
 絹のドレスでペンキ塗りはしないほうがいいし、
 車に乗ったまま海に入ってはいけません。
 そういうようなことが、<やさしいタオル>にも言えるんです。
 デリケートな製品なので、
 こういうところに注意してね、ということを、
 ちゃんとお話ししておきたいんです。
 大事に使ってくだされば、長持ちしますからね」


わかりました、ドクター・コットン。
というわけで、次回の更新(明日)では、
<やさしいタオル>に起こりうるトラブルと、
その対処方法、長持ちさせるための取扱方法を
きちんとご説明しようと思います。
「やさしいタオル」の販売は、
7月9日(水)より開始予定です。

このページへの激励や感想などは、
メールの表題に「タオルについて」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2003-07-02-WED

BACK
戻る