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鳥越俊太郎の「あのくさ こればい!」
第1225回

ほぼ日編集部様

3月25日のニュースから

昨夜(25日)急遽TBSの
「NEWS23」に出演した。
例の「週刊文春」の出版差し止め問題について
筑紫さんと話してくれ、
という要望があって応じることにしたが、
正直言って眠かったなあ。
つくづく自分の年齢ば感じましたばい。
うん、年寄りは朝には強いが、
夜にはからきしダメなんですね。
昔は2徹夜ぐらい平気だったのに・・・
なんて嘆いても今更もう遅い。

さて、この問題、正直言って
私は「表現の自由」がなんたら
「報道の自由」がかんたらと言って
大上段に構えられないんだねえ・・・・
なんでかって?
うーん、それはこれって
出会い頭の事故みたいな気がするんですよ。
双方にこんなことになるとは思わない
見込み違いみたいなものがあって、
結果的には衝突して
重大な事故になっちゃったというような。
恐らく、これは記事を見ての
私の職業的な(ニュースの職人としての)直感ですけど、
取材の過程で真紀子さんの娘さん側は
もっと大変な記事が出ると思い込み
「これは何としてでも止めなきゃあ・・・」と
異例の出版差し止めと言う強硬手段に出た。
ところが実際記事になったのは
あまり大したことではなかった。
で、あれれれ!!??
という感じじゃなかったのかなあ?
ちょっと拍子抜けという感じかな?
一方週刊文春側も
娘さん側が恐れていた記事に関しては
裏を取りきれないなど踏み込めないと判断して
「固いところ」
つまり娘さんの私生活で生じたある問題
(もう出てるので言いますが、離婚問題)に関して
きっちり事実に限定して書いた。
だから、まさかこんな記事で
差し止めが飛び出して来るなんて
予想もしていなかった。
こうした双方の読み違いの結果
衝突事故が起きてしまった。
だが、事故は重大だ。
歴史に残る重大な事件なのだ。
「表現の自由」に関わる問題だからだ。
でも、記事が記事だけに
大上段に振りかぶって叫べない、
ちょっと情けないところがあるんですね。
一般の読者もあの文春の記事を読んで
「これのどこが表現の自由と関係あるの???」と
反応する人が多いようですね。
言われてみると、
たとえ真紀子さんのムスメさんと言えど
一個人の結婚・離婚話には
覗き趣味的好奇心を満たすことはあっても、
公共の利益に資するという様な側面はないわねえ。
だとすると今メディアに非常に厳しくなっている
司法の視線を考えると、
今回文春側は「エラー」を冒した様な気がする。
しかし、このエラーで
今後私たちメディアの世界に住んでいる者が
影響を受けるとすれば
これは困ったことだと言わざるを得ない。
だから文春さんには
今回自らのエラーを十分に認識して
最高裁までも争って戦ってほしいですね。
事前検閲に等しい「出版差し止め」は
表現の自由を保障した憲法に
違反する判断だということを言い続けてくれよねえ!!
文春さんの最大の読み違いは
この娘さんと真紀子さんが今は事実上絶縁状態にあって、
娘さんからすれば
「田中眞紀子の娘」と書かれること自体が
嫌だったということに
気づくのが遅かったことでしょうね。
今回は真紀子さんは何にも関知してないようですよ。
そういえばこの件では一度もコメントしてませんよねえ。
元々差し止め請求が出ることさえも
知らなかったんじゃないかなあ!?
真紀子さんが絡んでいないとなると、
これは純然たる一私人の問題になるんですね。
なんか、後味の悪い事件ですばい、ほんなこつ!
ではまた明日・・・・

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2004-03-26-FRI

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