ほぼ日手帳世界一物語。

第二回 長所を伸ばして、弱点を克服!


ほぼにちわ、あややです。

みなさま、「○○県といえば・・・」に
たくさんの投稿をありがとうございましたっ!!
前回までに投稿数がゼロ通だった、
山梨県、富山県、島根県、沖縄県の方々からも
ご投稿をいただきまして、おかげさまで、
無事、47都道府県すべての
「○○県といえば・・・」が出揃いましたっ!!
自分の県のこととなると、
みなさま、ほんとーに真剣そのもの。
選ぶこちらも、正直なところ、
なかなか1つにしぼるのはむずかしかったです。
でも、ここは、思い切って
ズバっと決めさせていただきました。
いますぐ、ここで発表したいくらいなのですが、
それは、手帳が届いてからのお・た・の・し・み
と、させていただきますね。
にしても、今回の「○○県といえば・・」の投稿は
ひじょーに面白かったです。
「編集部だけで読むのはもったいなさすぎるっ!」
というわけで、手帳にはスペース的に
掲載できなかった投稿を
「ジモティーズ都道府県」というページで
紹介することにしました。
ひと足お先にそちらを読んで、
手帳には、○○県はいったい何て載るのかしら?
なーんて予想して楽しんでくださいませ。

さてさて、「ほぼ日手帳2003」の物語に戻りましょう。

<前回までのおさらい>

“プ○ダ的ナイロン素材”と
“歴史と伝統の文庫本サイズ”は、
今年も踏襲します!

わーいわーい!
この決断、なんだかすっきりしますわっ!!
だって、やっぱり、
プ○ダ的素材も、文庫本も、どちらも
捨てがたいですもの〜。

で、でもね・・・・
「そのまんまかよっ!」
っていうツッコミが入らないですかね・・・・。
「これがいい!」と思いながらも、
心配性のわたくし(あやや)は、
このとき、ちょっぴり不安になってしまいました。
それに対して、darling、

前年のもので、残しておくべきものは残して、
 変わらなきゃいけないものを変えていくのが
 一番、正直な作り方だと思う。
 だって、いいものは、やっぱりいいんだから。
 それを、無理やり変えて行くのは、
 かえって不誠実だよ。
 それにさ、この手帳カバー、言っとくけど、
 改良すべき点は、まだまだあるぜ!


ありゃ。
よく考えてみれば、そうでしたっ、はい。
「ほぼ日手帳2002」には、
“弱点”というべきツッコミどころが
いくつかありましたです。
素直に、謙虚に、認めます。

というところまでが前回までのお話です。

「ほぼ日手帳2002」をお使いの方なら
すでにお気づきかと思いますが、
弱点”は、たしかに、あります。
そうよ!
長所ばかりに、目を向けていては何もはじまりません。
長所を伸ばして、弱点を克服する
これが、前向きな“進化する手帳”ですわよね。
とにもかくにも、“弱点”にも目を向けなければ!


●カラーバリエーション!!

まず第一に考えられる“弱点”としては、
去年の手帳カバーの再販のときにも問題になった、

カバー1色問題」。

去年は、カバーの色が紺地1色だったため、
手帳にもメモ帳にもカバーをつけると、
どっちが手帳で、どっちがメモ帳だか
わからなくなってしまったんですよね〜〜。
しかも、「ほぼ日」スタッフのように、
みんなで「ほぼ日手帳2002」を使っていると、
外見だけでは、どれが誰の手帳かわからないっ!
うーん、いま考えてみても、
これは、はっきり言って、痛かったです・・・。
去年は、カバーの再販のときに、
急きょ、オリジナルシールを作ったりして、
なんとか乗り切りましたが、
今年は、もちろん、製作段階から決断しました!

カラーバリエーションを
豊富に取り揃えます!!!

おほほほっ。
もう、これは、議論の余地なし!
だって、いろーんな色の
「ほぼ日手帳」が純粋に欲しいですもんね。
暖色系のカバーも欲しいし、
渋めのおしゃれな色のカバーも欲しいし、
ちょっとポッブな色のカバーも素敵だし・・・
自分好みの好きな色を選びたいですよね??
んもう、考えただけで、わくわくしますね〜〜。
色について、ひとつだけ、ここで発表しちゃいますが、
「ほぼ日手帳2003」には、
去年の、紺色は入っておりません!

まったくの、新しい色で、
2003年バージョンはいかせていただきますっ!!

どんな色のバリエーションになるのかしら・・・
うふふふ。
ビジネスの場でお使い方、プライベートでお使いの方、
学生さん、いろーんな場面に対応できるように、
何色もの色を選びました。

実は、完全な最終サンプル版が
もうすぐ明るいビルに到着予定ですので、
届き次第、みまさまに、ジャジャーンと
発表しちゃいます!!
それまで、いましばらくお待ちくださいませ。


●ペンさしを強化!

さらに、“弱点克服”の旅はつづきます。
もう1つの“弱点”は・・・

ペンさしにペンがさしにくい!

うーん、残念ながら、これも事実です。
もうしわけありませんでした!
昨年のおさるの絵が入ったペンさしは、
タグと同じ素材を使用しておりました。
しかし、タグの素材だと、やわらかすぎて、
ペンがすんなり入っていかないないんですよね。
「ほぼ日手帳」超甘甘ジャッジマンの
わたくし(あやや)でさえ、ペンをさすたびに、
「これは、いかがなものだろう・・・」
と深いためいきをついておりました。

こちらも、もちろん、2003年度バージョンでは、

硬質のペンさしに
パワーアップいたします!!!


これは、製造メーカーの
おなじみフィールド・ドリームさんに
とにかく、ペンをさしやすい、最強のペンさしを!
と、強くおねがいしたところ、
硬質な素材で、片手でペンがすんなり入ること、
プラダ的ナイロン素材との相性など
いろんな角度で研究・検討してくださった結果、
「これで、どうだっ!」
という、「ほぼ日手帳」にとっての
理想的なぺんさしにたどりつきました!
実際に、サンプル版で試してみたところ、
すんなりとすぽっと入って、
しかも、ペンが抜けたりせず、安定性がある
んですね〜。
これなら自信を持って、みなさまの前にお出しできます!
「さしやすいペンさしなんて当たり前じゃないの!?」
なーんて思われるかもしれませんが、
(実際、わたくしもそうでした)
そういうものって、
案外、黙って出てくるもんじゃなかったです。
モノを作っていくときに、
パーツパーツについて、ひとつずつ、
じっくり考えて研究していくことが重要なんだ、
ということを、
手帳を作ってみて、しみじみと感じておりますです。
今回は、何しろ、
目指すは“世界一の手帳”ですからね〜〜。
とにかく、一回一回、しつこいくらい、
いちいち立ち止まってみることにしております。
ふう〜。道のりは長いですな〜〜。

カラーバリエーションも決定したし、
ペンさしの使い勝手も克服したし、
これで、カバーについては
“弱点”はすべて克服したわっ!
あとは、前進するのみ!
と、一安心する「ほぼ日」スタッフの目は、
まだまだ、ふし穴でございました。
そんな、わいわい、ぬか喜びをするわたくしたちを尻目に、
またもやdarlingの鋭いひと言が!

ちょっと待て!
 君たちは、まだ、
 重要な“弱点”を見逃している!


ええ!!??
うそーん、“弱点”と呼べる“弱点”は、
カバーについては、もうないと思うんですけど・・・・


●留め具がない!?


「よく考えてみろ。
 このカバーには、“留め具”がない!
 カバンの中で、手帳がパカパカ開くだろう!?」

はっ!
うっかり見逃していました。
そうだそうだ、それは、
わたくし(あやや)も日々、体験しておりました。
「ほぼ日手帳2002」を上向きにして
カバンの中に入れると、
カバンの中で自然と開いてしまって、
手帳の間にお財布やら書類やらが挟まったりして、
紙がよれたり折れたりしてしまうんです。
これ、何ともいえない切なさがあるんですよね〜。
こういう“弱点”まで克服しないと、
真の世界一”にはなれないんだわっ。
まだまだ修業が足りませんでした。

それでは、実際に、留め具はどういうものがいいかしら?
ジャングルに行っても、無人島に行っても
どこでも生き残れるにちがいない、
サバイバー西田店長は、

「わたしは、カバンの中で開かないように、
 髪のゴムで留めてるよん。
 ホラ、このゴムかわいいでしょ〜〜」



たしかに、店長の髪ゴムはかわいいんですけど、
それは、なんというか、やや安っぽいというか、
その場しのぎというか・・・・。

何でも、オリジナルテイストに変身させてしまう、
アイデアウーマン木工用ボンドGは、

「だったらさー、
 帯みたいな長いバンドを巻き付けてさー、
 開けるときは、お代官様みたいに
 『あ〜れ〜〜』とか言って開くのは?」

はあ。
たしかに、『あ〜れ〜〜』は面白いですし、
時代劇好きとしては、見逃せないところなんですが、
わざわざ、そんなふうに
複雑に開けなくてもいい気が・・・。
もっと自然に開かないようにしたいなあ。

おしゃれ大好きシェフ武井は、

「市販の手帳って、
 よくボタンで留める、留め具がついてるじゃない?
 あれってたしかに機能的なんだろうけど、
 あんまりかっこよくないんだよね」

たしかに。
素敵なボタンで、かっこいいものもたくさんあるんだけど、
どうも、ボタンが目立って、
全体的なバランスがくずれるというか、
どこかスマートじゃないんですよね。

そうかあ、そうすると、
一体、留め具はどんなものにすればいいんだろうか?
みながアイデア尽きて途方に暮れていたところ、
それまで沈黙を守っていた
いつもクールなクサナギ姉さんが
まるで救世主かのように静かに口を開きました。

あのー、ペンさしを反対側にもつけて、
 その2つのペンさしに両側からペンを通せば
 留め具になりますよね。
 どうかしらね?


なぬ〜〜!?
それはいったいどういうことっすか??
クサナギ姉さんのアイデアとはこういうことでした。


↑カバーのおもて面とウラ面両方に
 ペンさしがついているので、
 ペンが留め具代わりになって開かない!

註)この画像は、去年のカバーに
  ペンさしのみ改良したサンプル版です。
  色やその他の仕様は、
  実際の「ほぼ日手帳2003」ではありません。

おお!
なんて、ナイスアイデアなの〜〜!!
しかも、これだったら、
見た目もすっきりして、オシャレじゃなーい。
ペンさしはパワーアップしたし、
さらに、そのペンさしが留め具にもなるなんて、
まさに一石二鳥ってもんじゃない!?
このアイデアが出たとき、darlingはじめスタッフ一同、
これは、いける!
と確信しました。
ちょっとお調子もののわたしは、特許さえとれるのでは?
と、いい気になったりもしたものでした。

それから数日後・・・・その日その場に参加してなかった
明るい主婦代表、リカさんが思い出したように、

「そう言えば、エ○メスの手帳
 そういうペンさしのがあるよね〜」。

・・・・うちらだけの大発明
というわけでは全然ありませんでした。
エ○メスだけでなく、こういう方式の止め方は、
他の手帳にもあるんだということも知りました。
調べましたら、
パテントに関わるようなアイディアではない
ということもわかりました。

それでも、わたくし、訪れたことのない、
いや今後も訪れることがないはずだった、
ガラス張りのエ○メスの銀座店まで
「おほほほほー」と、意味なく気取り調子で
ちょっとドキドキしながら
“市場調査”に行ってまいりました!
ありましたありました。
わたしたちが考えていたものとは、
ちょっとちがっていたのですが
「ま、エ○メスも、わるくないんじゃないかしら」
と、思いましたわ、おほほほほ。

そんなわけで、「ほぼ日手帳2003」の止め方は、
「ペン差し」を
「蝶番(ちょうつがい)」のように利用した
バタフライストッパー”(あ、造語です)に
決定させたいただきました!


こうして、
「ほぼ日手帳2003」の手帳カバーの外見が、
ほぼ決まりました!!
が、しかーし・・・・
ここで、終われば、まだまだ、ただの手帳。
ここから、さらに、
かっこよく進化を遂げていくんですねー。
新たな展開は、また後日、お話しまーす。

次回からは、いよいよ、
手帳の中身の話をさせていただきますよ!
外見も大事だけど、中身あっての、「ほぼ日手帳」。
ここが腕の見せどころ。
こちらも、みなさまからの意見を
大事に大事に、受け止めて、
これぞ、ほぼ日手帳だっ!
という世界でただ1つのオリジナルの手帳を
作っていきます。

お楽しみに〜!!
それでは、また。

2002-09-17-TUE

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