クロ子
T-1の幕が開け、はや1週間。
「デザイン観」のメールが
たくさん届いています。

シロ子
みなさん‥‥迷っておられますね!

グレ子
18枚が並んでいますから、
かんたんには決められまへんなぁ‥‥。

クロ子
今日は、インタビューや
いろんなやりとりを通じてこぼれ出た
出場者のみなさんの名言を
おさらい的にお届けしたいと思います。
それぞれのお名前の横の「この記事を見る」を
クリックしていただくと、
T-1のインタビューページに飛べますよ。

シロ子
では、鉄人9人の名言を
アイウエオ順で、ご紹介してまいりましょう!


グレ子
T-1の青木さんのTシャツは、
「アイコン」という考えが
ひらめきのもとになっているそうです。
Tシャツって、こういう考えができるものなんだ!
と、青木さんのお話を伺っていて思いました。
コートやジャケットでは
こんなことは言えませんものね。

クロ子
今回のT-1は、ふだんの仕事とはちがう
スパンと性質をもった依頼だった、
というアッキィさんが
手はじめに考えたことは、
洋服について、自分が何をもって
「好き」と思っているか、
ということでした。
そこをスタートにして、まわりの人が
何を見てどう感じているのか、
みんなはどうか、というふうに広げて
考えてみたのだそうです。
これは、漠然としたことを
考えなくてはならないときの、
とても大きなヒントですね。

シロ子
井上さんは、
自分がデザイナーかどうかだってわからないよ、
とおっしゃいます。
こうなったらどうかな、ああなったらどうかな、と
ただ見たいだけ、遊びたいだけ、と。
だから、会社に行くのにも、毎日ちがう道を
通っていらっしゃるそうです。
余談ですが、井上さんは野菜が好きすぎて
八百屋さんの前を通るだけで
よだれが出てしまうんだそうですよ。

グレ子
大橋さんが「アルネ」をはじめたのは、
自分がやりたかったから、ということもあるけれど、
それだけじゃない何かの力を感じるときがある、
きっと「これは、やりなさい」という風が
吹いたんだと思う、と、おっしゃっていました。
それは時期の力か、
年齢の力か、何かはわかりませんが、
見えないものどうしがピタッと合うときが、
あるんだそうです。

クロ子
これは、可士和さんの事務所「サムライ」の
石川耕さんから伺った、可士和さんの言葉です。
石川さんが「サムライ」に入られたとき、
膨大な数のプロジェクトをこなしているのを見て
「帰る時間なんてないんじゃないだろうか」
と思ったそうなのですが、意外なことに
可士和さんは「徹夜や休日出勤をしないように」と
おっしゃったのです。
手を動かさないで思ったり考えたりしたことが
とにかく大切で、
そこで得たものが、デザインに、いい方向に
効いていくんだそうです。

シロ子
グラフィックデザインの情報は
おもに目から入ってきますが、
受け手の経験のなかで、それまでにふれた
におい、肌障り、音、体験の記憶など、
すべての感覚を覚ますんです、という
卓さんのお話を伺いました。
人間の感覚の宿る場所を呼び覚ますことが
今回の卓さんのTシャツには、隠されています。

グレ子
これからはクリエイティブが
時代を引っ張っていくんでしょうか、
という雑談をしていたときに
祖父江さんが目をキラッとさせて
おっしゃっていた言葉です。
「だから、たのしみ方を限定するようなことは
 してはいけない」
のだそうです。
祖父江さんの、この言葉を聞いてからは、
受け手がたのしんだり参加したりする
余地と自由のあるものが、
広く受け入れられるものに共通する特徴だなあ、
と、しみじみ思うようになりました。

クロ子
世のなかに、Tシャツは多すぎる、
やろうと思えば、どんなものでもTシャツになるから、
という話のなかで、トムさんは、
こうおっしゃっていました。
どんなものでも成り立ってしまう、というときに
「これだ!」というひとつを出すことは、
どの出場者の方も容易でなかったそうです。
「絞る」のではなく「決める」ということの苦悩を
トムさんはインタビューで語ってくださったんですよ。



シロ子
「きっとこう考えてデザインしたんだよ」と
考えてほしい、それを聞いて、
なるほどそれもあったな
というふうに思いたい、
と、深澤さんはおっしゃっていました。
みなさんからいただく、
深澤さんのTシャツへの「デザイン観」メール、
たのしいものが多いですもんね。


クロ子
デザイナーのみなさんの事務所で
打ち合わせをしてきた人たちは、
伺ったお話に心を射ぬかれて、
その都度みんなボーッとなってたね。

グレ子
「これをかけるとあれもこれも見える!」
というような
たくさんの、すばらしいめがねをいただきましたよ。

シロ子
ぜひT-1の過去のインタビューも
掘り起こして読んでいただいて、
どれを買うかじっくり決めてくださいね。

クロ子
そんなに「じっくり」もしていられないかもよ。
しめきりは10月20日だから。
しかも、20日の午前11時。

シロ子
じゃ、あと1週間!
ひゃー、あぶないあぶない。

グレ子
もうそろそろ、決めたほうがいいですね。
買いのがしたらオワリやねん‥‥。
つまり再販はないんです。

クロ子
みなさん、迷うのは、
もうすこしだけですよ!

シロ子
では、T-1の鉄人レースのゆくえ、
みなさまとともに見守りたいと思います。

3人
ササササッ!(舞台ソデに引っ込む音)
もどる
2005-10-13-THU