翻訳前のアメリカ。
そのあたりのこと、現地ではどんな感じ?

 
第一回配信

◆だぁぶりゃ!


今、アメリカのテレビやラジオで
"W!"と耳にしたら、
ジョージ・W・ブッシュ大統領のことです。
普通に「ダブリュウ」と発音せず、
ほとんど「だぁぶりゃ!」と聞こえます。
元はといえば選挙期間中、
NBC深夜のTVトークショーのホスト 
コナン・オブライエンが父君と区別するために
「だぁぶりゃ!」と茶化して叫んだのが
はじまりだと思います。

名前だけにとどまらず、
こんなに馬鹿にされていいのか、というほど
選挙期間中から現在までW!氏は
メディアに馬鹿にされつづけてきました。
"Subliminal"(閾値以下の)という単語を
"Subliminabable"
とへんな造語に作ってしまっては揚げ足をとられ、
「若気の至りで20年以上前にコカイン吸引経験あり」と
以前告白したのが尾をひいて
いまだににネタにされています。
また、99年11月共和党大統領候補の指名レース中には
クイズ形式のTVインタビューで、
「チェチェンの大統領の名前をあげられますか?」
と尋ねられ、
「いいや。キミできるの?」。
クリントン大統領がジョークのネタにされるときには、
すけべ親父キャラが定番とされていたのですが、
かくして、W!大統領は
パーティ好きの馬鹿キャラが定番となってしまいました。


こういったメディアの攻勢で
ただでさえ尊敬されていなかったW!氏なのに、
さまざまな「だぶりゃぁ」な状況がつづきました。
選挙の結果がきわめて不透明で
投票日から5週間にわたりもめにもめてしまいました。
総得票数でゴアに負けたことに加えて、
争点となったフロリダでは、紛らわしい投票用紙のせいで
ゴアからパット・ブキャナン候補へ
かなりの誤投票となって流れましたが、
このフロリダ州パームビーチ郡での誤投票数だけでも
統計学的に言えばフロリダ州の選挙結果を
覆していた可能性があるそうです。
「選択はされたが選出されなかった
(Selected but not elected)」大統領
という表現もみかけましたが、仕方ないところですね。


不思議なのはそれでも選挙の結果が出た瞬間に、
彼を大統領として認め、支持しようというトーンへ
メディアの報道ががらりと変化したことです。
選挙の結果がなかなか確定せず、
もともと人望があまりなかったゴアのしつこさに
みんな飽き飽きしていたこと、
得票数から判断すれば「甲乙つけがたい」
「どっちでもいい」というのが
本当の選挙結果だったこと、など
いろいろ要因があったと思います。

とにかく/めでたくW!氏は第43代合衆国大統領
最初の100日間に突入しています
さんざん馬鹿
期待値の低い大統領ではありますが、
4月までの最初の100日間に関しては
歴代の大統領に対して極力公正に報道するのが
アメリカのジャーナリズムの伝統のようです。

そんなW!氏ととても共通点の多い人が
日本にらっしゃいますね。
若気の至りでの買春逮捕歴を報道され、
病人チェイニー(開票でもめてる最中にも
一度心臓麻痺で倒れました)ならぬ
変人小泉氏を腹心にかかえ、
「神の国」と口を滑らせたことに関して
公明党の支持者のみを念頭において陳謝する、
本当は神でも仏でもどっちでもいい支離滅裂なお方…M氏。
首相就任直後から
失言ねらいの報道陣に囲まれる日々を過ごすM氏は、
アメリカのW!氏の最初の100日間を
うらやんでいるかもしれません。

ただ、M氏の政権が前首相の集中治療ブースでの
医師不在のどさくさで誕生したのに対して、
W!氏のほうは、おなじくドタバタがあったにせよ、
投票ブースでの国民の意思の存在により誕生しています。
選挙戦中、W!氏の唯一といっていいほどの公約が
TAX CUTだったのに対して、
M氏のほうはゴルフ会員権をもらったときの
TAXをこっそりと自分だけCUTしてたのがばれちゃいました。

とても似たようなプロフィールの人物が
政権の座に収まってはいますが、
W!をひっくり返したのがMだということを思い知らされる
毎日はいいかげんつらくなってきませんか?
日本の首相は、いつまでM?

2001-02-16-FRI

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