安斎 雑誌や本、新聞など、
紙媒体の仕事をやってる人は、
最終的に本が出るまでの期間に間に合えばいい
という「おしり」の発想です。
そこに間に合えば、その前の段階は、
とりあえずトバしてもいいんじゃない?
という気持ちがある。
アニ それ、すげえな。

安斎 ですから、その習性で
「テレビの収録の、その瞬間に
 間に合えばいいんじゃないかな?」
ということになります。
ボーズ ま、ま、そうですけどね。
片山 たしかに、遅れて来ても、
現場で結果出しゃあいい、ってことですよね。
遅れて来る者に限って、
また、出しよるんです、これが。
だから、なかなか注意しにくい。
ボーズ そういう人は、現場に着くまでに
きっといろいろ考えてるんでしょうね。
遅れることによってプレッシャーかけて、
自分を追い込む側面もあるだろうし。
片山 そうなんですよ。
ほぼ日 安斎さんの場合も、
そういう追い込み方ですか?
安斎 いや、僕の場合は、ただ単に
紙媒体の癖がついているからです。
いろんな人に、何度も怒られました。
ま、タモリさんにいちばん怒られてますけど。
ボーズ タモリさんには、どういうふうに
怒られるんですか?
安斎 「収録の前に来て、ちゃんとスタンバイしとけば
 早く終わることもできるんだから」
「1時間遅れるんだったら、
 スタッフ全員、1時間多く寝れたじゃん?
 おしりも、遅れないで早く進めば、
 みんなが1時間早く帰れるじゃん?」
と、タモリさんは言います。
ボーズ すごく、まともな、
道徳的な考えです。

安斎 「シャワーを浴びたかどうかなんて、
 テレビには写んないから、
 とにかく、体だけ来い。
 どうしても臭かったら、
 スタッフがちゃんと風呂に入れるから」
一同 爆笑
ほぼ日 みなさんは、そもそも仕事が
「毎日徹夜」の状況なんでしょうか。
ボーズ 昔、僕らは、
夜11時に集まって
朝8時まで作業する、というパターンで
毎日をすごしていました。
でも、7年くらい前だったかな、
それをパタッとやめたんです。
アニが結婚したこともあるかもしれないけど、
レコーディングのとき以外は
夜の12時には終われるように
時間をシフトしたんですよ。
個人作業はあるけど、それは自宅でやる。
アニ 夜中は自分の時間にしましょう、
ということになりました。
ボーズ アニは、いつも全部が自分の時間でしょ。
安斎 仕事のときも、自分の時間じゃん。
アニ いや、夜はインターネットやったり、
悪口書き込んだり(笑)、
忙しいんですよ。
ボーズ そんなこと言うと
ほんとに書き込んでると思われるって(笑)。
アニ iTunesのジャケットを集めたりもしてます。
ほぼ日 締め切りに追われて
「眠れない!」なんてことはないんですか。
ボーズ まあ、スタジオにいて、みんなで
「明日までに終わらせなきゃ」
ってことはあるけど。
安斎 スタジオっていいよね、みんなで起きてるから。
俺なんて、ひとりだけで絵を描いてると、
もう
どうでもよくなってくる
んだよね。

一同 爆笑
片山 それは地獄ですね。
「締め切りはある、
 むっちゃくちゃ眠たい、
 そして、ひとり」
ボーズ 安斎さん、いまだに
寝ないでやんないといけないことが
ありますか?
安斎 例えば、自分で変な提案をしちゃって
線をいっぱい描かなくちゃいけないような
仕事をやることになったときには(笑)。
ほぼ日 デザイン系だと特に
何日もかけてやる仕事がありますよね。
安斎 うん。徹夜の1日目なんかは
「俺が悪い」って素直に思ってるんだけど
2日目になるともう
(ふにゃふにゃの声で)
「ほれがわるひんじゃなひんだよ〜」
って、思考回路がおかしくなってくる。
片山 ふはははは。
安斎 「締め切りが悪い!」
ボーズ 「俺に頼んだあいつらが悪い!」
安斎 そうやって、
八つ当たり的になっていきます。
ボーズ でも、頼んだ人たちは、実際には
ずいぶん前から頼んでる
んですけどね、安斎さんに。

一同 爆笑
片山 きっと、1か月前とかには‥‥。

アニ そこからやってれば‥‥。
安斎 あとはね、
「いつでもいい」って、
締め切りを言わない人たちがいるんです。
ボーズ ああ、それはやれって言うほうが
無理ですよ。
安斎 「どうしても」って言われないと
人ってやらないよね。
片山 はい、はい、ほんと、
確かにそうですよね。
安斎 遅刻する心境もたいがいそうで、
「メンバーがいっぱいいるし
 ひとりぐらいいなくても大丈夫だろう」
なんて気持ち、あるよね?
ボーズ ないっすよ。

一同 爆笑
(つづきます!)



2007-12-21-FRI


(C)HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN