今回、TOKI・DOKIが販売する
「深大寺の新そば」には、6パックの
「麺匠の味 深大寺そば おつゆ」がついています。
1パック60g入りの、もりそばに合うストレートつゆ。
(水で割らずにそのまま使います。)
「深大寺そばは、この味でなくちゃ」と、
島田製粉の島田社長がいちからつくったそばつゆです。
「かえし(醤油・みりん・砂糖を煮詰めたもの)
から始まり、かつおぶし、そうだぶし、さばぶしは
伝統のみがき、蒸し、削る作業を
丁寧に行なったものを使い、燻しゅうと旨み、
そしてバランスのよい味を引き出しました」
これは、深大寺の門前町のそば屋で
もりそばをいただくときのおつゆと同じ味。
特徴は「出汁の香り高い、甘めのうすくち」です。
そばつゆの味は、好みが分かれるもの。
なじみのある地域によって、出汁の材料や、
使う調味料がことなるためです。
同じ東京でもざっくり3つの味があるといわれていて、
江戸時代に幕府が定めた「江戸」、
おもに現在の東京の東側の下町エリアでは、
いわゆる「江戸前」と呼ばれる
出汁はかつおぶしで濃くひいてかえしを合わせた、
かなりしょっぱいつゆを使います。
もりそばなら、箸で持ったそばの先端を
ちょっとだけつゆにつけて
(全部はつゆにくぐらせずに)食べる人が多く、
「ほぼ日」のある神田界隈もここに入ります。
(もちろんお店によって異なりますけれど。)
同じ東京でも、山の手を含む都心の広域、
かつての「品川宿」を中心としたエリアでは、
出汁にかつおぶしとそうだぶし(宗田鰹)を使った、
ちょっとしょっぱいつゆを使います。
下町と比べてかえしが甘めですから、
そばつゆも、ほんのり甘さが出てきます。
このエリアでも、もりそばは
「全部はつけずに」食べることも。
深大寺のある多摩地域のそばつゆは、
かつおぶし、そうだぶし、さばぶしを均等に使い、
甘さと出汁の印象が強い、透明感のあるうす味です。
甘さは本みりんと砂糖由来。
そんなにしょっぱくないので、
もりそばは「全部、つゆにつけて」食べます。
今回お届けするつゆは、このタイプです。
ちなみに日本をざっくり東西に分けると、
東のほうがこいくちしょうゆを使ったしょっぱいつゆ、
西のほうは濃い出汁(昆布も使います)に、
うすくちしょうゆを使った甘めのつゆが主流。
島田製粉の島田社長も、
そばつゆの味を決めるのに悩み、
結果、いまの「深大寺らしい」味を再現することに
落ち着いたといいますが、
一時は、江戸前のしょっぱいつゆを
つくったこともあるのだそう。
けれども西の地方を含む遠方のかたから
「これじゃあ、しょっぱすぎる」という
意見をいただいたこともあり、
いまは「深大寺のそばつゆの味」に
統一しているということでした。
もちろん、「そばは、いつものこの味がいい」
というかたもいらっしゃると思いますので、
深大寺のつゆと食べ比べてみていただけたらと思います。
(ちなみに、TOKI・DOKIメンバーのなかには
「おろした辛味大根の絞り汁を生醤油で割って、
もりそばを食べるのが好き」というものがいました。)
もし深大寺のつゆが余ってしまったら、
煮物や、親子丼など丼もののつゆに
応用してもおいしいですよ。