根室出身の父が、昔から
よく作ってくれるお味噌汁。
マルユウ「花咲がに てっぽう汁」
私は北海道出身なんですけど、
てっぽう汁は北海道の東側、
道東でよく食べられている郷土料理で、
花咲ガニのお味噌汁ですね。
カニの身をつっつく姿が、鉄砲の弾を入れる姿に
似ていることから、てっぽう汁という名前がついています。
私が住んでたのは西側の小樽ですけど、
父は東側の根室出身で、幼い頃から
てっぽう汁をよく食べていたらしいんです。
そのときは生のカニをそのまま
お味噌汁にしてたらしいんですけど、
西側だとなかなか手に入らなかったりするので、
父が根室に帰省したタイミングとかで
いつもこの缶詰を買ってきて、晩ごはんとかによく
てっぽう汁を出してくれてたんです。

カニのお味噌汁って淡泊なイメージかもしれないですけど、
てっぽう汁は出汁もすごくうまみが強いんです。
花咲ガニって、もともとは黒いけど
茹でると真っ赤になるというカニで、
タラバガニとかとも違って、すごく味が濃いんです。
また父は料理が好きで、よく料理当番をしてたんですけど、
よく作ってくれる朝ごはんの定番が、
このてっぽう汁とごはんに、甘い卵焼き、
あとはお新香もの、みたいな感じ。
てっぽう汁があるだけで、
本当にごちそうという感じになるんです。

だから私も昔から大好きで、
いまも北海道に住んでる両親に
「なにか欲しいものある?」って言われると、
真っ先にリクエストするのがこの缶詰。
都内でも北海道物産展とかよくやってますけど、
てっぽう汁はなかなか手に入らないので、
よく送ってもらってます。
作り方もほんとに簡単なんですね。
中に入ってるカニの身とカニの出汁をお鍋に入れて、
缶と同じ量の水を2、3杯加えて、
お味噌といて、ネギを入れて、終わり。
私は味が濃いほうが好きなので、水は2杯。
これなら2人前ぐらい作れます。

ほんとに入れるだけで手軽に作れるし、
これだけで食卓が豪華になる感じがあって、
すごくいいんです。
缶詰だから置いておけるし、
ここぞというときに食べられます。
そこまで身がたくさん入ってるわけではないですけど、
うまみがすごくたっぷり入ってるので、
パスタとかのアレンジ料理も作れると思います。
前に私の友達が北海道に来てうちに泊まったときも、
両親がこのてっぽう汁を出してくれて、
みんなが「これおいしい!」と感動してくれたんです。
きっと、ほかの地域の人にもちゃんと伝わる
おいしさなんじゃないかなと思ってます。

北海道はやっぱりおいしいものがたくさんあって、
しかも安いんですよね。
だから帰ると、ほんとに胃が足りなくなります(笑)。
根室だと、てっぽう汁のほかに
シャケのちゃんちゃん焼きも名物で、
父の実家に帰ると、漁師をしてる親戚のおじちゃんが
釣ったばかりのお魚でちゃんちゃん焼きとかを
作ってくれるんですけど、
そういうのもほんとにおいしいんですよ。