このタレを食うために、
点心があるんだ。

これ、正確になんと呼ぶといいのかは
僕もよくわかってないんですけど、
いわゆる点心につけて食べるものですね。
食べるラー油的なタレ。

僕は『水曜どうでしょう』っていう番組の
ディレクターさんとお仕事をしているんですけど、
これはそのディレクターのおひとり、
嬉野雅道さんが連れて行ってくださった
横浜中華街の「萬珍樓」というお店で売ってる
辛味調味料ですね。

嬉野さんは食べることがお好きで、
周りもそれを知ってるから、
「あれおいしいですよ」とか、
情報が自然とあつまるんだと思うんです。
食べることの話もよく聞きます。

このお店の話も、１年ぐらい聞いてたんですけど。

なかなか行く機会がなくて。
でもこれ、そのままだと永遠に行かなくなるから
「よし、この日に行こう」って決めて、
嬉野さんとみんなで行ったんです。

開店直後に集合して、何を頼むかも、
嬉野さんお決まりのメニューがあるんです。
「これを食べてほしい。君たちの要望は受けない」
みたいな感じで（笑）。

それでたぶんエビのシューマイだかが
最初のほうに来て。
テーブルの上にこの「香辣脆」もあって。
「これはもうとにかく、そこに置いてある
これをたっぷりかけて食うんだ」と。
「もっとかけてもいいよ、
もっとかけたほうがいいよ」
みたいな感じで、そのとおりに食べて。

こちらのお店の点心自体、何もつけないで
食べてもおいしいんですけど、
これをかけると「わっ、おいしい！」みたいな。
点心とこのタレが、互いに引き立て合うんです。
そしてたしかに言われた通り、
たっぷりつけたほうがおいしい。

わりとパンチの効いた、
ちょっと辛みのあるラー油という感じですかね。
香味野菜的な感じもあり、いろんな味がする。
辛さ、しょっぱさと同時に、
うま味も強い感じがします。
花椒（ホアジャオ）的な痺れる感じもある。

それで「ああ、おいしかったな」と思ってたら、
帰りがけ、お店の出るところで、
「全テーブルに置いてあるあれですよ」
みたいな感じで、これを売ってるんです（笑）。

家では普通に買って来た餃子や
シューマイにつけて、すごくシンプルに食べてます。
味がしっかりした餃子なら、そのままでOK。
普通に餃子のタレ的なものを添えて、
そこに辛みとして加えてもいいと思います。

特に好きなのはシューマイですかね。
エビとか海鮮のとか、具がいっぱい入ってて、
いろんな味がするようなものによく合います。

多少は辛くて、刺激はあります。
けど、激辛唐辛子みたいな
すごく辛いタレというわけでもないですね。
いっぱいつけても濃くならないというか。

僕はアレンジ的には使ってないですけど、
たぶん、冷奴とかうどんとかにも
使えそうな気はしますね。
食べるラー油みたいな感じだから、
ちょっとごはんにかけても
おいしいかもしれないですね。