おしえたい人 杉本

ぺりぺりぺりっと笹をむいて、
フムッと食べるんですけど。

加賀麩不室屋「生麩まんじゅう」

金沢の不室屋さんっていう老舗のお麩屋さんの、
生麩のおまんじゅうです。

わたしは実家が石川で、
帰省のときには金沢駅を利用するんです。

そのとき、金沢駅に不室屋さんのお店があるので、
前からよくお麩を買っていたんです。
懐石のお吸いものとかにのってるような
ちっちゃい毬のお麩とか、お花柄のものとか、
かわいいお麩がいっぱいあるので、
料理好きな人へのおみやげにしたり。
自分用にも買って、家でうどんとかに使ったりしてて。

そしたらあるとき、冷蔵のところにこれがあるのに気づいて。
「甘いものもあるの? 麩まんじゅうとは?」
みたいな感じで、なんとなく自分用に買って。

それで食べたら「うまい……」ってなって。
最初はたしか、実家に帰る前に金沢駅で買ったんです。
それで家で食べたらおいしかったから、
東京戻るときにまた買って。
そこから買うようになって、徐々に
「これ、わたし好物かもしれない」
と気がついて。

こしあんの入った、お餅みたいなねっとりした生麩が、
1個1個、笹にくるんとくるまれているんです。
だから、ぺりぺりぺりっと笹をむいて、
フムッと食べるんですけど、
お麩がもちもちで、あんこもさっぱりしてるというか。
ひんやりしてて、ツルッと食べられるので、
夏場もおいしい。
季節を問わず食べられるのもいいなあと思いました。

夕方や夜だと、売り切れてることもあるんです。
なのでいつも東京に戻る前に、金沢駅で
ここのショーケースめがけてスーって行って
「ある? ない?」みたいな感じで見て。
あったら「あ、ラッキー」みたいな感じで買って、
これを持って新幹線に乗るみたいな。

そこで買う生のものは日持ちがしないから、
帰った日とか次の日に会う予定があるなら
おみやげにできるんですけど、
そんなにうまくいかないから、だいたい自分用に(笑)。
食べられる分だけ買って、家で食べてますね。

よく加賀棒茶もおみやげに買うので、
東京の家に戻ってきたら、それを淹れて、
このおまんじゅうを一緒に食べて
「家に帰って来た。ふう」みたいに味わってます。

生きていて、生麩のおいしさって、いつ気がつきましたか。
わたしはけっこう大人になってからで。
加賀料理には「治部煮(じぶに)」という煮物があって、
生麩が入ってたりするんですけど、
お菓子のイメージはなかったんです。
だけど、不室屋さんの麩まんじゅうを食べたら、
「え、確かにおいしいよね」みたいな。
なんか「すごい」って思いました。

金沢駅のおみやげ屋さんで売ってるものって、
どこも見た目がきれいで、すっごい楽しいんですよ。
だからいつも何を買うか迷うんですけど、
不室屋さんのお麩は、よく選ぶもののひとつですね。

「彩り麩」とかは、色もきれいだし、
季節の自然がモチーフになっていたりして、
甘いものじゃないのに「かわいい」みたいな。
小分けされてて値段も手頃だから、
おみやげにもちょうどいいんですよね。
「宝の麩」っていう、中に具材が詰まっていて、
お湯を注ぐだけでお吸いものができるお麩とかもあって、
見た目も美しいので、贈答用にもおすすめです。
お店に行かれたら、ぜひいろいろ見てみてください。

INFORMATION

  • 商品情報

    加賀麩不室屋
    「生麩まんじゅう」
    5ケ入 1,404円(税込)

  • ほぼ日での取り扱い

    なし

  • どこで買える?

    加賀麩不室屋オンラインショップ、ほか

  • 記事掲載日

    2025.8.27