
「ごちそう海苔 海大臣」は、
糸井重里、そしてフードスタイリストの飯島奈美さん、
糸井のなじみのおすしやさんである「はしぐち」さん、
林屋海苔店の相沢さんはじめ、幾人かのスタッフのかた、
そこに「ほぼ日」乗組員も数名加わった
「選考会」をおこない、選んでいます。
相沢さんが集めたたくさんの海苔を、
ぜんぶ試食をして、
けっこうきびしい目と舌で、評価をしています。
(つまり、相沢さんが選んだなかでも、
海大臣になれなかった海苔も、もちろんあります。)
まずはそのまま、そしてすめしをのせて手巻きにして。
海苔を替えるときには、水をひとくち。
不思議な光景ですけれど、真剣な時間です。
そうしてそれぞれが感じたことと、
自分なりの得点を書き記し、合評へすすみます。
▲候補の海苔を並べて‥‥。
▲まずは誰とも相談せずに、それぞれが食べてみます。
▲感想や得点を記入していきます。真剣!
▲飯島さんは、いつもそのまま食べちゃうくらいの海大臣ファン。
▲おすしの「はしぐち」さんのご協力で、ごはんとの相性も確認。
▲「今回は、むずかしいなー! なるほど、海苔が不作というのは、
▲そして参加者全員の合議で決めました。海苔が不作と言われる今シーズンの海苔は、
「海大臣」として選ばれたものも、
極端な強い個性はありません。
もちろん「おいしい」です。
おいしいのですけれど、
「驚きますよ!」とか、
「まずは一枚、そのまま食べてみてください」
というような、いままで使ってきたことばは、
ことしの海苔には、ふさわしくないと思います。
「プレゼントに使って、びっくりさせてあげましょう」
ということも、つよくは言えません。
しかし、自宅で「いつものおいしい海苔」として
家族や仲間といっしょに、
ごはんやお酒のおともとして食べるのに、
じゅうぶんのおいしさがあります。
選考会で試食をして感じたことは、
ことしの「海大臣」は、海苔1枚で食べるよりも、
ごはんや、おかずといっしょに食べたときの
「ひろがり」がゆたかな海苔だと感じました。
「食べることのよろこび」が、ちゃんとあることに、
一同、ほっとしています。
数は8種類です。
夏は「淡め」の味を中心に4種類、
冬は「濃いめ」の味を中心に4種類。
うち、それぞれ1種類は「しお」加工をしています。
ちなみに「混」や「とび」といった、
青海苔のまじった海苔は、
もともとつくるのが非常に難しいこともあり、
ことしは、まったくできませんでした。
(余談ですが、四国で採れる川海苔も、
大雨の影響で筏が流されて、
生産できなかった川があるそうです。)