hobonichi gokigen haramaki
製作、順調にすすんでいます。 第2回販売、第3回販売分が、 早めにお届けできるようになりました!

ほぼにちわ。
突然ですが、 みなさま、冷えてはいませんか?
あたりは、梅雨入りなんて言っておりますが、
真夏のような暑い日がつづいているので、
室内は、冷房がよく効いているので、凍えそう‥‥
そんな季節ではないでしょうか。
冷房で冷えた室内で、長くすごしていると、
いわゆる“夏風邪”をひいてしまったり、
なんとく体調がわるくなってきますよね。
これからの季節のあたためアイテムに、
ハラマキとブランケットを、ぜひどうぞ!

ところで、昨日から、第1回販売の商品の出荷が
はじまっておりますが、
ひきつづき、ハラマキの製作の方も
順調にすすんでおります!
現在、製作チームのがんばりで、
予想以上に、製作がスムーズにすすんでおりまして、
当初、「8月初旬出荷」とお伝えしておりました、
ただいま販売中の第3回販売は、
7月下旬出荷」に早まることになりました!
冷房対策がもっとも必要な、
7月、8月に、ハラマキとブランケットを
たっぷりお使いくださいね。


※以下、ハラマキの製作現場のレポートをどうぞ!
 (6月20日更新)


「ほぼ日」のハラマキとブランケットは、
新潟の白倉ニットを中心に、
糸屋さん、染め屋さん、洗い屋さん、縫製屋さんが
一丸となって、1枚1枚ていねいに作っています。
それぞれの工程を担当する人たちが、
「さまざまな工程がある中で、
 自分のところでミスを見過ごすと、
 次以降の工程に迷惑をかけてしまう。」
という思いから、お互いに連携を取りながら
作り上げています。
今回は、製作チームのみなさんをご紹介します!
こういう人たちが、作っているんですよ。

ハラマキを巻きながら、編んでいます!

白倉ニットがあるのは、
新潟県長岡駅から山間を通り抜けて、
二つめの山を越えた栃尾という町です。
栃尾は、先週から急に暑くなってきて、
真夏の陽気の日もふえているそうです。

白倉ニットのまわりの風景。
ゴールデンウィークに田植えした稲が少しずつ育っている季節です。

白倉ニットに入ってみると、
真夏の陽気を上回る熱気が‥‥。
それもそのはず、
工場内は、実に30℃以上!
アイロンをかけていると、40℃にもなるそうです。


白倉宏さん。白倉ニットの社長さん。


ご存知トノサマくんこと、白倉重樹さん。
ハラマキ製作チームのリーダー。


工場長の白倉則明さん。トノサマくんのいとこです。
「1日でも早く、ご注文くださったみなさまに、
 お届けできるように、現場を調整しつつ、
 一同、がんばってます。」

この時期のハラマキやブランケットの製作は、
工場内の気温が高くなるため、
熱で、素材の芯のゴム糸(ウレタン)が
伸び切らないように、編み方を調整するそうです。

気温が高いときは、芯のゴム糸が伸び切らないように、
ややゆるめに編むように、編み機の数値を設定します。

トノサマくんいわく、
「糸は生き物です。
 気温や湿度によって、微妙に状態が変化します。
 その変化にあわせて、編み方も調整しています。」
なのだそうです。
朝と夕方の温度や湿度によって、
編みの密度を変えたりもするそうですよ。

編み機からあがってきた生地は、
さっそく穴があいていないか、キズができていないか、
基本二人一組でしっかり検品します。

検品隊は、この4人です。


白倉みち代さん。
トノサマくんのお母さん。
「毎回、製作するのと同時に、
 デザインも楽しみにしています。
 今回は『あさがお』が、
 夏らしくてさわやかでいいですね。」

関根幸子さん。検品隊長。
「キズは見逃しませんよ!」

梅澤静子さん。
「検品しながら、初期の頃より、
 ハラマキの糸が断然よくなって、
 進化しているのを感じています。」

勝沼トミ子さん。
ハラマキヘビーユーザー。
「朝昼晩、一年中、
 ハラマキをしています。
 おかげで丈夫にすごしています。」

この4人が検品して、
穴やキズが見つかったら、この方の出番です!


稲田キセさん。
この道、40年近くの大ベテラン。
「この仕事は、
 人から教えてもらうのではなく、
 やりながら身につけていく仕事です。
 わたしも、ずっと
 この仕事をやっているので、
 年を重ねるごとに
 少しずつできるようになりました。」


この穴を修正します。

穴の部分の糸をすくい上げます。

すく上げた糸を結びます。



もとの穴がどこかわからないくらい、
きれいに修復!
 

このように、キズや穴を丹念に修復するのは、
できあがった生地を無駄にしたくないということの
表れでもあります。
それと同時に、キズができてしまったら、
そのキズを直したり、新たに生地をつくり直したり、
その分、つくる時間も手間もかかります。
だったらキズや穴ができないようにどうすればよいのか、
そうやって製作チームのみなさんは、
日々、研究と改善を重ねています。

こうして完成したハラマキやブランケットは、
次の工程、洗いの工場や縫製工場を経て、
ふたたび白倉ニットに戻ってきます。
そして、キズなどがないか、
目を皿のようにして最終チェックをします。
最終チェックを任されているのは、この方たちです!


剣持三重子さん
「できるかぎり、見た目をきれいにして、
 お客さまにお届けしたいので、
 糸くずなどが
 ついていないか見ています。」

鶴巻睦子さん
「今回、パッケージの袋が
  かわいくなったので、
 入れがいがあります!」

落合ふみ江さん
「孫もハラマキをしています。
 夜だけでなく、昼間もハラマキをして、
 出かけたいって
 言うようになってます(笑)。
 今回は、ポケットつきの
  『とら(かめといっしょ)』を
 孫にプレゼントします。」
このベテランお三方に対して、
若手の4人組も、最終チェック班として活躍中です。




早川友梨さん。
「入社して1年が経ち、だいぶ慣れてきました。
 ふだんはハラマキのデザインを、
 編みのドットにする作業をしているのですが、
 今回は、アルマジロの柄を編みで表現するのに、
 苦労しました。
 私自身、ハラマキは毎日巻いているのですが、
 個人的に思い入れの強いアルマジロを巻きたいです!」

笠原千恵子さん。
4月に入社したての新入社員。
「洗いの工程も担当しているのですが、
 乾燥機をかけると、蒸気がすごくて、
 汗をいっぱいかきます。
 毎日、運動している気分です。」

石原優子さん。
「今回から、キズや穴を修復する工程にも、
 挑戦しています。
 でも、やってみないとわからないことばかりで、
 まだまだ修行が必要です。」

桑原綾子さん。
「ほぼ日ごきげんハラマキ」のサンプル製作をはじめ、
商品化にいたるまで担当しています。
「それぞれのデザインごとに、
 Fサイズ〜子供サイズの各寸法にあわせて、
 柄の大きさを変えていくのがむずかしくもあり、
 やりがいがあります。
 サンプルを作りながら、
 『パイナップル』に一目惚れしました!」

こんなふうに、白倉ニットでは、
ベテランさんから新入社員まで、
それぞれが自分たちの担当の仕事を責任もって、
やり遂げています。
工場のみなさんの働く様子を見ていると、
ハラマキの品質の高さに納得です!

手づくりのものをプレゼントするような気持ちで、  糸を開発しています。

白倉ニットから、車で約10分のところに、
糸屋さんの「本寅工業」があります。


本寅工業は、昔ながらの木造建築で
風情のある佇まいです。

ハラマキやブランケットの糸をつくっているのは、
このお二人、本田兄弟です。


兄の本田宗一郎さん(右)と弟の博さん(左)。

このお二人は、糸づくりの名人、
今回の素材でいうと、
うすいタオリンやブランケットの糸は、
本田兄弟が開発した糸です。
夏に使うハラマキやブランケットということで、

・つけたときに、フィットしすぎず、しめつけない。
・蒸れにくく、汗もができにくい。

といった素材を実現するために何ができるか、
お二人は、糸の組み合わせ方、撚り方、太さなど、
あらゆるポイントから、試作品をつくっています。


本寅工業内、ずらっと並ぶ糸の撚り機。


「とら(かめといっしょ)」の糸。
鮮やかで光沢感があります。


糸を撚っている瞬間です!

毎回、できあがったハラマキをお届けしたあとに、
実際に巻いてくださったみなさまから、
「あともう少し、やわらかいとうれしいなあ」とか
「ちょっと毛玉が出やすいと思う」といった
ご意見をいただきます。
それらのご意見を受けて、
「だったら、糸の撚り具合を調整して、
 もっとやわらかくしてみよう!」
などと改良を重ねて、いまの糸が完成しているんですよ。
お二人は、こう言います。
「技術は自己満足に陥りがちです。
 そのときに、お客さまからの声が、
 技術改良の道しるべになります。」
また、ハラマキづくりについては、
「お客さまが、このハラマキを手にしたときに、
 あったかい気持ちになるようなものをつくろうと思って、
 糸を開発しています。」
とおっしゃいます。

本田兄弟は、その都度、
巻き心地や肌触りのベストの状態のハラマキを
お届けしたいと、
毎回、たくさんの試作品をつくっています。
その中から選りすぐりの糸の巻き心地を
味わってくださいね。


ほつれないように、ていねいに縫っています。

そして、ハラマキの工程の最後になる、
縫製屋さんをご紹介します!
「ファッション原」さんです。
いままでの、ほぼ日のハラマキやブランケット、
10万枚以上のすべてが、
この原さんのお家で縫われているんですよ。


「ファッション原」の
社長の原洋一さん

縫製は、糸づくり、糸染め、編み、洗いといった、
工程を経て、最後の工程となるため、
原さんは、
「1枚のハラマキができるまで、
 何人の手がかかっていて、
 どれだけ手間ひまかけて作っているか、
 よくわかっているから、縫製の失敗で、
 生地にキズをつけて台無しにしないように。」
と細心の注意を払って、
ていねいに、ハラマキの脇の部分や、
ブランケットの端の始末、タグの縫製をしています。


タグの位置を間違えたりしないように、
「ほぼ日ごきげんハラマキ」のページを
プリントアウトして、つねに確認しています。


ハラマキの脇の部分を縫い合わせています。
1枚あたり、わずか3秒で縫ってしまうそうですよ。
多い日には、1日で、ひとり800枚〜1000枚まで、
縫うそうです。


「かん止め」という糸のしまつの仕方。
縫い終わりの部分に紙をはさんで紙まで縫ってしまいます。
その紙を引っ張って、
さらに端の部分を折り込んで、その上を縫ってしまうと、
糸がほつれません。

ここでご紹介した以外にも、
縫製だけで、あと4つほど、
「ほつれない」ための工程をくわえています。
たとえば、上でご紹介しました「かん止め」という工程は、
一般的な商品ですと、
真っ先に省略してしまう工程です。
よくシャツから糸が1本出ていて、
その糸を引っ張ると、
糸が抜けてしまうようなことがありますが、
それは「かん止め」の工程を省いているからなんです。
原さんは、
「お客さまにご迷惑をおかけするような商品は
 自分のところから出したくないですし、
 うちで働く子たちにも、
 それだけはしっかりと伝えています。」
という気持ちから、
どんなに製作時間が少なくても、
製品づくりで手を抜きません。

今回、ご紹介したハラマキのみなさんのほかに、
糸染め屋さん、製品をお届け前に洗う洗い屋さんも、
くわわった総勢40人ほどのチームで
1枚1枚のハラマキをつくっています。
毎回、新しいシリーズのハラマキを製作する前に、
チームのみんなで集まって、
大きなミーティングを開くそうです。
そこで、
「縫いやすくするために、
 編み方で工夫できることはないか」
「糸の撚り方をちょっと変化させたら、
 キズができにくい生地になるのではないか。」
といった具合に、それぞれの工程どうしが、
お互いに助け合いながら、
品質のよい商品を1枚でも多く、
お客さまに届けるように力を合わせているんですよ。

実際に、このハラマキやブランケットのみなさまからの
感想やご意見が、
ハラマキの製作チームの励みになり、
同時に改善希望点をいただければ、
「もっとよくするために工夫をしたい!」
と心から思っています。
よろしければ、この機会に、
ハラマキ製作チームにメールをいただけたら、
うれしいです。
どうぞ、よろしくおねがいいたします!!

ハラマキチームのみなさんへ

☆ハラマキ製作チームへのメールは、
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2007-06-22-FRI

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