ミーシャパパ 2009年制作 Serial Number/N-023

体高=約50cm 座高=約37.5cm
素材=化学繊維、チロリアンテープ、ポリエステル(中綿)
   鈴/ボタン/目=化学繊維
タカモリ・トモコさんがちいさいころに読んだ
ロシアの絵本のイメージをこめた、
おとうさんクマのあみぐるみです。

今回のヌーヴォー作品の中で、
いちばん最初につくられたのが
この「ミーシャパパ」でした。
「力強いものをつくりたい」と決めて編みはじめ、
頭のフォルムができたところで、
「このコにパンツをはかせよう」と考えたものの、
そのパンツを何色にするかに迷いました。
最終的に見つけたのは、
いつも使っているポップなカラーではなく、
どっしりと力強く、なつかしさも感じるような
深い深いレッドでした。
この赤を出すために、2種類の赤い毛糸が使われています。

そして、この色の組み合わせを見つけた途端に、
タカモリさんは小さなころに読んだ
ロシアの絵本を思い出します。
これが、3匹のクマの家族をつくろうと思った
きっかけになりました。

この「ミーシャパパ」が手に持っているのは
焦げ茶色の、ステッキ。
本体は、モールの毛糸2本とファーの毛糸1本を合わせ、
合計3本を1本にして編まれているため、
全体にしっかりとしたたたずまいです。
手に取れば、ずっしりとした重みが感じられます。

ボディには、
タカモリさんがいつも使用しているものとは
ちがうタイプの鈴が入っています。
「コロンコロン」と鳴る、
赤ちゃんのオモチャ、ガラガラの鈴です。

今回展示している
「ミーシャ」「ミーシャママ」とは同じ家族で、
森のおうちでいっしょに暮らしているというイメージです。
作品のオーナーが決まれば、
この家族は別々の家に届けられることになりますが、
いつか展覧会が現実になったときには、
また、再会する機会があるかもしれません。
それを願いながら、
今回はオーナーを募集することになりました。

ちなみに、2月会場ヌーヴォー作品の
オーナーになったかたには、
3匹がいっしょに写っている「家族写真」を
それぞれにお付けいたします。



(C)HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN