10人みんなが似合ってしまう、
『Saravah』の帽子レポート。
2024年の9月に亡くなった
石川顕店長の息がかかった最後のアイテム、
それが『Saravah(サラヴァ)』の帽子です。
生前は獅子奮迅の勢い(!)で、
たくさんのブランドに
アイテム制作のアプローチをしてくれていた石川さん。
彼が『5DW』のために直接コンタクトをとり、
アイデアを出してくれていた最後の相手が
『Saravah』でした。
こちらの商品は受注生産。
サイズはもちろん、カラーは2色から選び、
フェザーやドライフラワーでつくられたコサージュは
3種類の中から選ぶことができます。
高級感溢れるファーフェルトにハンドメイドのコサージュ
それだけ聞くと、ラグジュアリーな装いを要求する
レベルの高いアイテムのように思うかも知れませんが、
そこはさすが石川さん。
普段のコーディネートに合わせやすい一品でした。
その証拠にほら、
石川さんと関わりのあった人たちに被ってもらったら、
みんながそれぞれのスタイルで被りこなしていましたよ。
石川さんに縁がある人たちに、
被った感想を訊いてみました。
『Saravah』のウェブサイトを覗いてみます。
「帽子とは決して装いの主役になることはない反面、
ときにスタイルを完成させるには
欠かせない存在でもあります。
Saravah独自のフィルターを通し、流行に流されることなく
素材、形にこだわった個性豊かな帽子を生み出します」
と、ありました。
まさにその通りのプロダクトができあがりました。
エクスクルーシブでありながら着用しやすくて、
どこか“ぴしっ”とスタイルを決めてくれるようなハット。
これを、それぞれのスタイルがある人たちに
かぶってもらいました
- ──
- まずは、石川さんのパートナーだった真柄恵理さん。
ライターとして活躍し、石川さんの一番近くにいて、
寄り添い続けた女性です。
- 真柄
- 石川さんが持っていたものは、人に譲ったりして
たくさん処分したつもりです。
でも、ハットはまだまだ在庫があって(笑)。
思い返すと、それくらい石川さんは帽子が
好きだったんだなって思います。
今日は『GENERAL RESEARCH』のホースブランケットを
合わせてみました。すごく軽くていい帽子です。
- ──
- Bob Foundation(ボブ・ファウンデーション)の名義で
活動する朝倉洋美さん。
石川さんからは「ボブ」の愛称で長年親しまれ、
グラフィックデザインを手掛けています。
- 朝倉
- このスタイルのハットは持っていなくて。
近いところだとストローハットですが、
まったく別物ですよね。
ただ、サイズ感とフィット感が心地よいです。
先日カラオケに行った時に、
『We Are The World』のボブ・ディランのパートが
うまく歌えなかったことを思い出しました。
リベンジしたいと思います(笑)
- ──
- 『5DW』でロングスリーブのTシャツを手がけた
『Ohh!』の大西こうじさんにもその感想を聞いてみます。
- 大西
- 被り心地がすごくいいです。
きれいめなので、あえてラフな格好に合わせてみたい。
たとえば、サーマルとか?
- ──
- 最近『5DW+』のスタイリングを手がけている
青木穣さんの感想は、『Saravah』のコンセプト通り。
- 青木
- 一見合わせるのが難しく感じますが
ジャケットスタイルに合わせるとすごく様になりますね。
少しドレスダウンするアイテム、
例えば、スウェットを合わせれば粋な感じを演出できます。
- ──
- その青木さんのアシスタントを務める
滝嶌ありささんは大学生。
- 滝嶌
- わ、軽くて被っている感じがしません(笑)。
普段のカジュアルなパンツスタイルに合わせたいです。
- ──
- 晩年、石川さんがよく立ち寄っていた
タコス店『みよし屋』の店長、衛藤渉さん。
面倒見のよい石川さんは自身のブランド『ULTRA HEAVY』
のTシャツなどを店のスタッフにプレゼントしたことも。
- 衛藤
- 被りものに関しては、僕はキャップしか持っていなくて。
このスタイルのハットを初めて被りましたが
すごく柔らかくて気持ちがいいです。
普段はあまりしないかっちりした服装にチャレンジして
合わせてみたいです。
- ──
- 『5DW』が始まった当初から、ライターとして活躍する
小笠原民織さんは、生粋のファッションフリーク。
- 小笠原
- ふだんの服にあまり何も考えずに
このハットをかぶるだけで、
新しい自分になれるような気がします。
いい意味で派手な服を着る効能というのは、
非日常感を楽しむ、味わうという側面があると思うので、
これをかぶって歩いているだけで、
自分が何者かになれるような高揚感が得られて、
ちょっとした外出もワクワクできちゃいます。
帽子の類はかぶり慣れ。
慣れたらきっとかぶっていないと
落ち着かなくなるのだと思います。
- ──
- 小笠原さんと一緒に編集&ライティングを手がける
吉田祥子さんにも被ってもらいました。
「ほぼ日」では〈O2〉の原稿を担当してくれています。
- 吉田
- スタイリングにさりげなく入っていたらいいですよね。
華やかにドライフラワーがついているので、
普段あまりハットをかぶらない身からすると、
気分は競馬の祭典に向かうヨーロッパの貴族。
被っているときは、
動作にいくらか落ち着きが生まれる気がします(笑)。
頭を覆うのであたたかさも感じます。
- ──
- ちょうど二人展を開催していた
豊田弘治さんと神山隆二さん。
両氏ともアーティストとして活躍し、
石川さんの盟友とも呼べる人物です。
- 豊田
- 石川さんと同様に、僕も被りものはたくさんありますよ。
ハットにキャップにベレーもニットも。
100個以上は持っているんじゃないかな?
これはまさに“本物”。ファーフェルトも心地よいです。
あとね、僕は思うんです。
このつばの幅が石川さんだなって。
夏ものを含めた、石川さんが被るハットのつばは
この幅だったんですよね。懐かしいな。
- 神山
- このブランドとはお付き合いが長いと思う。
『ULTEA HEAVY』が始まった当初、
ベレー帽を作ってくれた気がします。
記憶が定かではないのは、『ULTRA HEAVY』の仕事は
いつもいつの間にか出来上がっているから(笑)。
同じチームだけど、誰かのインスタの投稿で
リリースされたことを知ることも少なくない(笑)。
それにしても、このハット、
石川さんが好きそうなかたちですね。
帽子の被り心地を訊いているのに
誰しもが語る、石川さんとの思い出。
それくらいアイコニックなプロダクトなのかも知れません。
上質で、軽くて、合わせやすい、
そして、何よりこの帽子1つでスタイルを表現しやすい。
ワードローブの仲間に、ぜひ。
2026-10-03-SAT
(おわります)
「Saravah」のフェルトハット「Troubadour」は
2026年10月5日(月)11時〜10月20日(火)11時まで
オーダーを受け付けます!
[STAFF]
企画・プロデュース:石川顕
文:阿部太一