YAMADA
はじめての落語。春風亭昇太ひとり会

第1回 春風亭昇太ひとり会。



糸井 「昇太さんのひとり会を催したら、
 来てくれますか?」って書いたところ、
まあ、驚くなかれ、すごい反響があって。
昇太 ああ(笑)。
メールをたくさん送っていただいて、
読ませていただきました。
糸井 びっくりしたでしょう?
昇太 はい。ありがとうございました。
糸井 ああいうふうな反応っていうのは、
ふだんから昇太さんのもとに
届いているもんですか?
昇太 ん〜、そうですね‥‥。
いや、ああいう感じじゃないですね。
ま、僕個人のホームページっていうのはなくて、
ファンの人がつくってくださっているページに
書き込みなんかはあるんですけど。
糸井 ああいう感じじゃないですか。
つまり、そこにはもっと
落語が好きな人が集まってるわけですか。
昇太 そうですねぇ。そこにある書き込みは、
種類がちょっと違いますね。
糸井 うちで来た反響を見てみると、
いちばん多かったのは
「落語っていうものに興味はあって、
 どちらかというと
 遠巻きに眺めてる感じなんだけど、
 そういう機会があるんだったら、ぜひ!」
っていう感じですよね。
昇太 ええ。
糸井 あれがふつうの反応だと思うんですよね。
昇太 ええ(笑)。
糸井 だって、落語はおもしろいもん、やっぱり。
だけど、どっかのところでなんかね、
様式美というか‥‥。
昇太 ちょっと敷居高くなってるって感じですよね。
糸井 そうそう、高くなってるんですよね。
昇太 ええ。実際、入ってみると、
ものすごい低いと思うんですけどね。
糸井 そのあたりをこの企画で
伝えられたらいいなあと思ってるんです。
昇太 ええ。よろしくお願いします。

糸井 えー、いちおう場所はですね、
六本木ヒルズでやろうと思ってるんですよ。
昇太 ああ〜、そうですかあ(笑)。
どこですか、六本木ヒルズの?
糸井 六本木ヒルズの40階とか、なんかそんな場所で。
あの、こないだちょっとうかがった話では、
300人ぐらいがやりやすいっていうことで、
そのくらい人を呼びたいなぁと思うんですけど。
昇太 はい。
糸井 で、とにかくエレベーターで
高〜いところへ上げて、
人間に圧迫を与えるような高いところで
落語をやるのもいいんじゃないかと。あはは。
昇太 ああ、圧迫はいいと思いますよ。
あの、ものすごい大雪降った日とか、
そういう日に会があると、
すごくウケがいいんですよ(笑)。
糸井 へえ、そうなんですか。
昇太 大雨が降った日とかね。
なんか、お客さんのなかに、
「よくぞここまで来た!」っていう
連帯感みたいな気持ちが生まれるらしくて。
糸井 あー(笑)。(立川)談志師匠の落語で、
そういうこと話してたのがありましたね。
どこかでやってるんだけど、時間が遅くなって
「もう帰れないだろ?」と。
「うち泊まってけばいい」とか。
昇太 はははははは。あの家じゃ、
幾ら取られるかわかんないですよ。
「ひとり2万ずつ置いてけ」
みたいな感じだったりしてね(笑)。
糸井 ははははははは。
まあ、とにかく、六本木ヒルズの
エレベーターでギュンと上まで行って、
「なんだこれ、外見てると落ち着かないね」
みたいなところではじめてみようかなあと。
で、いちおう、あそこを借りるために、
東京とか江戸に関わる研究テーマが必要なので、
まあ、その、『江戸の人々の暮らしを考える』とか、
そういうことで行きたいと‥‥。
昇太 はっはっはっはっはっは!
糸井 まあ、学者や専門家がしゃべる必要はないんで、
不肖イトイあたりが前説で出ていって、
「江戸の人もうなぎが好きだったみたいですね」
みたいなことをしゃべって、
「えー、じゃ、ま、お聴きください」
っていうふうにすれば成り立つなと。
昇太 「江戸のおいしい生活」って感じでね(笑)。
糸井 (笑)
(続きます!)

2004-08-05-THU

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