SOFTWARE
シェアウェアは
ひょっとすると
デジタルユートピア
かもしれない。

シェアウエアのはじまり(1)

では。
いよいよ。
いってみましょう。
シェアウエアが生まれたときの事。

ここには、その、Jimさんのページに書いてあるままを
訳してゆこうとおもいます。

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シェアウエアは、二つの場所で、同時にうまれた。
カリフォルニアのTiburonで、
Andrew FluegelmanのPC-Talkとして。
そして、ワシントン州のBellevueで、
PC-Fileが、Jim Knopfの脳みそのなかから生まれでた。
これは、ストーリーの、私(Jimさん)サイドからの半分。

私は、Jim Knopf。シェアウエアの父。
これは、私が、
「どうやって、
私がこのむちゃくちゃな世界に巻き込まれたのか?」
とよんでいた話だ。
書かれたのは、1987年のこと。

1981年
地元の教会の会合のために、
郵便のラベルシールの印刷用プログラムが必要になった。

そのとき、私は、アップルコンピュータを持っていたので、
アップルソフトベーシック(というコンピューター言語)
で、そのプログラムを書いた。

それを、郵便のラベルシールの印刷の
ためだけのものにしたくなかったので、
一般的なデータベースの形のプログラムを書いた。

書いたプログラムがとても気に入り、
プログラムをいじるのが趣味のようになってしまった。
自分の空いた時間を使って、
コツコツと改良を続けて行くことにした。

その後すぐに、つまりその年の11月に、
IBMのパーソナルコンピューターが発売された。
すぐにそれが、パソコン業界に革命をもたらすような
すごいマシーンだと分ったのだ。
だから、私は、その日のうちに、
アップルコンピュータを売り払い、
代わりに、IBM PCを注文してしまっていた。

1982年
アップルソフトベーシックから、
IBMベーシックへと書き替えた
一番最初のプログラムが、
そのデータベースプログラムだった。
作業はそんなに難しいことではなく、
数日間を作業に費やしただけで、
私の、ちっちゃなデータベースプログラムは、
IBM PCで、うまくうごきだしてくれた。

当時私は、IBMにで働いていて、
周りの同僚たちも、彼らにとって1台目の
「パソコン」を次々に手にしていった。
私は、パソコンユーザーの古株として、
彼らがスタートでつまづいたりすることが、
心配だったので、自分のデータベースプログラムを
彼らとシェアすることにした。
とてもシンプルな、
「良いものをタダで、多くの人と共有したい。」
という気持ちから。

PC-Fileが生まれた.....。

まだ、そのときは最終的な名前がなくて、
私は「Easy File」と呼んでいたのだが、
そのプログラムは、シアトルIBM内でのヒットとなり、
そのフリーのプログラムの熱心なユーザーたちは、
そのまた友人や知人と、プログラムをシェアしていった。
私はデータベースプログラムを使って、
プログラムを管理していた---ファンは着実に増えていった。

しかし、すぐに問題も生まれた。
プログラムの修正や、改善などがされたときに、
ユーザーに知らせるということが、
お金と時間の面で困難になってきてしまっていた。
どのユーザーがヘビーユーザーで、
アップグレードを求めているのだろう?
どうやったら、アップグレードの知らせを
郵送することができるのだろう?

そこで、私は、プログラム中にメッセージを入れることを
思い付いた。
ユーザーに、私の管理コストを少し負担してもらおうと、
寄付を送ってくれるように頼んだのだ。

メッセージは、
「もし、ユーザーがプログラムをこれからも使いつづけ、
また他の人とコピーを共有するつもりでいて、
かつ、私のメイリングリストに参加したいのならば、
10ドルの寄付を送ってくれ」というものだ。

この、普通じゃないリクエストを含んだプログラムを
受け取った最初の人物から、すぐに電話がかかってきた。
彼曰く、同時ににPC-Talkという、私のプログラムと、
同じメッセージが入ったものを手に入れたというのだ。

彼は、二つのプログラムが、
同時に寄付を求めていたことについて、
いささか興奮気味に語り、
PC-Talkの作者のAndrew Fluegelmanに
コンタクトをとったら良いと言ってくれた。

私は、試しにPC-Talkのディスクを走らてみた。
すると、そこには、寄付を求めるだけではなくて、
ユニークな「マーケティングの実験」に参加してくれる
他のプログラムを募集していることが書かれていた。

私は、Andrewに自分のプログラムを送ることに決めた。

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さて、今回はココまで。

シェアウエアの「システム」が生まれた。
さあ、これからシェアウエアの「ビジネス」がうまれる。

(つづく)

1998-09-19-SAT

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