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豆は伊藤理佐のお父さんが作っていて、
よく送っていただく。
食べ方は、青大豆なら固ゆでにして酢醤油かけ、
うずら豆系ならサラダにして常備菜にする。

うまいのだが、伊藤は食べ物をしまいこんで
忘れてしまう達人であり、
流しの下を開けると数種類の豆がまだ大量に残っている。
新豆が来る前に食べきりたい。

酸っぱい系ではなく、
少量の塩漬け肉とともに煮こむことにした。
イメージは本で読んだことがある西洋の豆料理だ。

【材料】
・豆
・豚肉
・ニンニク
・白ワインの飲み残し

豆を水につけ、カレー用の豚肉に大量の塩をまぶす。
半日後。
アクをとりながら豆を煮始め、半分ぐらい煮えたところで
ニンニクひとかけと、塩漬け肉、ワイン、コショー投入。

あのですね。
この連載始まって以来、1、2を争ううまさ。
「冷やしインド」「納豆のタレ煮」は、
とても人様に出せるようなものじゃないが、
これだったらお客さんにも胸を張って出せる。
「黒パン、ぶどう酒」と合わせて、
アンデルセンやグリム童話ごっこをしたくなるような、
素朴で堅実な味。
塩漬け肉が半分以上残っているので、また煮よう。

2009-08-27-THU
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