「むし」という言葉にギクリとされた方がいたら
申し訳ないことだ。
スチームである。
前夜の寿司が残ったときによくやるのが「蒸し寿司」だ。
熱い蒸気があがった蒸し器で寿司を温める。
にぎり寿司も蒸す。
絵的にはそっちのほうがきらびやかだが、
今回は海苔巻きを食い残したので、
海苔巻きにしたのである。

いわゆる「蒸し寿司」というのも何度か食べたことがある。
箱形のせいろにご飯をしき、
穴子、椎茸、錦糸卵などを盛りつけたものが、
熱々に蒸されて出てくる、冬のごちそうだ。
そう、「熱々の酢めし」はありなのだ。

残り寿司を蒸す場合は、崩れやすくなるため
そこまで熱々にはしないが、
通常の寿司ではあり得ないその温かさはとてもおもしろい。
寿司職人がサウナでにぎれば
こういう熱さになるかもしれないが、
職人の流れる汗のゆくえが気になることも確かであり、
あまり衛生的な方法とはいえないだろう。

【材料】
・かんぴょう巻き
・卵

卵は味をつけずにときほぐし、薄焼き卵にする。
食べやすく切っておく。
蒸し器に湯をたぎらせ、オーブンシートを敷いた上に
寿司をそっとのせる。
今回は5分ぐらい蒸しただろうか。
やや「ほのあたたかい」感じの温度で止めた。

添えた卵焼きと寿司をいっしょに、
わさびじょう油につけて食べる。
温かいかんぴょう巻きが十分にうまいのだが、
卵といっしょになることで太巻きの味わいが備わり、
たまらなくおいしい。
にぎり寿司にくらべてやはり絵的に地味か、と思って
添えてみたのだが、味の上で思った以上の効果があった。

2010-05-06-THU
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