登山をしたときの山小屋での夕食時、
とり・みきさんの
「クリームシチューは、
 もっともご飯が進むおかずのひとつ」
という言葉にちょっとおどろいた。
伊藤理佐も
「シチューかけご飯は大好物だったけど、
 やると母に叱られた」
という。
子供のころからクリームシチューは
コメのおかずとして力不足、と思ってきた私にとって、
ちょっとした異文化との出会いであった。

味がきらいなわけではないが
「これでご飯をどうするんだ、
 なんでカレーじゃないんだ?」
と母親に文句をいった記憶がある。
ご飯にかけて、醤油をたらして食べた記憶もある。

最近になって「シチューご飯は普通だよ」という意見が
けっこう多いことを知った。
そういえばドリアというものもあるし、
新宿のレストラン『アカシア』の名物
ロールキャベツシチューは、
しょっぱいクリーム味がライスに合う。
よし、白いシチューでご飯だ。

【材料】
・豆腐ができる豆乳
・鶏ささみ
・タマネギ、ニンジン、ジャガイモ
・牛乳
・小麦全粒粉
・ローリエ
・粉チーズ

とろみは冷凍庫で眠っていた全粒粉を使った。
お好み焼き、すいとんにすると
まったくちがうものになってしまって
「買いもの失敗」な感じの全粒粉だったが
(パンやクッキーは焼かないのです)
バサッと無造作に鍋に放りこんで
濃度調整に使うのは悪くない。
つぶつぶに栄養感がある。

味のベースは粉末中華だし、昆布茶、塩、胡椒。
豆乳のクセをバターと粉チーズだけでは
抑えこめなかったので、牛乳を買ってきて少し足した。
味を見て、ご飯に対して何かもうひとつ
攻撃をしかけたい気がして、しょっつるを。

いい感じにしょっぱくなり、ご飯によく合った。
ついでに白ワインにもよく合った。
だが、それはクリームシチューじゃない、といわれれば
返す言葉もない。

2008-12-04-THU
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