MUSIC
虚実1:99
総武線猿紀行

総武線猿紀行第144回
「FOODがDJにとって代わる?」


秋といえば食、FOODですが、
今クラブシーンは
DJならぬFOOD・DJ=FOODINGなる言葉が
流行っているのをご存知ですか?
ご飯を作る人たちがレコードをかけるDJの代わりに、
主役になる時代が来るとは思いませんでした。

その動きを最初に知ったのは一昨年、
カリー番長という名前からでした。
カリー番長とはカレーを作るFOOD集団のことで、
クラブ・シーンではとても有名です。
100人は軽く動員するんですよ。
最初に聞いたときは不穏な動きだなあ・・・、
と思いました。

DJに食がとって代わる。
フードが音楽と張り合うなんてちょっとヘンですよね。

でもフーディストの人たちは超真面目だったのです。
カリー番長の場合は、
路上無許可カリ〜、青山霊園カリ〜、紅白カリ〜合戦、
鬼まめカリ〜、おいらんカリ〜など、
怒涛のようにイベントに合わせたカリーを創作して、
一回一回クリエイトに満ちた食を提供することで
DJに負けないイベント性を誇っています。
http://www1.odn.ne.jp/~cdz86600/

僕のイベントにも出てもらったフード・チームの
GOMAも、料理研究家の福田里香さんを中心に
「イースト・ウェスト・キッチン・ライン」という
グループを組んでおり、
クラブでのアグレッシヴな活動をしています。
http://www.zephyr.dti.ne.jp/~yen/ewkl/

他にもたくさんのフードチームが現在活動しており、
DJが無名でも、フード・チームの名前で
イベントに人が集まることが多いのです。

こうした現象は東京発ですが、
関連した動きは例えばロンドンでも、見られるようです。
ロンドンでは今、カクテルが自慢のラウンジを
ハシゴすることが流行っているらしく、DJの代わりに、
「美味しいカクテルを作るバーテン」が
注目されているそうです。

日本では、酒に関しては、通は、
ワインのテイスティングや、日本酒の利き酒、
あるいはモルトの
デッドストックを見つけるようなことが好き。
いうなればピュア酒マニアが多い、といえますが、
バーの楽しみといえば、やはりカクテルでしょう。
というか、安い金で酔っ払おうと思ったら
やはりマティーニ。なのです。
マティーニ、ヤバいですよ。腰に来ます。
マティーニの美味しいバーはいいですよね。
パレスホテルのバーがいいとか、色々聞きますが、
ホテルのバーで、若造が騒ぐわけにはいかない。
やはりいい音楽のかかる、ハメをはずせる店で、
もしも美味しいマティーニが飲めるなら最高なんです。
しかし、そんなクラブまだほとんどないですよ。

安く酔っ払えて、バーテンとお店の個性が競える
カクテル・ラウンジがあるとしたら、そこに行きたい。
と、思うのは僕だけでしょうか?
クラブシーンの隆盛で
十分にクソロクでもないノンベエが増えましたから(笑)、
そっち側に行こうという動きが見えたら、
ヤバイほどに急激かもしれませんね。
こんな店があったら、
というより、こんな店がないから、
という消去法的動きで、
酒の美味しい店が流行る可能性があります。

昨年はカルチャーとして「食」をとらえる雑誌
「ARIGATTO」も創刊されました。



この本はなんと「フーディング」という言葉を
商標登録してしまったのです。
というか、
「フーディング」という言葉を使おうと思ったら、
実はこの編集部の商標登録だということを
思い出さなければならない。
すごい!その意図は「FOOD+フィーリング」。
フードをムードと共に楽しもうということで、
それがクラブシーン的な響きと繋がってくるわけです。

なんでそんなことになるかといえば、
従来の、レストランがかしこまリ過ぎているからで、
気さくなイタ飯屋以上の勢いで、
よりカジュアルに陽気な遊び場としての
食い物の場を求めているわけですね。

TVの画面にはイヤというほど、
ラーメンと食い放題が溢れていますが、
都市カルチャー全般で、
例えばDJを脅かすというような
従来と違った次元で食がのしてきている、
それは、食の力が別の次元に拡がったようで、
なんだかスゴイのです。

というわけで、僕も食を重視したイベントをお届けします!

11月3日には、この1年、
総力を結集して作っているフレンチ・オムニバス、
雑貨店キャトルセゾンのアルバムがありますが、
その最新作にして、渾身の自信作
「ガトー・ロマンティーク」が発売されます。



その発売にさきがけ、10月13日の休前日の日曜日の午後、
3時開場、4時開演で、
ジャケットを手がけた福田里香さんを特別フードゲストに、
歌のゲストにフレンチアコーディオンの大御所
パトリック・ヌジェと岩崎良美や俺サエキけんぞう、
サブ&マミなどを招いて、
フードと音楽に全力投球のイベント
「ボンソワ!」を企画しました。

このイベント、なんと先着200名
(ということは、ほぼ全員)に
キャトルセゾンの売り物であるマグカップが、
特別ケースつきで配られるのです。
そのカップにコーヒーや紅茶を注文して
イベントを楽しんで欲しい、という
かなり(右上がり発音)贅沢なイベントになっております。

みなさん、是非お誘い合わせの上、ご来場ください!

「ボンソワ!〜スペシァル!アベック キャトルセゾン」
(FOOD&FRENCH MUSIC)
10月13日(日、祝前日)at青い部屋
渋谷駅より徒歩7分
東京都渋谷区渋谷2-12-13八千代ビルB1F
tel/fax 03.3407.3564
http://www.aoiheya.com/

午後3時開場・午後4時開演・午後9時終演
【料金】前売り2500円 当日2800円
【特典】先着200名様にキャトルセゾンから
マグカップ(特製ケース入り)プレゼント!
(これがカワイイ!)
【出演】パトリック・ヌジェ、岩崎良美(YOSHIMI)、
サブ&まみ、スーツケースローズ、サエキけんぞう、
ソワレ
【SPECISAL FOOD GUEST】福田里香
【FOOD】生春巻ゴイちゃん、meler、クボタユキ
【DJ】エレキテル(polymoog、ウエハラケンイチ)、POOKY

青い部屋が自信を持ってお届けする
FOODING&ライブの新フレンチ・イベント「ボンソワ!」
記念すべき第一回は、
大人気の雑貨店「キャトルセゾン」とAVEC!
サエキけんぞうが音楽監督を務める
キャトルセゾンのフレンチ・オムニバス第3弾
「ガトー・ロマンティーク」の発売を記念して、
超豪華メンバーでお届けします。

フレンチ・アコーディオンの大御所パトリック・ヌジェ!
最近フレンチ・ソングに進境著しい
岩崎良美(YOSHIMI)の青い部屋・初登場!
cobaの話題のアコーディオン・オムニバスに参加した
人気の男女アコーディオン・デュオ・サブ&まみ、
フレンチ・エレクトロのダークホース、
スーツケースローズ、
ゲンスブール・カバーのサエキけんぞう、
アルバムをリリースしたばかりで波に乗るソワレ・・・
といった絢爛なメンバー。
そしてFOODには、料理研究家、
今回「ガトー・ロマンティーク」のジャケットを務めた
福田里香をはじめとして、
充実した4つ以上のお〜いしい出店が出ます。

青い部屋の空間をハミ出てお送りする
おおがかりなイベントになります。
みなさん、お誘いあわせの上、夕方から”ボンソワ!”

2002-10-09-WED

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