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虚実1:99
総武線猿紀行

総武線猿紀行第71回
「成人式、悲しすぎるよ」

新聞よんで、久しぶりに悲しくなったよ。
成人式で騒ぐ若者の記事だけど、
あまりのくだらなさに
「普通人の僕」がどうしても目覚めちゃったよ。
成人式の祝辞をしゃべる橋本大二郎などに
「ばかやろー」とか罵声を浴びせたらしいけど、
見苦しすぎるよ。

なんで成人式いくの?
ヒマだからだろうな。他に行くところないのかな?
親が服、買ってくれたからかな?
僕は成人式、1秒出たよ。
徳島大いってたんだけど、東京に用事があったのと、
礼服が欲しかったから「成人式出る」ってことにして
黒の上下買ってもらって成人式「1秒」出たよ。

もうひとつお目当ては
写真アルバムをくれるってことだったけど、
僕の年(昭和33年生まれ)の成人式つまり、
1978年の成人式から
市川市では予想を上回る人数が
式に参加することになったので、
写真アルバムが足りなくなってしまったんだ。
だから、5分遅刻して会場に着いた僕は、
式次第の紙・1枚しかもらえなかったよ。
でも1秒しかでなかったから気にならなかった。

昭和33年生まれくらいから、
1978年くらいから、
成人式が盛んになったということだよ。
僕の上は学生運動の世代で、
その人達は成人式なんて文字通り「眼中になかった」から
成人式でるのは「かわいそうなタイプ」の人だったんだよ。
どういう人が「かわいそうなタイプ」かは、
今でもみんな心あたりがあるだろう? さみしい人だよ。

僕も関係ないや、っておもったから
成人式なんかどうでもよかったよ。
それは学生運動の人たちの気持ちを
ついでいたのかもしれない。

ただ、式にいた友達には会いたかったけど、
色々ヤボな用事でそれどころじゃなかったから。

そのころの市川の20ぐらいの子って、
成人式で地元の子と楽しく青春を振り返ってる層は、
ちょうど18も過ぎて、暴走族卒業したヤンキーが
華やかさの中心だったんだよ。
そしてその人達は、そろそろ結婚する層だったんだよ(笑)。
その人たちとも会いたかったけど、
そういう心の余裕もなかった。
ヤンキーの男子たち、和服なんかバリバリきめてて
まぶしかったよ。
ツッパリの女の子も結い髪に振り袖で、あこがれたよ。
付き合いたかったよ。
でも、僕のようなださいロックの子は
相手にされなかったんだ。

論旨が混乱するけど、今の子たちが騒いでるのって、
ひょっとしたら学生運動の人たちの「とにかく反対」を
どこか継いでるのかもしれないっとも思うよ。
「権威に反対してるんだろ」って、
今回の騒ぎに対して若者に同情したコメントしてる
大人だっているくらいだから、
本当にそんなに遠くなかったりするかもよ。
だけど、違う点は自分たちの場がないってことかも。
学生運動のひとたちは、学校とか街とかに
今よりも場があったんだと思うよ。
だから「成人式なんか眼中にない」と言いきれたんだと思う。
確かに、何処も行くところがなかったら成人式行くよね。
で、その中で面白くないことに対して
みんな一緒に騒ぐかもね。

今はヤンキーもくそもないしね。みんな普通の子だしね。
普通の子が反抗して、きっと騒ぐんだろう。
 
そして、とりあえず親が服買ってくれるから行く
というのはあるだろうね。
それが動機になりすぎてるかも。
もう、親もさ、高い服買わずに、
我が子の「出会い」のほうに投資したほうがいいよ。
結婚だってかかってるしさ。
子供が「パーティ」開くのに金を投資するとかね。
だって向こうの社交界って
親が子供をデビューさせるために投資するんでしょ?
そこで、いいとこの御曹司をひっかけるんでしょ?
「成人式」の会場が日本の社交界やパーティになってる
現状が情けないんだな。

本八幡の駅も、1月8日は、
「つまらない祝辞ぐらいで
 成人式はあっという間に終わって面白くない」、
しかし
「100万円のかっこしちゃった、でも行き場がない」
っていう女の子があふれているんだ。
成人式が晴舞台なんだけど、燃焼しきらないんだな。
彼氏とラブホテルでも行けなければ。
親戚の家いくか、友達のうち行くか。
もっとイイところ行きたいジャン。
玉姫殿ぐらいいきたいじゃん。

だから、妙案を考えたよ。
服を10万円以下にして、残りの90万円を
パーティにみんなで投資してほしいんだ。

90万×50人で4500万円のパーティって
ヨーロッパの社交界をしのぐよ、きっと。
推測ですけど。パーティ値段、
斎藤美奈子さんとかだれか教えて!
(服の値段は、100万出しても、
 本場にはとてもかないません、
 オートクチュールですから。
 しかしパーティ費は数千万ってことはないと思う。)

まあ、日本人の我々の身分ですと、
服より、まず場を獲得することが先決だと思うのです。
とにかく、人の集まる場がしょぼいじゃないっすか。

話はちょっと飛ぶけど、「SLCパンク」っていう
ソルトレイクシティの1984年の米パンク若者を描いた
映画がこのあいだやってて、面白かったんだけど、
どうしようもなくヒマなアメリカのろくでなしの若者が
まぶしく見えたよ。
そこにはまがりなりにも「場」があったから。
この国には「場」があまりないよな。

どちらにせよ20ぐらいは暗いんだけどね。気持ちが。
だから悲しくていいのかもね。
それと、新聞、マスコミが騒ぎすぎただけだったことを
祈るよ。

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◆新宿歌舞伎町1−14−7林ビルB2F
 (コマ劇場のJR側向かい、サンクス右隣地下2階)
 tel3205-6864 fax3205-6874

2001-01-14-SUN
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