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虚実1:99
総武線猿紀行

総武線猿紀行第59回
ワープロ生産中止?
さて、コンピュータは?(その3)


いやあ、前回は、書いた日から一週間遅れた掲載のため、
突然涼しくなった次の日に
「暑いっすね〜」と始めてしまいました。
自分で読んでも興ざめだったねえ。
「季節の変わり目」…いやあ、心乱れますね。
天気の表現間違えただけでもおいて行かれたような。

中学のクラスのみんなが長袖を着出したそのときに、
半袖を着ていってしまったときの恥ずかしさったら
ないですね。
僕なんか腕が細いからなおさら目立ってましたが。

さて、1、2回で終わると思っていたこの話題、
ついに番外編を超えてその3に突入してしまった。
思ったより根が深い問題だということに、
書いてから気づき始めた。こわいよ〜!

第2回は、旧ワープロの最高峰?? シャープセリエに
求められたようなワープロの希望される機能について
書きました。
ワープロの簡単さでインターネットもできて
スキャナーもついてる。一体となって。
ああ、理想の機械? と思いましたが、
メール送受信も遅いし、インターネットも制約が多いし、
日本語ワープロとしても現在のコンピュータ・
ワープロソフトに負けてる。
ちょっと情けない機械だったのです。

各機能のスピードの遅さは4年も前の機械だから
しょうがなかったです。
コンピュータだって4年前のものって
33.6Kbpsをやっと脱したところだったから。
いやあ、スゴイ進歩。

コンピュータはソフト・ハードとも、
分離されたパーツ各論による発展が可能だから
旧ワープロよりもガンガン発達できたということだろう。
確かに、メールは速くなり、コピーペーストは簡単になり、
変換ソフトは究極まで発達した。
ATOK13は前述のように
ローリングストーン→rollingstone
とカタカナ語打ち込んでF4押せば
相当の英単語が出てくるまでになった。
ビッチとかシットとかの汚い言葉はでないけど。 

そう、ソフト各論はすさまじい発達を遂げているのです。
ところが、前回記したように、
それを統合した機械にはなっていかないのです。
文書制作から一発メールできるセリエは、
それらの発達したソフト機能を統合するタイミングを
待っていたのだと思う。しかし、チャンスを逸したのだ。
旧ワープロは生き急いで、
自らその存在を絶ってしまったのだと思います。

しかし、コンピュータの未来は万全なのでしょうか?
最近コンピュータを背中から急襲するように、
全く別の次元からいくつか機械がやってきたのです。
 
まず、その筆頭は、メールツールのiモードである。
iモードの登場で、今までコンピュータをやらないと
メールができないと、面倒くさく思っていた人が
メールに続々参戦したのです。
もうこうなると文書制作からメール送信ウンヌンではない。
すべて一発なのです。
iモードの出現でコンピュータ買うのやめた人って
何万人いるんだろう?
沖縄サミットでは受けなかったけど。
あのiモード早打ちメールって
日本独自の文化ってことになりそうですね。
欧米はつかわなそうだから。

インターネットについてはプレステ2の参戦がある。
この機械が本気で家庭での
コンピュータの座を狙っていることは、数々報道された通り。

そして、これはどうなるかわからないが、
もうひとつのツールがコンピュータの地位をねらっています。
あの、電子手帳のようなパームです。
ザウルスやウィンドウズCEのライバルである、
携帯情報端末パームは、すでにアメリカでは
ビジネスマンの情報端末として一般化しているのですね。
小型手帳を一回り大きくしただけのような
コンパクトな大きさに、メールその他の機能が
詰め込まれています。最大の長所は電源。
単四電池2本でなんと2ヶ月もつらしい。
で、電源はいれっぱなし。つまり起動は0秒。
さすが、アメリカのビジネスマンに支持されることはある。
この秋、いよいよ日本ではソニーが参戦したことにより、
パームを中心とする携帯情報端末戦争の火蓋が
切って落とされる。
日本語入力については、ジャバラで折り畳めるキーボードが
売り出されるということで、これがまた可愛い。
折り畳むとタバコ大のキーボード。
パームって正統にコンピュータから分枝した
機械ということで、将来性はとにかく有望ということですね。

このように、他機器をリードしてきたコンピュータが
包囲されてるわけですね。
しかし、コンピュータ寄りの機械で、
iモード、パームにはできない、
キーボード・タイピング中心のインターネット、
ワープロ機能をまとめた端末というものの到来が、
多数のユーザーに望まれているような気がして
ならないのです。
それが出れば、iモード、プレステ、パームへの
人材の流出(笑)が避けられるような気がするのです。

CPUが充分にスピードが速くなったいま、
コンピュータ関連に求められているのは、
クロック数の発展ではないと思うのです。
たとえば、下記のようなマシンはどうでしょうか?

1.電源ONで瞬時に使用させてくださいよ!
  (パーム、ウィンドウズCEを見習って)
  また、自分のいつも使用する画面に0.1秒で
  ゴーさせてくださいよ!

2.なんとかソフトを統合して下さいよ!
 問題はウィルスですから、ソフト間にバリアを創る
 ソフトを作ってくださいよ。
 ワープロソフト、住所録、メールソフト、表計算等
 すべてのソフト間で、互換性があり、
 コピーペーストをさせてくださいよ。
 現在は住所録ソフトとワープロがいっしょじゃないために
 ずいぶん手間がかかるんです。
 (これは旧ワープロでもそう)しかしATOK13では
 110−0001 →→ 東京都台東区谷中
 というように変換ソフトが住所を郵便番号で
 呼び出せるようになったんです。相当便利です。
 ここまで来たら、あとはメールソフトのアドレス帳を、
 宛名書きソフトにつなげてくださいよ!

3.日本で発達させた独自の日本語ワープロソフトを
  軽くして、入れといてくださいよ。

  これに関しては前回述べた通り。
  やっぱ自国のソフトは自国で発達させるしかないようだ。
  でも重いと、不便でしょうがない。
  一太郎みたいなのを軽くして、入れてくださいよ。

4.コード無くすか減らしてくださいよ!

  ちょっと厚い大学ノート程度の薄さ・大きさで、
  電源コードは中に収納みたいにしてくださいよ!
  (無理?)一番邪魔なのは実はコード。
  環境保護の観点から電池は避けたい。
  小さいコンピュータは便利というけれど、
  スキャナーまで含めると、今僕のモバイル用
  リブレットは接続コードが最低5本。これ、多すぎます。
  いくら本体小さくても、コードの容積は相当な物。
  しかも、メインコードに交流括配機というボックスが
  介在し、ますますかさばっている。
  これがなくなるだけでもいい。
  サブノートやモバイルの難点は
  外付けの部品が多すぎること。
  コウリ一杯にコンピュータ物が増えました!
  機械も統合してくんないと、
  タコ足と接続コードが無限に増えそう。

5.値段安くしてくださいよ。

  それで、8万円ぐらいならいいなあ(笑)。

僕のアイデアは、以上5点に集約されました。どうですか?
こういうツールがあったら欲しいと思いませんか?
これは、ある意味で、今は倒れた
「旧ワープロ最高峰セリエ」の機能を
洗練したものといえるかもしれないですけど、
違う部分もある。
旧ワープロも、結局ソフト自体の統合は全く進まず、
住所録をはじめとして、表計算、図形ソフトなどは、
文字とギクシャクした関係しか持てなかったのですから、
やっぱりコンピュータよりの機械にならなくては
いけないのだと思います。

ワープロソフトが日本語を基本として
進化を進めてほしいとしたら、ひょっとしたら
既存の海外互換OSから
少し離れた規格になっていくのでしょうか?
そこの点はよくわからない。

そのヘンについて、前回も登場したhambaさんが
興味深いことを教えてくれた。
 
 
>Microsoftは、ソフトを作る時、
>OSの公開されていない機能や公開されていない
>裏技を使うことができ、
>かつOSにそのソフトに必要な機能がなかったら
>新たに付加することができるので、
>「Windowsのアプリケーションソフトを
> 一番上手に作れるのは、Microsoftである」
>ということは言えると思います。


なるほどね。マイクロソフトのものには
マイクロソフト社が一番「向いてるもの」が作れるわけです。
まあ、そりゃそうだよね。自社の機密っていうのは、
この社会では必ずあるものですよね。
だから、ウィンドウズ用に他社がソフト作っても、
リンクの濃さは自社に負けるわけです。


>いま一部で、Linuxがもてはやされていますが、
>その理由の一つとして、OSのソースコードが
>全部公開されているので、
>Windowsのように隠れた部分が全くなく、
>アプリケーションを作っている会社は、
>平等な条件で純粋に技術だけを競って
>アプリケーションを開発できる、ということがあります。


なるほど! ソースをすべて公開し、
ウェブ上で世界中のユーザーといっしょに
発展させているというLinux。これとリンクするなら、
ソフトをだれでも完全統合していくことが
可能なのかもしれない。
つまり、いよいよOSの公開、共有ということなしでは、
コンピュータの発展はないといえるぐらいの
時期に近付いてきてるのでは?
それってSFっぽいですよね。
インターネット上で、公開されて共有する人類の英知。
国境を超えた民主的な発展。
果たしてLinuxはそれを可能にするか?

(サエキ)
>>hamabaさんの記述によれば
>>今のOSはアメリカ主導のようですね?
>>僕は、ワープロについては日本主導で進む機械が
>>絶対必要なのだとは思ったわけです。


(hamba)
>同感です。
>そのためにも、メーカー主導ではなく
>ユーザーからどんどん声を出していく必要あると
>考えています。特にこの頃、メーカーが言う
>「ユーザーのための機能」と言うものが、
>「ユーザーが要望した機能」ではなくて、
>「メーカーがユーザーに使わせたい」
>機能であるような気がしてなりません。例えば、
>「ユーザーのために、ブラウザにInternetオークションを
> チェックする機能をつけました」と言われても、
>なんか「ユーザーからぜひつけてくれ」と言われた
>機能と言うより、「ユーザーに使わせたいな」と
>メーカーやその周辺の企業が思った機能のような
>気がしてしまうのです。

う〜ん、そうだよね。コンピュータだけじゃないよね。
最近の機械の「機能」の不便さって。
コンピュータはまだまだ、これから発展すると思うけど、
いよいよネクストステップが近付いているのか?
いやあ、突然、壮大なことになってしまいました!
みなさんも気づいたことなど、是非僕に送って下さい!
それじゃまた。

(とりあえずこの項終了! 読んでくれてありがとう!)

2000-09-16-SAT

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