過去2年の試食会がちょっとだけ好評でしたので、
ことしも、あのおいしいチョコレートケーキを
ひとあし先にいただくことになりました!

3年目となる今回の試食会は、
前年からの流れですこしばかり設定に凝ってみました。
「とある家庭が舞台」なのですが、
どうなることやら‥‥。

なにはともあれ、
『ザッハトルテ』が届いたときの
「うれしさ」や「おいしさ」をお伝えするのが
この試食会の使命です!
どうかご寛容に、お読みくださいませ。

幸運なる試食人(ししょくびと)は、この面々。

進行はで、お届けいたします。

山下 さー、はーじめますよー。
モギ 全員おそろいですかー。
一同 はーーーい。
山下 ザッハトルテの試食会。
今回は前回の流れをくんで、
もう最初から「家族」という設定にしました。

※前回の流れをご存じない方は、
 右上の「試食パーティ2011」をどうぞ。
モギ 田口さんがお父さんで、
おのちゃんがお母さん。
田口 よろしくです。
おの よろしくお願いします。
モギ わかたちゃんが長女で、
とやまちゃんが次女。
わかた はいー(笑)。
とやま わーい。
山下 この家族がケーキを食べるレポートは、
ザッハトルテ・ページの
「たのしいオマケ」のようなものになります。
とやま オマケ!
モギ すごくたいせつな情報が含まれているとか、
そういう会話にはなりませんので、ね。
山下 そうですね。
でも‥‥
すごくたいせつとは言えないけれど、
それでもやっぱり伝えたい‥‥。
ぼくらがここで表現するのは、
ケーキを待つワクワク感や、
届いたときの「うれしさ」などなど、
そうした、きもちの部分です。
田口 ‥‥それってある意味、
ごっつい大事なことじゃないですか。
山下 ええ。
ですから精一杯やりましょう。
一所懸命、茶番劇をやりましょう!
一同 はいっ!
山下 ‥‥田口さんはあれですね、
もうちょっと、こう、
お父さんらしく見えた方がいいですね‥‥
ぼくのメガネを貸します(渡す)。
田口 あ、すんません。
(かける)‥‥きつっ、度がきつっ。
山下 レンズをすこし下にずらすといいです。
田口 こうですか。
山下 あ、いいですね、お父さんっぽい。
新聞とかを手に持てば、
もっとそれっぽくなりますよね。
モギ 「お父さんが読む新聞」
「お母さんのエプロン」
「子どもたちのマンガ」
このあたりの小道具は、ご用意しています。
山下 すばらしい‥‥。
では、もう、はじめましょう。
「お父さんと子どもたちがいる茶の間に
 お母さんがやってくる‥‥」
そんな場面から、
茶番劇のはじまりはじまりぃーーー。
田口 え、練習なしで?
山下 だいじょうぶ、
ほとんど去年とおなじでいいですから。
あと、いいですか、
ぼくとモギさんは
ここにいないものとしてやってくださいね。
モギ はじまりぃ、はじまりぃーーー!
田口 ‥‥‥(不安げに新聞を広げる)。
田口 ‥‥‥‥‥‥。
山下 いろいろしゃべってください。
フィーリングで。
田口 ‥‥‥新聞っていうのは、あれだな、
あたらしいことが書いてあって、いいな。
おの みかんを持ってきましたよ。
田口 お、うまそうなみかんじゃないか。
おの はい、いいみかんですよ。
田口 お前たち、マンガ本はおもしろいかい?
わかた うん。
とやま おもしろい。
田口 マンガばっかり読んで!
‥‥それにしてもきょうは、
のんびりしてて、いい日だなぁ。
山下 ピンポーン。
田口さーーん、宅配便でーす。
田口 え? あ、はーい。
山下 ハンコお願いしまーす。
田口 はい(ハンコを押す)、ご苦労さまでした。
山下 ‥‥(ひそひそ声で)
「なんやろう? この荷物なんやろう?」
と言ってください。
田口 なんやろう? この荷物は、なんやろう‥‥?
山下 (ひそひそ声で)座ったときに、はたと思い出す。
田口 ああーーーっ!
はいはいはいはい、思い出した!
田口 おれ、インターネットで注文したやん!
たのしみにしとったやつや!
これは、あれや‥‥
とやま ザッハトルテやーーー!
山下 次女が言っちゃった。
モギ まあでも、
箱を開けるときが最初の山場ですからね。
開ける人は、お父さんでしたっけ?
山下 いやいや、決まってるんじゃなくて‥‥。
田口 お前たち、わかってるよな?
これを開ける瞬間がいちばんたのしいんや。
その役をだれがやるのか‥‥。
ことしも田口家は、
恒例のじゃんけん大会で決めようと思う。
モギ あー、そうだった!
本気のじゃんけんで決めるんだった。
田口 いくぞ!
さいしょはグー!
田口 じゃんけんぽい!
田口 あれ?! そうなんや!
山下 お父さん、まさかの一回戦敗退。
モギ ということは、
おかあさんと次女の一騎打ち‥‥。
田口 いくぞ!
さいしょはグー!
田口 じゃんけんぽい!
おの 勝った。
田口 お母さん!
山下 お母さん!
田口 えー、真剣勝負のじゃんけんの結果、
ことしはお母さんが開ける役になりました。
荷物を開けるワクワクとよろこびを
全身で表現しながら、お母さん、
どうぞ、やってください!
おの わかりました。
‥‥よいしょ。
おの えーと、このひもを‥‥。
おの こうして、と。
おの 包み紙を、ここからぺらっと‥‥。
田口 あの‥‥お母さん? お母さんは、
包みを開けるよろこびを感じている、よね?
おの わたしはいま最高の気分です。
田口 ならいいっ。それならいいんだ!
感情表現は人それぞれだから。
おの ‥‥よいしょっと。
一同 おおーーー(拍手)。
田口 いよいよ、ついに、この箱を開ける瞬間が‥‥
‥‥あれ? お母さん?
なにやってるの。
おの 包み紙をたたまないと。
おの なにかに使うかもしれないから。
田口 ‥‥そんなんええから、はよ!
はよ、箱を開けて!
おの わかりました、開けます。
田口 じゃんけんに勝った者だけが味わえる、
最高の瞬間や。
‥‥お母さん、やってくれ。
おの よいしょ。
一同 おおおおーーーーー。
とやま くしゅくしゅの紙が−。
わかた かわいいー。
田口 ‥‥ん?
なにか、説明書が入ってるな。
これ、去年はなかったぞ。
わかた なんて書いてるの?
とやま お母さん、読んで。
おの 読みます。
「ザッハトルテの切り方。
 まずナイフを温めてワンカット。
 よごれをぬぐい、
 冷めていたらまたあたためてワンカット。
 ちからを入れずに切って下さい。
 この方法はほかのケーキも同様です。」
一同 へええーーー。
山下 知らなかった。
モギ 知らなかったですね。
田口 さあ、
おかあさんは続けて、包みを開けて。
おの ‥‥じゃーん。
一同 わあーーーーー!(拍手)
わかた きれーい、つるつるしてるー。
とやま ああー、いい匂い。
チョコの香りがすごーーい。
田口 お母さん、ご苦労さま。
これからケーキを切るからね、
そのあいだにお母さんは
紅茶を入れてください。
おの わかりました(紅茶の準備に)。
田口 ‥‥ことしは、このケーキを、
わかたろうに切ってもらおうかな。
わかた え、わたし?
モギ わかたろう! 女の子なのに(笑)。
田口 男まさりだからな、
ついそんなあだ名をつけてしまったよ。
わかた わたしがケーキを切るんですか?
田口 ほら、やってごらんなさい、
お湯で温めた包丁があるから。さあ。
わかた わかりました。
‥‥‥‥(切る)‥‥。
‥‥あ、切れる、スーッと切れる。
とやま ほんとだ、すごいきれいに切れてるー。
わかた 勉強になったねー。
ほら、どんどん切れるよ!
とやま きゃー、すごーい!
山下 (ひそひそ声で)元気な子どもたちを見て、
しみじみしましょう。
田口 ‥‥娘たちよ、
いつのまにかこんなに大きくなった、
娘たちよ‥‥。
田口 お父さんがおむつをかえていたのが
昨日のことのように思い出されるよ。
泣いてばっかりいたあのころ。
はじめて自転車に乗れたあの日。
お前たちは、とんとん拍子で大きくなって‥‥
おの 紅茶が入りましたー。
田口 おお、そうかい。
わかた ケーキのカットも終わりましたー。
田口 うん、いいじゃないか。
田口 それじゃあ、これも田口家の恒例、
ひとくち食べて、ひとりずつ、
「おいしくてうれしい顔」を見せてもらうぞ。
山下 お。
田口 まずは、次女、まりこから。
とやま ‥‥はむ(と食べて)、
んんんんーーーーーーーーーーーー!
おーいひーーーー!
モギ すごい‥‥
驚くほど去年と同じよろこびかただ。
田口 いいぞ! あかるくて、いい!
次は、わかたろう。
わかた はい。
(食べる)‥‥おいしいです。
山下 こちらも去年同様、微妙な表情の変化だ。
田口 わかたろうは、お母さんと同じで
感情が表に出ないタイプなんだな。
いいんだぞ、人それぞれだからな!
じゃあ次は、お母さん。
おの (食べる)‥‥おいしい。
田口 お、お母さん!
すごい、すばらしい表情だよお母さん!
モギ いよいよ、お父さんの番だ。
山下 田口さんの「おいしい顔」、
2012年のそれを、よろしくお願いします。
田口 お母さんがこれだけやってくれたからな‥‥。
よぉし。
お父さんも、いくぞぉーーー。
一同 おぉ。
田口 お父さんはこれから、
うれしさとおいしさが混ざる
微妙な表情の変化をたっぷりと表現する。
よーく、見ておきなさい。
‥‥(食べる)。
一同 ‥‥‥‥。
山下 まずは静かに‥‥。
山下 微妙だ、ことしはほんとに微妙だ‥‥。
山下 メガネをはずした‥‥。
山下 ため込んでいたよろこびがぁ‥‥。
山下 ほとばしるっ!
田口 うまーーい!
一同 すばらしいーーーー!(拍手喝采)
おの お父さん、すてきでした。
わかた かっこよかったー!
とやま ねーーー!
山下 ‥‥はーい、ありがとうございました!
もう十分です。
一所懸命の茶番劇は終了ー!
みなさん、ふつうにケーキを食べてください。
一同 はーーーい。
田口 もう‥‥終わりですか。
モギ まだまだいけそうですね(笑)。
田口 ‥‥いけますよ。
山下 でも、終わりにしましょう。
最後の笑顔がほんとうによかったので。
ここで終わりましょう。
田口 わかりました。
モギ 茶番劇にしては、まあまあできたのでは‥‥?
山下 そうだといいのですが‥‥。
いずれにしましても、
ことしもお伝えしたいことは同じです。
「ひとつのケーキで、うれしくたのしく」
モギ それが伝わることを祈りつつ、
おひらきとしましょうか。
山下 ですね。
では、「ザッハトルテ家族」のみなさん、
最後のごあいさつをお願いしますよー。
はい、カメラに向かってぇ‥‥。
一同 ごちそうさまでしたー。
山下 あーあ、お母さん目つぶちゃった‥‥。
ザッハトルテの「試食劇場」は、これにて終了。
みなさんも、ケーキの到着で、
「うれしく」「おいしく」なりますように!

とじる