(永田 入社8年目)
「読みものチーム」の仕事は、
一般的な編集者やライターの仕事のくくりからは
かなりはみ出すものです。
つまり、「書くこと」ばかりが仕事じゃないんですが、
とはいえ、「書くこと」は、仕事のコアな部分になります、
とも、きちんとお伝えしておきます。

書くことがとっても得意である必要はありませんが、
「こういうふうに表現したい」と
チームのほかの誰かから提案されたときに、
きちんと調整できることが必要だと思います。

それは、たぶん、日本語のテクニックではなくて、
こころの開き方や、興味や表現の引き出しの多さ、
そしてなにより、他人を尊重できる姿勢だと思います。

「ほぼ日」では、なにがどうコンテンツになるか、
ほんとうにわかりません。
去年の自分たちが今年こんなことを
コンテンツにしてるなんて想像もつかなかったし、
来年の自分たちがなにを抱えて進んでいるかなんて
いまはまったく想像ができません。

ですから、具体的に、
「こういう人でなければ」ということが
たいへん言いにくいのですけれど、逆にいえば、
「なににどう取り組むことになっても
 そっちへ咄嗟に動けるやわらかさ」は
持ち合わせていたほうがいいのだろうなと思います。
それには、やっぱり
技術が役立つことだってあると思います。

そして、「やわらかさ」のじゃまになるのが
変な言い方になりますけど、
実績だったり、プライドだったり、
こだわりだったりするのかもしれません。

今回の採用にあたって
チーム全員の考えが(めずらしく)一致したのが、
「えばらない人」がいいね、ということでした。
なにが仕事になるかわからないからこそ
「やわらかさ」のある人じゃないと困る。
どれだけ「ちから」があっても、
「えばってる人」だと、
その「ちから」を発揮するどころか
「やわらかく」動いてる人に
気を遣われてしまったりします。

つまり、やわらかい姿勢をもって
チームの要求、プロジェクトの方向、
お客さんの気持ち、会社の意思などを
きちんと視野に入れながら「書ける」人、
ちょっと違うよ、と言われたときに
よりよい方向へ「書き直せる」人、
そういう人と出会いたいのだと思います。

「動機」や「得意分野」、
「なにかを好きな気持ち」はもちろん重要ですが、
それを短い時間に見極めることは
お互いに難しいことでもあると思ったので、
「書くこと」について、
個人的に思うことをお伝えいたしました。

ほかに、個人的に求めるところとしては
「構成力」というのもあるのですが、
それは、まぁ、お会いしたときにでも、
お話しできたらいいなと思います。

よい出会いがあることを、
たとえそれが就職というかたちで終わらなくても、
よい出会いがあることを願っています。