ニッポンのよさは、「人柄」?


あけまして、おめでとうございます。
いつも、postman@1101.com
たくさんのメールをありがとうございます。
みなさんからのメールを励みに
「ほぼ日」は、毎日の更新をしております。
今年も、どうぞよろしくおねがいします。

さて、2010年のお正月、みなさんは、
どちらで新年を迎えられたのでしょうか?
ご実家? 温泉? それとも、海外?
自宅です、というのも、のんびりできて
いいですよねー。

今回、お正月休みに
ご自宅やインターネットの前で
ちょっとのんびりされている方にご紹介するのは、
少し前の「今日のダーリン」に届いた
「ニッポンニ 行コウ。
 ナンダカ、イイ人バカリダカラ」

 へ、届いたメールです。

2009年11月28日の今日のダーリン

・海外から日本に観光にくるとしたら、
 なにを見に来るのか?
 どこに行きたいと思うのか?
 いまだったら、どこなんだろうかと考えてみましょうか。

 奈良だ京都だ富士山だという時代があったけれど、
 「いつまでも過去を売り物にするのは、如何なものか」
 という意見も、よくありましたっけね。
 東京は世界一なんでもある場所だから、
 東京見物がおすすめだとか、
 秋葉原が新時代の名所だ、とかも聞いたことがあります。
 北海道の雪がさらさらして滑りやすいから、
 スキー観光地として盛りあがるのではないか、とか、
 いろいろ言われていたけれど‥‥。
 実はあんまり「納得感」がないんだよなぁ。

 日本に観光に来たい人、どんどん減っているらしいし、
 どう考えればいいのでしょうかね。

・一方、ぼく自身の感想なのですが、
 日本にもともと住んでいた人間として、
 日本国内を旅行すると、なかなかいいんですよね。
 すっばらしいと叫ぶようにことはないけれど、
 「なかなかいい」「来てよかった」と、
 思えることがほとんどなんです。

 派手に見出しになるようなことはなくても、
 よく読むとおもしろい文章みたいな感じ、でしょうか。
 食べものだって、景色だって、人だって、
 「なかなかいい」ことって、たくさんあるんです。
 海外の人たちに、それは伝えにくいんだけど、
 ゆっくり過ごしてもらえたらわかると思うんです。

 で、唐突に結論めいたことを言っちゃいます。
 「人柄」みたいなものは、観光資源じゃないのかなぁ。
 サッカーの合宿地の村人たちが、
 心からそこで合宿してた国を応援しちゃうような、
 そういう「気持」って、名物になるんじゃないかな。
 「ニッポンニ 行コウ。ナンダカ、イイ人バカリダカラ」
 なんて言われる観光地って成立しないものか?


この「今日のダーリン」には
旅行にまつわる実体験や
観光を生業としている人からのご意見、
国内から、海外から、地方から、
ほんとうにたくさんのメールをいただきました。
いつもありがとうございます!
ほんの一部をご紹介いたします。

メールアイコン わたしは、いまだに
海外旅行経験がありません。
もちろん行きたいなぁという
願望はあるんですが、
日本国内の旅行でも
十分楽しいんですよね。

今年は初めて仙台へ行きましたが、
本当にいいとこでした。
何がよかったから
こんなに楽しめたんだろう?
って、冷静に考えてみたら、
みーんな、いい人だったんですよね。
案内してくれた現地の友達はもちろん、
お土産屋さんのおばちゃんだとか、
牛タン屋さんのおっちゃんとか。
(ぐっち)



メールアイコン 私には、毎年行く場所があります。
本当に良いところだから
少し紹介させてください。
その場所は、群馬県中之条です。
毎年11月に山の中で
「伊参スタジオ映画祭」という
小さな映画祭が行われます。
廃校になった中学校を
スタジオとして利用していて、
体育館にパイプ椅子を並べて映画を観ます。
スタジオ入口には「入場料は笑顔です」
という文字が掲げられていて
スタッフは、市役所の方やボランティアの方で、
手づくり感がいっぱいの映画祭です。

そのスタジオで撮影され、
毎年上映されている
「月とキャベツ」 が見たくて訪れ、
その場所と人が好きで、
今年で、4回目の参加になりました。
毎年、朝早くから
駐車場の誘導をしてくれる
お兄さんは今年もいるかしら?
そば屋のおじさんは元気かかな?
キャベツの出来はどうかな?
深い交流はないけど、
彼らがそこにいるだけで、元気なだけで、
うれしくなるんです。
どれがいいとか、
万人にオススメはできないけれど
まさに“なんかいい”とこなのです。
(ぎりこ)



メールアイコン 私はニューヨークに住んでおり、
日本語の家庭教師の仕事をしているため
日本や日本語に関心のある外国人が、
常にまわりにいるという生活をしています。

数年前、日本語を学ぶ人たちに
取材する機会がありました。
小学校や高校で日本語を学ぶ生徒や、
語学学校で日本語を学ぶ社会人に、
どうして日本語を学びたいのか、
話を聞きました。
もちろん、いろいろな理由がありましたが、
その中の数人が、
「とてもいい日本人の友達がいるから」
という理由を挙げていました。

多くの人は日本の文化に惹かれて
日本を訪れたいと思っているようですが、
直接的な理由ではないにせよ、
日本人の“人柄”に触れて好感を持ったことも、
彼らが再び日本に行きたいと思う背景には
あると思います。
(英子)



メールアイコン 大分には、
「なんだか、いい人ばかりだから、そこへ行こう」
という外国人たちが、
大分国際車いすマラソンに出場するために
年に一度、やって来ます。

障害者スポーツは、
パラリンピックさえマイナーなのに、
ましてや車いすマラソンですから、
まだまだ認知度は低いです。
これは、大分で始まり、世界へ広がった、
県民にとっては、
世界レベルだと誇れる大会です。
実際に、世界記録保持者の
ハインツ・フライ選手(スイス)も、
毎年、巡礼のようにやって来ます。

賞金も出ない、交通の便は悪い、
最近おもてなしの予算も削られてきている、
そんな状況でも、欠かさず、
やって来てくれるのは、
大分の「気持ち」に対する感謝からだと
言われます。

十数カ国からやってくるランナーには、
国別、言語別に通訳ボランティアが付きます。
レース当日は、1人の選手に、
1人ボランティアが付き、
スタート前からゴール後まで
お手伝いをしますし、
大分滞在中は、
移動から、買い物、
車いすの修理、食事、観光まで
誰がどこで何をしたいのか、を聞いて、
できるだけの対応をします。

「お金はないけれど、お世話するよ!」という、
ボランティアの意気込みに応えるように、
「来年も戻ってくるよ」と
選手たちは帰っていきます。
そこで生まれた信頼はもちろん、
車いすマラソンのスポーツとしての面白さ、
選手たちの生き様に対する尊敬の気持ちなど、
二次的要素も生まれて、ボランティアを続ける、
選手も出場を続ける‥‥という循環です。
今年は、大分トリニータの専属トレーナーが、
マッサージを無料で提供して下さり、
大分のレースに、
また新たな付加価値がつきました。

大きな外貨ではないけれど、
こんなに定期的に外国からお客さんがやってくる、
こういうイベントだって、あるんだよ、
ということを、
もっと知ってもらえたらいいのになあ、
と思っております。
(yukakoi)



メールアイコン 先日の事業仕分けでも、
観光立国予算について話題になっていました。
広告費削減という話だったみたいですが、
日本の観光赤字問題など
数字でも用意して
もっと説明が必要だったかもしれませんね。
広告PR予算というよりも、
コンテンツの育成に
政府ももっと注目してほしいです。
(雅代)



メールアイコン 私は、観光地としての日本を
海外の人にPRする職にあるものです。
現在、海外に住んでいて
初めて日本に行く人にその理由を聞くと、
確かに「伝統文化」や「食」が多いのですが、
実際に訪日したことのある人や
二度目以上の人は、
「人」「食」「土地の文化」を
日本に行った忘れられない思い出として、
また、もう一度日本に行きたい理由として、
挙げてくれます。

例えば、自分が道に迷ったときに
言葉が通じなくても
一生懸命助けてくれた人達のこと、
泊まる場所が手配できなかったときに
家に泊めてくれただけでなく、
お弁当やお小遣いを持たせて
送り出してくれた人のこと、
居酒屋さんで注文できなくて困ったときに
飲み仲間に加えてくれた人達のことなど、
それこそ、色んな人のことを
エンドレスに話してくれたりします。

食についても、
銀座の高級寿司や
神戸牛の分厚いステーキよりも、
朝一番に築地で食べたお寿司屋さんや
寒い中みんなで並んで食べたラーメン屋さん、
みんなでつついたお鍋の話を、
周りの人に伝えたいと思ったりするようです。

文化も、たまたま通りすがりに見た
誰かの結婚式だったり、
自分が参加したお祭りだったり、
何気なくお散歩して見つけた
その土地の景色だったり‥‥。

若い頃は「日本なんか」と思って
海外へ留学する道を選んだ私ですが、
そんな話を聞き続けた今では
日本人に生まれたことを
誇りに思わずにはいられません。
(美奈子)



メールアイコン 今、とある県の
観光のお仕事をしているのですが、
産業レベルも全国で一番低いし、
かといって、
沖縄のように観光で売れているわけじゃない。
山と海に挟まれちゃって、
実は山ばっかりだし、何にもないし、
有名なのは「がっかり名所?とやら」だし。

でも、あるじゃない! それでいいじゃない!
と、いつも思います。

青い空と広い海と、
美味しい食べ物と、
いつもとちょっと違う空気。
そういうのを楽しめる「余白」って、
旅の醍醐味じゃないですかね。
(trip)



メールアイコン 「土地の人柄は観光資源」
いいなぁと思いました。
私は日本国外の観光地で
観光に関する仕事をしています。
貧しい農村を観光化で
再開発しようというもので
みんな必死です。
心苦しいところがあります。

30年後、この国の人たちに
「あそこでまったりしたら、
 けっこうよかったよ」
と、言ってもらえたらいいなと思っています。
私の住む村のみなさんは
本当にあたたかくて、いい人たちなんですよ。
(うと)



メールアイコン 観光地に関して、
ちょうど同じようなことを思ってました。
先週末、ちょうど宮崎に旅行に行って
むちゃくちゃ楽しかったのです。

メインとしてゴルフ観戦に行ったのですが、
そこでは、観戦そのものはもちろん、
そこで働くボランティアの人々や、
地域あげての一体感みたいなものを、
楽しんだ気がします。
さらに友人が案内してくれたからこそ、
すごく楽しかった感じがします。
実家に泊めてくれた友人の、
お父様、お母様、ご家族の人柄に対して、
感謝と思い出があります。

でも、これって、「観光」として
大々的に訴えられることではないし、
自分の作り出せる人間関係の中でしか、
実現しないんですよね。
そう思うと、
結局、どんな人間関係を持っているか、
それによって旅の楽しみや、好きな場所が、
変わってくるってことなんですね。

だから、「人間関係を広げましょう」じゃなくて、
だから、「まわりの人を大切にしたい」と、
そう思うようになりました。
(れいぞう)



メールアイコン 我が家では、
時々ホームステイの受け入れをします。
長期ではなくて
修学旅行や研修旅行のついでに一晩、
みたいなやつです。

いつもどうやってもてなそうか‥‥、
と、色々と考えてしまうのですが
海外にホームステイした
経験者に聞いてみると
ゲストに対して
「至れり尽くせり」って
日本特有のものらしいですね。
せっかく縁あって
我が家に泊まったんだから
喜んで帰ってもらいたいですからね。
とびきりのもてなし方って
どんなのなのでしょうね?
(あや)



メールアイコン 日本観光ですか?
学生時代、テント持って
バイトで稼いだ金を鷲掴みにして
青春18切符で、とにかく旅してました。
何にも見つから無かったか
と言うと、そうでもなくて。
当時、北海道のクッチャロ湖で、
46才のオッサンと知り合いになり、
夕食をご馳走して貰いました。
札幌でも会ったなぁ。
今の歳は、74才かな!
亡くなった親父の年代の人だ。
私は、17才でした。
今夜は獅子座流星群が
凄いぞなんて言われ、
確かに凄い獅子座流星群を見ました。
46才で、会社をやめて、
全国周ってるんだって言ってた。

いい時代だったのかなぁ?!
なんか、どこ行っても、
助けてもらった覚えがあります。
若い人は、助けなければいけない。
若い人は、助けてあげようって時代だったと思う。

「年寄り笑うな行く道だから、
 若者笑うな来た道だから」

まだ、こんな日本が残っていると信じます。
旅をしましょう。青春18切符は、健在です。
(zeke)



メールアイコン かつて、一人旅したフランスで、
道に迷っていた私を
ホテルまで送り届けてくれた
アラブ系の方が、別れ際に

「日本で、
 私や私の国の人が困っていたら、
 助けてくれれば、それでいいよ。」

と、言っていたのを、今でもよく覚えています。
世界中にそんな人やそんな国が
たくさんあるといいなぁ。
(tsuchimiki)



メールアイコン 私は2008年度の通訳案内士試験に合格した
通訳案内士(ガイド)です。
とは言え、この不景気もあり、
現在は会社員でもあり、
ガイドとしてのお仕事は
ボランティアに毛の生えたような
ウォーキングツアーを
奈良で一度経験したきりです。

今日のダーリンで書かれていた
「人柄」っていうのは
私が漠然と考えていたことに
近いのかなと思いました。
私が海外で旅して思い出に残っているのは
出会った人を通して見た
その国だったり、文化だったり、するのです。

先日も、10年ぶりのアメリカで
空港までのシャトルバスの運転手さんと話が弾み、
本当は列車の旅が好きなんです、と話すと
お薦めの映画を教えてくれたり、
ニューヨークが好きだ、と話すと
「この本をぜひ読んでみて」と
メモを渡してくれたり、
それだけのことですが、
旅を特別なものにしてくれました。

私が奈良をご案内したアメリカ人の方は、
黒澤監督のファンで、
小津監督が好きでという日本通の方。
一人旅で
京都に数週間滞在されていたのですが、
話しを聞いていると
見たものや訪れた場所のことも
もちろんですが、
出会った修学旅行の高校生や
泊った旅館の人のことを
面白おかしく話して下さいました。

ガイドはお客様の希望を叶えることがお仕事で、
押し付けになってはいけないのでしょうが、
なにかそういう「人」を通して見てもらえる
日本をガイドできるようになれたらいいなぁと
最近、考えています。
(Akiko)



メールアイコン 私は、ドイツで20数年、
ブラジルで数年、
そして、またドイツに戻って暮らしている者です。
主人(ブラジル人)やドイツの友人たちは、
日本へ行くと、
まさに糸井さんがおっしゃっているような
気持ちを抱いているようです。

日本の何に心を打たれたかと聞くと、
日本人の醸し出す
「日本の雰囲気」だというのです。

日本の四季は、とてもドラマティックで、
その折々に、花や食べ物、習慣、催しなど、
愛すべきものが沢山あり、
それが生活の中に生きています。
日本人は、日常生活において、
仏壇に祀られている亡き人にまで愛情をあらわし、
家族の間であっても、
ある程度の礼節をもって接します。
店舗やレストランなどでは、
ハイレベルの丁寧な対応をしてくれます。
日本を訪れる外国人は、
そういう、日本人のもてなし方、
優しさに刺激されるのだと思います。
日本では、日本語ができない外国人にも、
コミュニケーションを
とろうとしてくれる人が多いですし、
日本人大勢、外国人ひとり、という状況でも、
その外国人が孤独にならないよう、
気遣ってくれる人が沢山います。

日本語という言葉の持つ、
ほんのりとした暖かい響きも、
外国人には心地よいようです。
たとえば、「どうも」だけでも、
愉快なことに、
いろいろな状況で、いろいろと通じてしまう。
日本語は「あいまい」だと
非難されることもあるようで、
ビジネスをする人には大変でしょうが、
休暇を過ごすのであれば、問題ありません。
「人柄=観光資源」はありえると思います。
(Junko)


そのほか、たくさんのメールをいただきました。
ありがとうございました!

どうでしたか?
最近行った、
最近じゃないけど、思い出に残る
旅行のお話や
前々から思っていたり、
新しく発見したり感じたりした
「人柄」についてのこと、
さまざまな視点から
たくさんのメールをいただきました。

そのメールを読んで、
いつも何気なく、暮らしている
日本の中にも、
まだまだ知らない
いい場所がありそうだな、とか
海外のかたには、
こんな風に思われているのね、とか、
あー、いますぐ旅行したい、とか
いろいろな感想がありそうですね。

こうして、立場の異なる
いろんな人たちのメールを読み、
いろんな考え方を知ることも、
観光地に出かけることや
旅行に行くことに、似ている感じがします。

お休み中にひさしぶりにあった
お友だちやご家族と
どんな観光地がよかったか、
そのどこが好きか、聞いてみるのも
たのしそうですね。

新しい発見や体験がありましたら
今年も、いつでも、お気軽に
メールで教えてくださいね。
それでは、また。

2010-01-03-SUN

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乗組員みんなで読んでいます。
これからもご意見、ご感想をお寄せください。
アクセスの数字の後ろに「人」の姿が見えると、
乗組員一同、なによりの励みになるのです。

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