「ほぼ日」には、まいにちたくさんのメールが届きます。
みんなで読んで、
「この感想はうれしいなぁ」とか、
「なるほどこういうご意見も」とか、
「このばかばかしさは素晴らしい!」なーんて、
しょっちゅう、よろこんだり、びっくりしたりしています。

「これ、乗組員だけで読んでるのはもったいないよねぇ」
というようなお便りは、
ときどきここでご紹介していきますね!

今日のダーリン「こころの真ん中に育つもの」。

 

こんにちは。です。

先週末の5月11日(土)、
糸井重里は「今日のダーリン」 に、
児童文学の『クマのプーさん』が
子供向けであるにもかかわらず
むつかしさとおもしろさをもつことについて書き、
翌12日(日)、
その訳者である石井桃子さんが書かれた
子どもたちへの文章を引いて、
「子ども時代」について、
「こころの真ん中に育つもの」について、
書きました。

いまこれを読む人、
みなが子ども時代を持っています。

同時に、その時代を過ごしている子どもを
いままさに育てているという方も
いらっしゃるからでしょう。

この2回の「今日のダーリン」へ
自分のこと、子どものこと、
つよく実感をともなったメールが
たくさん届きました。

今回はその2日分の「今日のダーリン」と
それぞれのメール、2段階でご紹介します。


・<年をとった灰色ロバのイーヨーは、森のなかの、アザミ 
 のはえてるすみっこで、前足をぐっとひろげ、頭をかしげ
 ながら、たったひとりで、いろんなことをかんがえていま
 した。どんなことをかんがえるかといえば、あるときはか
 なしげに「なぜ?」とかんがえ、またあるときには「なに
 がゆえに?」とかんがえ、またあるときには「いかなれば
 こそ?」とかんがえーーまたあるときは、じぶんが、なに
 をかんがえているのか、よくわからないのでした。そこ
 で、クマのプーさんが、バタンバタンやってきたときは、
 いんきな声で「ごきげんよう」をいうあいだ、ちょっとか
 んがえごとをやめていられるので、たいへんうれしく思い
 ました。>

 これはもちろん岩波少年少女文庫の『クマのプーさん』
 (A・A・ミルン作 石井桃子訳)の一部抜粋です。
 ぼくが子どものころに、なんだかこの本が好きで、
 好きなのだけれど、ちょっとわからない言い回しや、
 ふだん耳にしないことばがあることを気にしながらも、
 それでもいいやと読んでいたものでした。
 そのちょっとわからなさも含めて、好きなのでした。
 それから半世紀も過ぎて、その「わからなさ」が、
 どんなものだったのか、あらためて知りたくなって、
 『クマのプーさん』を、買ってみたのです。
 なんとなく開いたページを、ちょっと目で追ったら、
 もうさっそく「子どもにわかるのだろうか」という文が、
 へっちゃらで記されていることに気づきました。

 断言しましょう。
 どのページを開いても、このくらいむつかしいです。
 裏表紙に「小学4・5年以上」と記されていますから、
 小学校高学年なら読めますよということでしょう。
 もしかしたら、ぼくの読解力がいまだに
 弱いままのかもしれませんが(そうでもないとしても)
 上記の12行ばかりの文章、けっこうむつかしいですよ。
 (おかあさま方に向けて)実を言えば、文の内容に
 「ナンセンス」という味付けがなされているので、
 そこをたのしめないと、おもしろさに至らないのです。
 この登場人物たちの存在や思考、発言には、
 「なんだかわからない」ことが表現されているのです。
 この本で育ったこどもたちが幸福でありますように。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
作者ミルンさんもすごいだろうが、石井桃子さんがすごい。

 (2019年5月11日「今日のダーリン」より)



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今年の2月ごろから、毎晩数ページずつ、
クマのプーさんを6歳の娘に読んで寝ています。

最後のページまで読み終わっても、
また最初に戻って読んでほしいようで、
もう3回目のプーさんを昨晩も読み進めました。

初めて読み始めた時、5歳の娘にわかるかなぁ。
すぐ他の本がいいというかなぁと思いながら、
ずらずらっと続く言葉を声に出して
読んでいました。

初めて読み始めた時の彼女の顔が忘れられません。

必死で追いかけていくような、わかったような、
わかっていないような顔で、
だまってじーっと聞いていました。
一言も話さず耳を傾けていました。

プーさん以外の絵本の読み聞かせは、
読んでいる最中に感想を言ったり、
次のページを先にめくろうとしたりするのですが、
プーさんを読んでいる時は、
おもしろいほど黙って、
布団に入って天井を見つめながら聞いています。

寝たのかなと思ってチラッと本を読むのを止めて、
娘のほうを見ると、続きは? という顔で
こちらを見てきます。

特にわたしも、余計な説明をしたりせず、
ただ読んでいます。
それをこの数ヶ月ほとんど毎晩やっています。
挿絵も少ししかない、文章も独特で、
なぜ娘がこの本をそんなに読んでほしいのか
不思議だなぁと思っていました。

今日のダーリンで
少し不思議の謎が解けたような気がします。

「なんだかわからないもの」が
たくさん散りばめてあって、
それが子供のこころを惹きつけているのかなぁ。

(p)



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石井桃子さんのことが書かれていたので、
思わず返信したくなってしまいました。

『くまのプーさん』は、
『星の王子様』と並んで
私の中ではソウルブックとして、
いつも一緒に生きている感じがしています。

きっとそれは、あの優しい本の中に、
「本物」の持つ力強さが
封じ込められているから‥‥
なのではないでしょうか。

子供の頃はそんな事も考えずに、
ただただプーの愛しいお馬鹿っぷりに、
「しょうがないなあ〜プーったら!」‥‥と、
クリストファーロビン同様に
笑ったり遊んだりしながら、
あの森の住人の一人のような気分でいました。

でも、森の中でプーやコブタやイーヨー達と
一緒に無邪気に遊びながらも、
彼らが日々一生懸命に自分を生きている姿に
惹きつけられたり、
そこはかとない淋しさ、せつなさなんかを‥‥
どこかで感じていたように思うのです。

(d)



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5/11の今日のダーリンを読んで
「そう!」と強く思い、メールしています。
私の場合、小さな子どもの頃には、
読み進めるには難しく、分量も多すぎて、
でもおすすめされている4、5年生の頃には
その面白さがわかりにくく、
また子どもっぽい(その当時には)と
決めつけてしまって、残念ながらほとんど
読んだことがありませんでした。

その後、20歳を過ぎてから読んでみて
(初めて読んだのは『たのしい川べ』)、
そのあまりに素敵な文章にびっくりしました。

『クマのプーさん』も『たのしい川べ』も、
原作者はどちらも確かにすばらしいが、
石井桃子さんでなくては
自分の(もう40を超えている)大切な本の棚には
並ばなかったと思います。

(さばん)



・ふと思い出して手にとった『クマのプーさん』から、
 訳者の石井桃子さんの訳文について考え、
 映画『プーと大人になった僕』を観ることになり、
 さらには『石井桃子のことば』という本を読んでいる。
 その本の、表紙をめくったところに
 黒いインクで書かれた作者のことばがある。

   子どもたちよ
 子ども時代を しっかりと
      たのしんでください。
   おとなになってから
   老人になってから
 あなたを支えてくれるのは
 子ども時代の「あなた」です。
         石井桃子
         2001年7月18日   

 なんでもなくさえ見えるような、このことばは、
 ぼくのこころには、ずいぶんとしみた。

 おとなになってから、
 子どものころに、大切にしていたぬいぐるみも、
 たくさんのおもちゃも、絵本も、歌も、
 なにかの役に立つということは、たぶんない。

 少しでもなにかの役に立てようとするならば、
 ぬいぐるみを抱いているよりも、足し算や引き算、
 漢字やら外国語の勉強をしているほうがいいだろうよ。

 でも、ぼくらは、わりと自信を持って言えるよね。
 ぬいぐるみで遊んでいる時代に、
 なにか役に立つことばかりをやらされた子どもは、
 こころの真ん中にあるはずの、なにかが育たない。

 そのなにかというのは、そうだな、
 人が生きるのを支えてくれる、
 「人らしさ」みたいなものだよ。
 人間にとって、どんな能力やら道具やらより大事なのは、
 たぶんその「人らしさ」みたいなもの、だ。 
 それがたっぷり詰まってる人には、いいことがあるよね。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
子ども時代のじぶんに、ほんとうに助けられていると思う。

 (2019年5月12日「今日のダーリン」より)



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とっても、心に染みました。

子育てをしていて、
遊ばせてばかりでこれでいいのかな。
何か、習わせたりしないといけないのかな。

と、いろんな情報を仕入れては右往左往。

でも、子供が楽しく遊ぶ姿が一番好きなので
思うように遊ばせて、
今日も1日楽しかったぁ!! と、寝る毎日。

この積み重ねは、心の積み重ねなんだな。
そう、感じる事が出来ました。

(t)



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今、子どもが高1と高2、小6が1人います。

庭仕事、上2人は手伝ってくれません。
勉強がヤバイからと。
中間テストと模試が近いからと。

小6は遊びながら、
草むしりを手伝ってくれます。

あくまでも遊びがメインです。

でも、庭で遊ぶのも中学にあがるまで。

だから、ま、いっか、
遊びメインでお手伝いになってなくても、
と今は思います。

しかし、上2人の時は
そんな気持ちの余裕がなく、
まずはそこそこの高校に行かせなきゃ! と、
勉強メインにさせてました。

庭仕事、手伝わせなかった。
勉強しなさい、と。

すごく後悔しています。

良い心はまだ真ん中に残ってるかな‥‥。

今日は母の日。
2人はずっと部屋で勉強してます。

反省と寂しさを感じる母の日です。

(k)



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考えさせられます&胸にジーンともしました。
「人らしさ」、凄く大事だと思うし、
自分の小2の娘にも
大事なそれがキチンと持てるよう
育ててあげたい。
形に見えるといいんですけどね、
「人らしさ」。

(h)



ありがとうございました。

もしこの「今日のダーリン」や
みなさんの感想を読んで、
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2019-05-14-TUE

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