ポカスカジャンの脱線マガジン。

ツアー日記

9月15日(水) 夕張

夕張2Daysを終え、帯広を残すだけとなったPSJ。
今日は完全にOFFの1日。
それぞれに有意義な1日をすごす予定だ。

AM7:00 大久保は昨夜から眠れないくらいに
(本当に寝てなかった)楽しみにしていた小樽の
水族館に行ったらしい。

AM8:00 夕張でのSTAFF堀さんと寺嶋さんに
迎えにきてもらって、玉井と福原は、
堀さんがキャプテンをつとめる野球チームの朝練に
参加させてもらう。
俺は寺嶋さんに、志幌加別川の支流に
釣りに連れていってもらった。

しかし、俺たちは昨夜のマージャンがたたって、
くわぁぁ、ぬぅぅわぁるぅいぃぃぃ……ねむい……。
だが、せっかくのOFF、
気力をふりしぼって目を覚まさねば
(なんか本番のある日よりがんばってるかも)。

俺と寺嶋さんは、釣りエサ用のイクラとブドウ虫を買って、
“熊出没注意”の看板を横目に見て、一瞬ゾクッとしたが、
けもの道をぬけて釣り場へと向かった。
釣り場に到着するまでに本当に絵のような風景が
いくつもひろがった。まだ人間があまり入っていないのが、
この風景を守っているんだろう。

俺たちは釣り場に到着すると、ガン玉(オモリ)とハリと
玉ウキのついたシンプルな仕掛けに、イクラをつけて
水の中へ放り込んだ。すぐに“カジカ”と呼ばれる
ハゼのような魚がサオをふるわせた。
10センチほどの小さな魚で、外道なんだが、
寺嶋さん曰く、この魚がいるところには、
ほかの魚もいるという。

その後、3投ほどカジカが続いたが、
俺はそれでもぜんぜんマンゾクだった。
本当に釣りをやること自体がひさしぶりだったので、
それでもサイコーって感じだった。
それに、野球の朝練に行った玉井たちのことを考えれば……
というのも、その野球チームはかなりレベルが高いらしく、
練習もかなりハードらしいという話を聞いていた。
だから玉井は今ごろ音をあげているんだろう、
などと考えていたその時、
ウキが大きく水中に引き込まれた。

HIT ! !  今までのカジカとはぜんぜんちがうこの引き。
水の中にキラッ! キラッ! と光る魚体が見える。
「なんだ、なにがあがってくるんだ!?」
俺は期待に胸をおどらせながら、魚に負けないように
ゆっくりとサオを立てていく。
あがってきたのはレインボートラウト(ニジマス)。
寺嶋さんが拍手をくれた。やったね!

手のひらよりちょっと大きいくらいの型だが、わるくない。
俺は燃えてきた。すぐにエサをつけてまた放り込む。
しばらくしてまた同じくらいの型のレインボーをあげて、
もうちょっと川上に登ることにした。

次の釣り場に到着してほどなく、
俺は決定的瞬間を目撃した。
かなりの数のトンボが飛んでいたのだが、
そのうちの1匹が川面に落ちてジタバタもがいていた。
その瞬間、川の中から勢いよくレインボーが飛びついて
そのトンボをのみこんだ……。
まてよ……もしかしたら……、
俺は指をまわしてトンボをつかまえた。
をれをハリにつけて水面にピチャピチャと
何度か落としてみた。
「まさかなぁ……」
ビシャッ!! グググ……。HIT ! !
レインボーを釣りあげた。
たぶんフライフィッシングはこういうことがきっかけで
始まったんだろうなぁと思った。

時計が正午をまわっていたので、
俺たちはいったん戻ることにした。
俺たちがもどると、しばらくして玉井、福原も帰ってきた。
俺が想像していたよりも、2人はスッキリした顔で
帰ってきた。聞くと、やはりかなりレベルが高く
ハードだったが、いい汗を流したせいで
毒気がぬけたらしい。

その後、俺たちは食事をすませて軽くシエスタ。
夕方に俺はもういちど近くの釣り場に向かった。
朝釣った魚はリリース(川に戻すこと)してきたので、
次は晩のおかず用だ。
釣れた。こんどはデカい。30センチオーバー。

それを塩焼きにして、みんなでつつきながら
ビールでカンパイ。しばらくすると、大久保も帰ってきて、
今日のそれぞれのみやげ話で盛り上がった。
あーーーーー楽しかった。
夕張サイコー!
堀さん、ブラザー寺嶋(サオのプレゼントありがとう)、
また夕張で盛り上がろうぜ! 大感謝!

(PSJ / 中山省吾)

1999-09-24-FRI

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