ポカスカジャンの脱線マガジン。

ツアー日記

8月16日(月)

ツアーもやっと一週間を過ぎた。
今日は、大久保の実家がある長野の、アゲインホールでの
LIVEの日だ。
いつもは能天気な大久保も今日はどこか落ち着きがない。

アゲインホールはファッションビルの7Fにある
多目的スペースでワンフロアーぶちぬきのだだっ広い所だ。
そのだだっ広い所を、手作りのパーテーションでしきって
8分の1ほどのスペースだけを使わせていただいた。

音響・楽器などをポカスカ号からおろし、いつものように
リハーサルの準備。
そうこうしているうちに地元のタウン誌の取材、
それが終わるとテレビ信州での生放送に出演、
今日はいそがしい。
本番まであと30分。
大久保はますますナーバスになっている。
ステージ裏の楽屋でお客さんのしゃべり声に耳をすます。
おばちゃんの笑い声、小さな子供たちのはしゃぐ甲高い声。
今日はナンかいつもとちょっとちがう客層のようだ。

本番5分前、父・母・知人が来ていると知った大久保は、
かなりのコーフン状態で
「イヤダ〜〜〜」
「やりたくねーーー」
「今日は、玉井と省吾に任せた」
を連発しながらえづいている。
それでも時間は確実に本番へと近づいていく。

♪今日も元気にポカスカジャン♪

……本番の幕は開いた。
いつものように大久保の軽快なトーク……ちょっと
カラ回りぎみのトークに平然を装おうとしている
大久保がかわいい。
でもなんとか調子を取り戻してネタを進めていく。
そして次のネタは俺のもちネタ
“チャゲ&飛鳥が作った火曜サスペンスのテーマ”
「イヤ〜〜〜! イヤ〜〜〜!」
絶叫しながら俺は会場を走り回る。
その時客席の橋の方に大久保と同じ顔をした
ハゲおやじを見つけた。
……たけしだ!? ……俺はすぐにわかった。
ノンチンのおやじ、うわさの大久保武だ!

知らない人のために説明しよう。
(大部分の人がそうだと思うが。)
大久保から聞いた話だが、
彼は犬のことを“エノ”と呼び、
(エノ・ケン、エノ犬、という発想らしい……。)
ティッシュペーパーを“プッシュペーパー”と呼び、
ゾウガメに乗り、マムシをあやつり、
オオサンショウウオや大コウモリやワニを
飼いならしていたという数知れない逸話を持つ男である。


アゴ一家

それにしても大久保乃武夫によく似ている。
俺は誰からも紹介を受けないで、大久保武氏と、
「客イジリ」という形ではあるが、挨拶をかわした。

その後もアットホームな雰囲気でLIVEはすすみ、
長野での公演は大成功のうちに終えた。

LIVEが終わったあとも、大久保の友人らが集まり
大久保を取り囲んで懐かしい話に花が咲いている。
今日は、大久保にPSJリーダーという立場を忘れて
楽しんでもらおう……。

いっぱい飲んでこい、ノンチン。そして、おやすみ……。

苦しいほどご馳走してくださったノンチンパパ&ママ、
俺達を呼んでくださった林さん、
アゲインホール様、
ありがとう。LOVE・NAGANO。

(PSJ/中山省吾)

1999-08-21-SAT

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