PLANET
網の目のある惑星。
おーい、
と呼びかけてみよう。

早速ですが、
今日は、ちょっと読んでいただきたいものがありまして
送らせていただきました。
お忙しいのは承知の上、なのですが。
ここ数日、まともにパソコンに向かえなかったので、
やっと書けました。
実は、今後用意していたサイトの中に、
「RealPlayer」を使った
ラジオ放送をしているサイトがありました。
これは、結構スゴイのですが、
(「ウィーンから“テクノ”がやってきた?!」とい
うタイトルを考えています)
その準備をすすめていく中で、
ニュ−スでも賑わっているとおり、
「ユーゴへの空爆」が始まったのです。
たまたま見ていたCNNのニュ−スで、
ユーゴ国内での情報統制をかいくぐり、
インターネットを使ってニュ−スを配信している、
というレポートがありました。
それで、ネットのラジオ局を調べている時に
よく見ていたサイトにアクセスしてみたら、
やはりユーゴ発のネットラジオ局も存在していて、
実際アクセスしてみたら、
ほんとにライブで事態が動いている様子が
手にとるようにわかり、
あらためてインターネットの威力を実感しました。
そのレポートを、ほとんど準備もないまま
「瞬発力」で書きました。
「惑星〜」に掲載するに価するモノでしょうか?
こういうものを取り上げると、
野次馬的な興味でとりあげたんだろう、
という指摘が「確実に」来ると思いますが、
惑星探査隊の私としては、「
見てしまった」ものを無視するわけにもいかず、
急遽レポートにしてみました。

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番外篇 「この“惑星”の片隅から
     ラジオ放送が聞こえてきた」


RADIO B92



連日ニュ−スでも報道されているとおり、
今現在も空爆が続き、
眠れぬ夜を過ごしているひとたちが
この惑星の片隅にいます。

もともと、この地域には
部外者には理解できないような複雑な要因が絡む紛争が
起こっていたわけですが、
そういった民族が長年抱えてきた問題に起因する「口実」、
大国の「タイギメイブン」という名のお節介、
政治的な理由、その他、経済的な理由さえ、
今現在繰り広げられている戦火のもとにはあるでしょう。

が、
明らかに言えることがあります。

それは、
今、この瞬間も空から爆弾が降ってくる恐怖と
たたかうひとたちがいる、っていうこと。

そして、そのひとたちの声を
わたしたち、遠く離れただれかに
伝えようとしているひとたちがいる、ということ。

インターネットというネットワークは
それを可能にしています。
ネット上に“ラジオ放送”を展開させる、
という手段を使うヒトがいます。
彼らは、現地からラジオ放送をし、
(状況があやしくなり、
 現在はウィーンから発信しているようです;3/30現在)
さらに現地の現状を映像にして、
マスメディアが伝えない視点をリポートしています。

実際このサイトは、
政府当局に「にらまれて」、クローズを余儀無くされたり、
また再開したり、を繰り返して
サイト責任者は拘留・連行されたりしているそうです。

それでも、
「webでは、それでも、どっこい“LIVE=続けてる”ぜぃ」
そう言いつつ、放送は発信され続けています。
「伝えたいコト」があって、それを発信している。
ゲリラ的に、今「伝えたい/伝えねばならないコト」を
世界に向けて発信しているんですね。

そのレポートを受け取ったひとたちに、
何ができるのでしょうか。
ただ声高に「世界に平和を!」「戦争反対!」と叫べば
問題は解決するのでしょうか。

「なにエラソウなコト、言ってんだよ。
 そういうお前は、安全な“場所”で見てんだろ?」

確かに、そのとおりです。
しかも、この放送によって配信されているレポートも
ある「ひとつの視点」でしかありません。

しかし。
確かに今現在、爆撃による爆音が
「このひとたち」のすぐそばで炸裂している。
その現場に居合わせ、現実の自分達の生活が脅かされ、
その様子を「知ってもらいたい」と考えるヒトたちがいる。

“惑星”をふらふら歩いていたら、
こんなラジオ放送が聞こえてきました。

少なくとも、
「同じ惑星に住んでいる」ニンゲンであるわたしは、
思わず彼らが発信する“レポート”を受け取り
このラジオ放送に耳をかたむけました。

立ち止まるのか、
何ごともなかったかのように通り過ぎるのか。

それは、
「同じ惑星に住む」住人、それぞれが判断するコトですが。

1999-04-01-THU

こんばんわ。
前回のフォロー原稿です。
あまり深入りすると、
今後の方向性にヒビクとは思いましたが、
ここまではフォローしておくべきかな、と。
ましてや、ジブンの意見表明を、
この場でしようとしているのではないので、冷静に、
かつ客観的な視点で書くようにつとめたつもりですが。
どうも「おせっかい」なヤツですね、あたしゃ。
こう事態が推移してしまっては、
どうしても、目をつぶって、やり過ごすという芸当が
できませんでした。だからといって、
何ができるというわけでもないんですがね。
次回は、暢気なサイトが紹介できるといいなぁ。

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番外篇 「この“惑星”の片隅から
     ラジオ放送が聞こえてきた」 その2


RADIO B92



ついにRadio B92はシールドされたらしい。

Radio B92のサイトでは、
『4/2、裁判所の役人が私服警察を従えて踏み込んできて、
 このラジオ局のディレクターを免職とした。
 その後、スタジオが差し押さえられ、
 放送は禁止となった。

 そして、4/5、この一件は他のスタッフ全員によって
 暴露されることとなった、』
と伝えています。

現在、オランダ・アムステルダムを拠点にした、
このRadio B92 をサポートするサイトが
立ち上がっているようです。

ここに掲載されている日記には、
ユーゴに住んでいるひとびとの個人的経験が
綴られています。
われわれに届く、この地域の現在を語る「コトバ」
(テレビのニュ−スとか、新聞の記事とか、ね)
にくらべると格段にリアリティの感じられるものでした。

たとえば、こんな感じ。
写真学校に通う学生、イヴァンの日記。
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THE WINDOW OF THE BEDROOM  
「ベッドルームの窓から」

4時半。目が覚めた。すこし、水をのんだ。
それからもう一度眠りにつこうと思った。

ひどくイヤな夢をみた。
何人かの教授が、罵っていた。
とても恐ろしくて、おかしな名前のやつらだった。
ヤツが話すコトバは、
きまって最後が「UX」で終わるのだった。

Batajnicaの街を見下ろす窓を開けた。
まだ夜だった。
一番キモチいいやり方で、もうすこし眠ろうとした。
うつらうつらしてたら、突然目が開いた。
信じられない光景を見た。
空には、とてもとても“黄色”い光が、
その強烈さを増しながら広がった。
僕は、地平線のほんの一部の上にある半球に
自分がいる実感がしなかった。

しかし、空全体は輝いていた。
時間が経つにつれて、その光は、
どんどん“赤”くなって、強くなっていった。
どんどんバカでかくなって、
僕らに向かってくるんじゃないかと思った。
僕らにだけじゃない。街全体にも、だ。
まるで、原子爆弾、カタルシスだ!
おそろしい火の渦が、僕らに向かってくる。
僕は、ガールフレンドの肩を引き寄せて、言った。
「くそっ。見ろよ、これ、」
20秒くらい続いた。
それから、僕らは大きな“ボルドー”色の
マッシュルームを眺めていた。
ちょうど通りの向かいにある、
一階建ての家くらいの大きさだった。
僕は、彼女を抱き寄せて、
まくらのしたにふたりの頭を押し込んだ。

爆音が来るのを予感しながら。
               (29.3.1999) Belgrade
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今、あなたの部屋の窓から見える“色”は、何色ですか?

わたしの部屋の窓からは、
今が盛りとばかりに咲いている、
桜の淡い“ピンク”色が見えています。

1999-04-11-SUN

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