2014-08-22-

全国のみなさん、こんにちは。
チームOKOMEです。

ええと、チームOKOMEというのはですね、
今年の4月くらいに
が言い出しっぺとなり、

が集まってつくったチームで、
いま、ビルの屋上でお米を育ててるんです。

ぼくらは「バケツ稲」と呼んでるんですが
ふつうのバケツに
1つから3つくらいの苗を植えて
「ちっちゃな水田ゾーン」をつくっています。

はじめは本当に手探りの状態だったので
きちんと育つか自信なかったんですが、
陽当りが抜群だったことと、
「とにかく毎日水を欠かさない」作戦で
現在はこのように、たいへん盛大な状態。
いちばん育っているものだと
背丈は1メートル以上あるでしょうか。

毎日毎日、スクスク育っていく姿‥‥
本当に愛らしい。親バカでスミマセン。


もちろん僕らの知識は付け焼き刃ですし
そもそも稲を育てた経験などありません。

そこで
プロジェクトのスーパーバイザーを
『東北の仕事論。』にも出ていただいた
福島の農家・藤田浩志さんに
お願いしました。
種籾や土などもご提供くださり、
「バケツ稲」のスペシャリストのかたも
ご紹介いただきました。


これから、このページで、秋の収穫まで、
稲の育ってゆくようすを
逐一、レポートしていきたいと思います。

これまで、藤田さんの田んぼに取材に行ったり、
おなじように、東京のビルの屋上で
バケツ稲を育てている人たちに話を聞いたりと
いろいろ、お伝えしたいことがあるので
そういったお話も、適宜、おりまぜながら。

目標は
「お茶碗一杯でもいいので、
 じぶんたちでつくったお米を収穫する!
 それを食べる!」
です。

すべてがうまくいったら、
収穫は10月のあたまくらいでしょうか。
それまでしばし、
お付き合いいただけましたら嬉しいです。

そうそう、このまえ、
とってもうれしいことがあったんです。

2週間くらい前のことなんですが‥‥ホラ!
出たんです、出たんですよ! 稲の穂が!

2014-08-23-

稲はいま、
1メートルくらいの背丈になってますが、
種をまいた当初は
こんなに小さかったのを思い出しました。

真ん中くらいでカットした牛乳パックに
土を入れて、種もみをまいて
「本当にこれでいいのか?」と思いつつ。

この写真は、種もみを土にまいてから
3日くらい経ったときの状態。

出てきたちっちゃな芽を見つけたときは、
お米のたくましさ、凄さを感じながらも
「か、かわいいなあ‥‥」
と、こころがプルプルふるえました。

2014-08-24-

本格的な夏が来てからというもの、
「ほぼ日」の稲くんたちは
じつに、たくさんの水を飲みます。

ぜんぶで9バケツ育ててるんですが、
一日に補充する水の量が、これ。


10リットルのバケツ2個と
10リットルのジョウロで、
合計で、「約30リットル」です。

ほとんど、ガブ飲みという印象。
くじらのように飲みます。

そして、ぐんぐんスクスク、
夏の空に向かって育っていきます。
たのもしいなー。

やはり、稲くんたちだけでなく
生きもの成育には
水(と太陽)が
欠かせないんだなあと実感できます。

ただ、ビルの屋上には水道がないので
毎朝この量を1階から運ぶ人は
超汗だくとなり、逆に水分を失います。

両手に10リットルのバケツを捧げ持ち、
階段を登ってゆく後ろ姿は
さながら
「修行中のジャッキー・チェン」です。

2014-08-25-

ご自身もバケツ稲を育てらっしゃる
読者のかたから、
写真つきのメールをいただきました。

発泡スチロールの容器にモミをまいて、
お米を育てていますが
うちも穂が出て、稲の花が咲きました!
稲の花は、
「穂が出た日もしくは翌日の
 朝の9時ごろから数時間だけ」しか
咲かないそうです。
農業体験させていただいた
田んぼのオーナーさんも
咲いているのは見たことないって
おっしゃってました。
(桜丘のじんべえ)



うわー、これですか!

話には聞いていましたが
「稲の花」って、こんななんだー。

ぼくら見たことなかったんですが
もんのすごく、かわいいんですね。

「穂が出た日もしくは翌日の
 朝の9時ごろから数時間だけ」
とは、桜丘のじんべえさん、
貴重な写真を
本当に、ありがとうございました!

2014-08-26-

「桜丘のじんべえ」さんに
「稲の花」の写真を送っていただいて
自分の写真の記録を見ていたら、
なんと、「花」が写っていたんです!



ちょうどお盆くらいのころ、
稲穂が続々と出てきて、
うれしくてバシバシ撮っていたんですが、
その中の写真に、ほら、ちっちゃい花が!

2枚目は、
まだ外に出きっていない稲穂です。

何か神々しい感じがして、
大げさかもしれませんが
「竹の中にかぐや姫を見つけた翁」
みたいな気持ちになりました。

2014-08-26-

稲穂の「頭」が、垂れていたのです!

今日の朝、水を補充しに行ったら、
いくつかの稲穂が
このような、見たことのある姿に。
ちょっぴり色もついていますねえ。


このアーチ! うつくしい!

下の2枚目の写真の
「バケツ稲への田植え」から数えて
85日目の朝のことでした。

はじめは、こんなだったんだもんなあ。
やー、うれしかった。速報でした。

2014-08-27-

バケツに田植えをする前には
稲を牛乳パックで育てていたんです。

そのとき、
すごく太陽の光が強い日かった日に
水やりを忘れてしまい
せっかく育ちつつあった稲を
枯らしてしまったことがありました。

あんなにイキイキとしていた稲が
場合によっては、
ほんの一日の「ウッカリ」で
カサカサに、枯れてしまうんです。
悲しかった‥‥。


チームOKOMEのメンバーからは
「稲くんに厳しすぎ!」
「この、アメフト部あがりの
 スパルタコーチめ!」
と「ひなんごうごう」を浴びました。
悲しかった‥‥。
(少々大げさに表現しています)

稲くん、本当にごめん!

でも、稲を育てていくには
「日光」と「水」の両輪が欠けては
ダメなんだと痛感する出来事でした。

農家のかたって、本当にすごいです。

2014-08-28-

何を隠そう、われら「チームOKOME」は
お米つくりの「しろうと集団」。
(胸を張って言うことじゃないけど‥‥)

ですので、
プロジェクトを立ち上げるにあたっては
福島の藤田浩志さんに
「スーパーバイザー」をお願いしました。


藤田さんは、野菜ソムリエの活動はじめ
メディアへの執筆や講演など
「本業以外の活動」も多いので
その点を指して、
ご自身「エア農家」とおっしゃってます。

が、実際そんなことあるわけなくて
お米はじめ、
広大な農地を有する、かっこいいプロ農家。


栽培している品種は福島県が開発した品種で、
藤田さんに、
種もみをわけていただいたものなんです。

いまのところうまくいってる理由の中に
「土がよかったことがあるな」と、
チームOKOMEではにらんでいるのですが
それだって、
藤田さんが送って下さった、プロ用の土。

たぶん、後日あらためてご紹介しますが、
もう何年も
小学生に「バケツ稲」を指導している方を
ご紹介いただいたりとか
もう、われわれ、手取り足取り状態。

藤田さんと、太陽と、水のおかげで
僕らの稲くんたちは
こんなにも、スクスク育ったんです。


藤田さんには、2年くらい前に
「東北の仕事論。」というコンテンツで
と対談していただいています。


このときのお話、
いま読んでも本当におもしろいというか
読みごたえがあるので、
お時間あったら、ぜひごらんください。

今後、藤田さんの田んぼの稲刈りなどに
取材に行こうと思っているので
その様子なども、レポートしますねー。

2014-08-29-

バケツ稲をはじめてみて
水と日光の大切さを実感したのですが、
もうひとつ、
「風」が大事なんだと気付きました。

屋上で育てている稲の他に
室内で育てている稲もいるのですが、
風に吹かれてないせいか、
いまひとつ、線が細いと言いますか。

藤田さんから指導を受けたメンバーも
風は大事だと聞いたそうで、
たしかに屋上で風に吹かれている稲は
たくましい感じがします。

なんとなく、
自分もたまには外にでないとなぁって
思った次第です。

2014-08-30-

こんなメールをいただきました。

昨年まで毎年、我が家の狭いベランダで
バケツ稲を育てていました。
台風のときには、避難させたり‥‥。
でもアッという間、
ほんと数分のあいだに
雀の朝ごはんになってしまったことが。
どうぞ、稲刈りできますように!
(かじば〜)


なっ、なるほど!

ぼくらの稲くんたちは
うれしいことに、
たわわ、たわわに実っておりまして、
お世話に行くたび、
「よしよし。」と目を細めてるんですが
そうかあ、スズメさんが‥‥。


いまのところ、僕らの「田んぼ」で
スズメさんはじめ、
カラスくんなどにも遭遇しては
いないのですが
今後、ネットをかけるとかの対策が
必要になるのでしょうか。

ただちに調査を開始します。