西本 あの、今って、
お笑いブームじゃないですか。
田中 お笑いブームですよ。
西本 すごいですよね。
田中 すーごいですよ!
西本 でね、ココリコっていうのは、
どっちかというと、
乗ってませんよね? ブームに?
田中 乗ってませんねぇ!
西本 もう知り合ってから
10年くらいになりますけど
あなたって、つねに、
ブームに乗ってないじゃないですか。
ボキャブラの時もそうだし、
ネタ番組にも出てるわけじゃないし。
田中 うんうん、乗ってないですねぇ。
乗れないですねぇ!
西本 で、ね。DVDですよ。
田中 はいはいはい。
西本 いまはね、お笑いブームだし
「お笑いのDVDは売れる!」
というムードもあるから
毎月、すごい数の
お笑いDVDがリリースされてますよね。
田中 はいはいはいはい。
西本 いまやお笑いのDVDだけで
ショップの棚が用意されているくらい。
そんななかで、この「ペルソナル活動」。
田中 はいはいはいはいはいはい。
西本 まったく目立ってないんですが。
田中 はいはいはい(笑)。
西本 実際、ぼくなんかね、
ほんとうにHMVの店頭で
この
「ペルソネル活動」を見つけたんですけど、
‥‥正直、あなたのDVDだって
気づかなかったですよ。
田中 あああ、はいはいはいはい(笑)。
西本 だって「ココリコ」の文字もなければ、
「お笑い」の文字も
「コント」の文字もない。
あるのはわけのわからん
タイトルと名前だけ。
「ん? 田中直樹? 同姓同名?」
みたいな感じで‥‥。
田中 うんうんうんうん。
西本 というか、
「ココリコ」くらい入れるでしょ、ふつう。
せめて「ココリコの田中直樹」って。
田中 いやいや、単純に個人的活動やから、
いいかー、とかって普通に。
西本 ‥‥またブームに乗れてないじゃん。
田中 うんうんうん(笑)。
ま、たしかに、
そういうマーケット的なこととか、
宣伝的なこととか考えたらさ、
全然足りてなかったりすんのかな
って思うねんけど。
西本 うん。全然足りてないでしょうね。
例えばね、これがね、あなたがね、
「ベンジャミン鏑崎!」みたいな
ものすごく特徴のある名前だったら、
「ココリコ」の文字がなくても
わかるかもしれませんけどね。
‥‥あなた、「田中直樹」ですからね?
田中 「田中直樹」ですねぇ。
インパクトないですよね。
ほんまやで(笑)。
西本 でもね、まあ、そうはいってもね、
顔は売れてるわけですよ。
「ココリコ」の名前はなくても、
田中直樹の顔が
パッケージにバーンと出てれば、
気づく人も多いと思うんですけどね。
田中 パッケージ、こんなんですからね。
 
西本 つまり、その、売るための色んな要素、
全部はずしてますよね(笑)。
田中 はい、そうですね(笑)!
西本 突っ込もうと思えば、
マーケティングの穴はもう、
くさるほどある(笑)。
田中 ややこしもん作ってもたなあ(笑)。
西本 お店の人もきっと困ってますよ、これ。
「なにこれ?
 キューバかなんかのドキュメンタリー?」
みたいなこと思ってますよ。
田中 ややこしの来たで、と思ってるかな。
お店の人も。
西本 おそらく。
まあ、でも、
そういうところもひっくるめて
田中直樹純度100%なのではないかと。
田中 そうそう、そういう意味ではね。
そういうことにしましょう!
西本 だとしたら、パッケージに
「田中直樹純度100%!」って
書くべきなんですけどね。
田中 はいはいはいはい(笑)。
西本 まあ、ともかく。
この潔いともいえるDVDを
わかりやすく、だらだらと
お伝えできる場は
「ほぼ日」しかないんじゃないかと。
田中 お! すいませんー。
ありがとうございます!
西本 まずはきちんと言っておきましょう。
お店の人だけじゃなく、
なによりお客さんに向けて。
「これはお笑いのDVDですよ」と。
田中 あ、そうですね!
田中直樹のDVDですよと。
新作コントのDVDですよと。
自分が責任を持って、
企画からネタの構成から、
当然考えてるので、
自分のやりたいようにやってますと。
西本 そのときの田中直樹の頭の中を
全部詰め込みましたという
内容になってますよね。
田中 うん。せやねん、ほんとに。
3ヶ月に1本というペースで
5巻作ることになってんねんけど
そういう感じで
5巻作っていくことと
向き合うんやと思うわ。
だからコントの内容によっては
見てもわからへんという人も
いると思う(笑)。
西本 ‥‥せっかくわかりやすく
解説しようとしてるのに。
田中 あ、ごめんごめん(笑)。
(続きます!)
  2005-12-19-MON  
 
 
 
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