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ビジネスマンの憂鬱

最近のビジネスマン、
特に20〜30才代の人は大変だろうと思う。
私も年齢としてはそれにあてはまるが、
私はビジネスマンではない。
それだけが救いである。


彼らは一体何を考えて生活しているのだろうかと、
正直言って戸惑う。
聞けば、この不況になって、
これまで以上に会社の中に篭ってしまっているらしい。
いわゆるエスタブリッシュメントに属する会社ほど、
あれほど「はやり」になっていた転職が
影をひそめているとのこと。
全くもって情けないの一言である。


このまま縮小均衡、破滅への道を歩むのだろうか。
何でそこまでして「護る」のか考えが及ばない。
そもそも何を護りたいのか判然としない。
私に「それ」を見せてもらったら、
大半のものについては
「それがなぜ護る必要がないのか」を
説明する自信がある。


大変なのはわかるが、生きながらにして冬眠している、
もしくは生きた屍と化していると言っても
よいのではないか。


近頃の20〜30才の人は(私も含め)阿呆ではあるが、
モメンタムと言おうか、「勢い」がある、というのが
特徴だと思っていた。
その勢いがなくなったら、
ほんとにただの骨抜きである。
悲しい。


日本という国の、まあここ10年から20年は、
この世代にかかっているといってよい。
こうした重要なセグメントの人たちが、
こうもおとなしいのは、全くもってがっかりである。


疲れているのであろうか。


あのネットバブルのときの覇気がない。
ダントツ現象もなりを潜めた。
とにかく沈滞ムードだ。ギラギラしたものがない。


マーケティングを仕掛けようにも、
突出したリーディングセグメント、
あるいはアンカーセグメントというものが
なくなってきて、戦略を組む「軸」が
見えなくなってきている。
これは、昨今問題視されてきた
同質化現象が進んだ結果というよりは、
私は、
単におとなしくなっているだけではないかと踏んでいる。


実はこうした時ほどこそ、
自分の潜在能力を試すときである。
ライバルは萎んでいる。またとないチャンスなのだ。
思いっきりリスクを冒し、
おいしいところを根こそぎ持っていこう。
勝負の時は今しかない。


そのためには「勇気」を持とう。
今、我々に欠けているのは間違いなく「勇気」である。
近頃勇敢な人をめっきり見なくなった。
まるで、勇敢とはどういうことか、ということが
人々の心から忘れ去られているかのようである。


ごく最近、私がこういう話をしたときに、
ある人が「勇気を発揮する場面がなくなったのだよ」
と言うのを聞いたが、これには愕然とした。
勇気をもつということは
呼吸するのと同じようなものでなければいけない。


簡単なことである。どんなことでもよいのだが、
「嫌だから・危ないから・損するかもしれないから・
 どうせうまくいきそうにないから、
 やらないで置こう」と思うことは
誰にでもいくつかはあるだろう。
それを全て「やってみる」のだ。


恐らく半分くらいはうまくいくはずである。
単に勇気がなくてやってなかっただけのことで、
一度もテストしていないのだから。


勇気さえあれば何とかなる。
ビジネスマンの憂鬱も吹き飛ぶに違いない。


勇気のない相手と戦うことほど簡単なことはない。

2002-06-28-FRI

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