またまた帰ってきた!
田島貴男の
オレのニュース



ニュース その1
田島めぐりの旅。

第5回
はるばる栃木駅にて。

ひとつめの田島駅が車窓越しに
遠ざかっていきます。



ちょっとだけ、せつなさを積んだ電車は、
いったん栃木駅をめざします。
栃木駅で方向を転換、
そのあとは一路、福島県の会津田島へ向かいます。

番長、栃木駅での乗り換え時間は、
なんと50分もありますよ!

「やった!
 これで何か食べられるね。
 栃木駅は、田島みたいに
 無人じゃないでしょ、きっと」

まさか。
栃木って県庁所在地では
ありませんでしたっけ。

「栃木県は水戸だよ、たしか‥‥あれ、
 オレ、切符どこにやった?」

パスネットを入れるのは
おしりのポケットだと、
北千住で決めたじゃないですか。

「そんなの、5分で忘れちゃうよ」


忘却は5分単位です。

とりあえず、さがしてください。

「栃木駅では何を食べようね?
 さっき田島駅で
 佐野ってセリフを聞いたときから
 ラーメンモードだから、
 ラーメンがいいな」

やっぱりラーメンですね。


栃木駅に到着しました。


お店は‥‥?

「店がねぇ?」

ええと、ちょっと見たところ、
コンビニがありますね。



「レストランは? 
 せめて駅弁くらい食いたいなあ」


食べ物屋さんを求めて
駅周辺をさまよい歩く番長。腹ぺこです。

なんとか飯店、みたいなお店が
むこうに見えますよ!
中華料理店ならラーメンが
あるかもしれません。

「行こ行こ。そこ、行こ!
 ラーメン、ラーメン」

ラーメン、ラーメン、ラー‥‥
しかしなぜ我々は、
いまこれほどまでにラーメンを
欲しているんでしょう。

「さっき降り立った田島駅で
 雨にさらされて
 オレは冷えきっている」

かなりヤバいです。
どうしてもここはひとつ、
番長にラーメンを
食べていただかねばなりません。



ギョーザラーメン、と書かれた
輝かしい看板が見えてきました!
ああああ番長!

「なんだ!」



まだ営業していません!

「ヒャーまだやってない!!!」

いま、いま、全員の心が
一気に冷えました。

「凍えそうだよ!
 考えてみれば全国的に、まだ朝なんだよ!
 オレたちはこんなにも移動してるから
 わけわかんなくなってんだ」

あ!
牛丼屋さんの、すき家が見えます。
はるばる栃木まで来て牛丼で、

「いい!」

こうして、唯一開店していた
牛丼屋さんに落ち着きました。



いま、9時30分ですが、
東京の青山からこの時間で鈍行で、
ここまで遠く来れるものなんですね。
そして、東京でいつでも食べられる牛丼を
ここ栃木で勢いづいて注文した事実を
どうかと思いますが、
ものすごくおいしいですね。

「うん、うまい。
 でも、次に乗る電車のホームに
 もしも駅弁が売ってたら、
 オレは買うから(キッパリ)」

いくらおなかがいっぱいでも
買いましょう。

「うん、買うよオレは(キッパリ)」

番長の、駅弁に対するすごい執念を感じつつ、
豚汁つき牛丼定食を、
全員がすぐにたいらげました。
食べる早さには自信のある面々なのですが、
食べ終わり1位はいつも番長です。
いつもながら、感心する早さです。
食事タイムはいつも、

「だいたい、2分くらいだな」


どんな食事でも2分。

これは誇張ではありません。

番長とオレのニュース一行は
ふたたび雨の栃木駅へ。
向かうは、ふたつめの田島、
会津田島駅です。



ふたつめの田島に出発する前の、
空腹から開放された
ごきげんな番長のようすを
こちらでごらんください。



電車がきましたよ。


会津田島行きです。ここから約2時間です。


「お!!」

「座席が向かい合わせの、
 ボックス席の電車だよ。
 いよいよきたな!
 やっぱり旅は向かい合わせでないとな!
 あとは冷凍みかんだけだな‥‥あ」



「あっちちちち、あれ、
 あれ撮っとけ!」



まごう方なき、
会津田島行きですね。

「会津オレ行き!!」




テンションギアがHIGHに入ったボックス席は
会津田島に到着するまで、
休むことも眠ることもありません。
これからいろんな話をするうちに番長は、
今回の旅の、ある運命に
気づいてしまうことになります。

そのようすは、また明日に!


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2006-12-21-THU

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