この方のお名前は
「おおともしょうじ」さんと読みます。
編集者でいらっしゃったんですよね?


編集者です。



「少年マガジン」で巻頭特集を制作されていた、と。
何年も続いたということですから、
人気連載だったんですね。




すごい人気でしたね。
僕らの世代は、だいたいが見ていましたよ。



これは、大伴さんが考えたバルタン星人の解剖図を
フィギュアにしたものです。
バルタン星人の中はこうなってる、って
勝手に考えたんですよ。




うわっ!
バルタン星人に、胃が! 胃がありますよ!!
この方、宇宙人でいらっしゃいますよね?






宇宙人ですよ。
宇宙忍者と呼ばれてます。




あばら骨でちゃんと内臓が守られて‥‥
地球の環境にとても合った形態になっています。




そう? バルタン星から来たんだけどね?
足に血管‥‥あるね。




肺もありますし、
ちゃんと酸素に対応したつくりに。





そうだわ。
いま聞いて、すごく疑問を持った。
俺はずっと、大伴さんの記事によって
バルタン星人はこうだと信じていましたから。
そうだよ、きっと、バルタン星人は
地球に順応するように
からだを作りかえて来たんですね。
こういうのを考える発想というのが
おもしろいですよね、夢があって。
これは円谷プロが考えたことじゃないからね、
大伴さんが勝手に考えたことだから。




その情熱‥‥すごいですね。




僕がこの記事を見ていたのは
子どもの頃なんですけれども、
大人になって、
ローリング・ストーンズが来日したときに
ある出版社から記事を書いてくれと言われまして、
キース・リチャーズ解剖図というのを描いたんです。
「ロック胃」とかがあるの。



ワハハハハ。




やっぱり僕は、
大伴さんのことを
忘れられなかったんです。
この人は、円谷さんの関係のものだけじゃなくて、
いろんな映画の設定も
勝手に考えて記事にしたりしていましたよ。
「これが横尾忠則の世界だ!」とかも、やってた。
きっと勝手に。




お写真を見ると、ひじょうにまじめな方のように
お見受けしますが‥‥というか、
まじめな方だったんですね、きっと。




うん、そうだよね(しみじみ)。




大伴昌司さんの手による
「少年マガジン」の巻頭グラビアが
当時の少年たちに与えた影響は計り知れません。
みうらさんが「太陽の塔」をはじめて目にしたのも
このグラビアページだったとか。
その目のつけどころと情熱、スピードと大胆さに
感服いたします。
みうらさんの、10こめの恩返しでした。





この方が、あんなに大胆な発想をもっていらしたとは‥‥。


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2005-06-08 WED
(c) Hobo Nikkan Itoi Shinbun 2005