おいら。
(天海祐希の了見)

第85回  魔が差したと言うか・・

この間、遊園地に行った。

で、ジェットコースターなるものに 乗った。

おいら、実は「高いところ大嫌い」なのである。

そのおいらが、乗った。
当然、仲間は 拍手喝采をしてくれた。

もんのすごい怖かった。
一度も目を開けられず、ずーっと俯いたままだった。
でも、落ちる振動や登っていく様子は、体で感じるので
もう、最悪だった。

仲間らは、
「ひゃっほー」「わーい」・・・・なーんて
異常にのりのりで、おいらには 真っ暗な中に
声だけ 聞こえてくる。

目をつぶり 恐怖と戦うおいらは、
「くっそー。こいつら尋常じゃないぜ」
と、憎まれ口を 心の中で たたきながら
早く終われと、念じていた。

そこまでして なんで 乗ったのさ・・・

そういう声が 聞こえてきそう・・・

おいらも 実は、そう思った。
確かに そう思った。
なんで、おいらが 乗らなきゃいけないのさ・・・と・・・

だが、魔が差したと言うか・・
平気じゃないか・・・と 軽く思ってしまった訳さ。

それが、いけなかった・・・

ああ、今思い出しても 恐ろしい。

もう一つ、おいらは 観覧車が 最も嫌いなのだ。

あんなにゆっくりと登っていくなんて耐えられない。
最低だ。

おいらの高いところ大嫌いは、小学生の時からだ。
小学校低学年の時、父上と兄上と一緒に
東京タワーへ 行った。

展望台の床に四角く切り取られた様な、真下が見える
ガラス張りの部分が ある。

それを見つけて
「わー お兄ちゃん 下が見えるよ」
と、走り その真上に 仁王立ちしたとたん、
ひゅーっと 血の気が引いた。

「おっそろしい・・・」

小学生のおいらには、衝撃だった。

その時から、おいらは 高いところを受け付けなくなった。
それ以来、展望台や眺めのいい所は、大嫌いさ。

宝塚の大階段は、真下を見ないで降りるから、
まだ ましだったのさ。
でも、あれも恐ろしいと言えば 恐ろしい。
が、まるでパブロフの犬状態で、
音楽かかれば 降りれるのさ。
なんという プロ根性。なーんちゃって。

更に言わせてもらえば、この間の「パンドラの鐘」
セットで 大きな階段があった。
それが 登ってる時に動くのである。

最悪・・・・。

おいらが、高い所大嫌いってのを知って
堤 真一氏は、密かにおいらを 気にしながら登ってくれていたのだ。
おいらが よろめこうものならすぐに 支えられる距離に
いつも居てくれたのである。
ああ 感動。真ちゃん!感謝!

なーんて いい人なんだ!しーんちゃーん・・・

「お前が落ちるなら 俺も支えて落ちる・・・もろ共や」
と、名言を残した。

ああ 話しが外れた。

と、いう訳で 兎に角おいらは 高い所は嫌いだ。
と、いう主張だったわけ。

なら、乗るなよ・・・

それじゃ また あまみでした

2000-01-12-WED

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