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05 (第20回の6)
ゲームボーイカラー専用・アドバンス対応ソフト
「ゼルダの伝説 ふしぎの木の実〜大地の章」
「ゼルダの伝説 ふしぎの木の実〜時空の章」

任天堂・宮本茂&CAPCOM岡本吉起会談 その6
カプコンの若手スタッフたち
 
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●岡本吉起
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●山下佳文
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●宮本 茂
「ゼルダの伝説 ふしぎの木の実
 <大地の章><時空の章>」
をつくった、カプコンの岡本さん、山下さんと、
任天堂の宮本さんにお話をきく座談会の第6回です。
カプコンがどうやってゲームをつくっているか?
の、いちばん基幹のぶぶんである
若い優秀なスタッフのみなさんの生活について
……ふむふむ、こういうことになっているんだなあ。
ゲーム業界を志す人、必読ですよ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
■座談会出席者
 
■岡本吉起 CAPCOM常務取締役
 
■山下佳文 CAPCOM執行役員
 
■宮本 茂 任天堂株式会社情報開発本部長
 
イメージ ──:
ちゃんとゴハン食べてます? 
スタッフのみなさん。
 
岡本:
飯は食ってますよ。
飯食うから大変なんですよー。(笑)

 
岡本:
徹夜の時に、4食目が入るんですよ、
食事が。

 
山下:
3食で、通常だったら3食のところが4食に
なっちゃうんですよね。

 
岡本:
で運動量からすると2食分でええのが、さらに倍に
なるんで、2食分はキープされるんですよ。
腹、腹の周りに。
体型がばーんと変わるんです、そこで。

 
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──:
みんなでうまいもの食いに行ったりとかする
時間もない?
 
岡本:
あー、もちろんもちろん、ない。
牛丼とかそんなんばっかりなんですよ。
だからあのー、栄養バランスはともかく
カロリーはたっぷりあるで、みたいな。
そういうもんばっかり
食わされるわけですよ。(笑)

 
(笑)
 
宮本:
都会にいるしね。
京都と比べると、もう。

 
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岡本:
まあオフィス街なんで、
夜になると、食い物屋もなくなって、
ましてや土日になると
ほんまに開いてる食い物屋もなくなるんですよ。

 
山下:
日曜日は、ほんとにないですね。

   
──:
でもそういうことに関してはみんな、
もうみなさん、我慢できる?
 
岡本:
んー、どのチームでもね。
これ「ゼルダ」のチームだけじゃなくて
そらどのチームも全部我慢しますよね。

 
──:
ええ。
 
岡本:
で、後半もかなりの追い上げしますね、みんなで。
だから一番クリエイターに必要なのは、
たぶん健康な体なんですよ。

 
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──:
絶対そうですよね。
 
岡本:
うん。1番は健康な体、
2番目は才能だったりとか。
体弱かったら結局、
そのどたんばで頼めないですよね。
「これやっといてくれるか?」
「はいわかりました。ごほっ、ごほっ」
って言われたら、もう終わっちゃいますからね。
僕カプコン入って、17年、
風邪で休んだん1日だけですからね。

 
宮本:
風邪で休んだん、1日だけ!(笑)

 
──:
宮本さん丈夫ですよね、きっと。
 
宮本:
これはね、これだけ親に感謝しなさいって
よく言われる。(笑)

 
岡本:
僕も言われてる。

 
宮本:
ほんとに。ほんとに病気せえへん体に産んで
もろうて感謝しなさいて言われてるもん。
頭上がんないですよ、それは。

 
──:
うーん。
 
岡本:
圧倒的に違いますよ、やっぱその、
こういうふうにものつくる仕事は、
病気がちの子らとね、
健康なのとは全然違います。
だからやっぱり健康なんありがたいですよ。
すごく。

 
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──:
おもしろいもの作る人って健康なんですよ。
ほんとに。お会いする人お会いする人、
そうなんです。
 
岡本:
たとえばキャメロットのタカハシさんも
そうですよね。本物のスポーツマン。
彼らのつくるゲームがなぜ面白いのかというと
奥の奥までやった人の気持ちと、
入り口をどうやったら楽しく遊べるかということ、
両方わかっているからですよね。

 
──:
ほんとうにそうですよね。

山下:
ウチの若い子らも、
そうあってほしいですね。

──:
話が戻っちゃいますけど、
若いスタッフのみなさんは
泊まりこんでるんですか?
それとも、家には帰るけど、っていう…、
 
岡本:
若い子らもね、手当ての一切ない
完全年俸制なんですよ。
通勤費がかからなくて
時間が節約できるから、
近所に住んだ方が得よ、
って言ってるんですよ。
だからみんな自転車で来よるんですよ。
終電、気にせんでええでしょ。
働く時(笑)。
罠にはまりやがったな、このやろー!
とか思いながら。僕はね。(笑)

 
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──:
すごい。(笑)
 
岡本:
もうハナからそういう計画やったですね。

 
山下:
はい、そうです。

 
岡本:
ハナからもう、近所に住ます。自転車で通う。
だから自転車がざー並んでるのはそういうことで、
みんな近所に住んだら、通勤費と
通勤時間が浮いて、みたいな、
そういう生活なんですよ。

 
──:
じゃいいですよね。
 
岡本:
いいでしょ?
で、まんまと罠にはまって、お、終電が、
って言わないから、みんな遅ーくまで働いて、
たまにぷっと帰りよるんですよ。

 
山下:
発想としては昭和30年くらいの工場の社長さんの
発想ですよね、職住接近。

 
宮本:
あ、そういうふうに考えんの。

 
山下:
ええ。

 
宮本:
僕ら、勝手にそうしてたもんな。(笑)

 
岡本:
だから宮本さんはまんまと、
おんなじことなっとるわけですよ。
自転車で通われて。

 
宮本:
しかし、カプコンのみなさんは
すごい元気ですよ、やっぱり、何かにつけ。
社員が元気でないと
恥かしいと思うてんのかいうくらい。

 

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話をお聞きしていて、なんとなく理解できました。
上の人が元気だから、みんな元気なんだと。
「ゲームをつくることが楽しいんだ」というのが
うんと伝わってきましたよ。
次回もこの続きです。お楽しみに!
 
  2001-3-26
 
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