tree

「ゼルダの伝説 時のオカリナ」の情報・産地直送!
宮本茂を核にしてまとまったゼルダチームは、
あきれるようなしつこさで64のゼルダをつくった!
そのしつこさの一端を、
しつこくインタビューしてきました。
そのインタビューを少しずつ編集して
「ほぼ日の近くの大きな樹の上から」
お伝えしましょう。


(第1回の8)
今度のゼルダは
「ダンジョンがたいへん」らしい。
その2

bicycle昔から、ゼルダっていうのは、
ダンジョンのなかに「壺」ってのがあって、
そこからハートが出てきたりとか、
いわゆる回復系、補充系のアイテムが出てきます。
それは外せないでしょう、
っていうことで今回も置いてます。

序盤はあまりストレスがかからずにすんなり解けるように、
わりに親切に置いてありますよ。
序盤のうちに、どうしても必ずやっといてほしいネタが
あるんですけれど、そこまでのあいだに、
あるものをとっていないと
それが解けなくなるのはまずいんで、
簡単にそれが手に入る方法として、
そのへんの草を刈ったら手に入れられるようにしたり、
ということとかね。
中盤以降は、自分でがんばって
手に入れてもらわないといけないんですけれども。

宝箱もね、最初はいっぱい置いてみたんだけど、
中に入れとくもんがなかったり、
だからって多めにルピーを入れてみたけども
「こんなところでルピーもらったって、嬉しくないよ」
とかって言われて、
「そんなこと言われても困るよなぁ」って思ったりね。

今回、いちばん苦しめられたのは
「どんなところで、どの時点で、どんなものが出てくれたら、
プレイヤーは嬉しいだろうか」
ということだった。
というのは、今回あまりにもモニター結果がバラバラで、
最後までちゃんとしたデータが取れなかったんですよ。
リンクがこのダンジョンに来た時点で、
どういう状態になっているかが、最後まで確定できなかったんです。

スーパーファミコンのときはアイテムの個数が少なかったんで、
まだコントロールしやすかったんですが、
今回は、例えば持っている財布にもサイズがあって、
持てるお金の金額もプレイヤーによって全然違っています。
このダンジョンまで来たときに、
このくらい持っていれば大丈夫だろう、と思って、
いざダンジョンまで来たら、案外使えるものは持ってなくって、
それじゃまずい、ってんで慌ててガバガバそこらじゅうに
壺を置いてみたり、ってこともありました。

子供と大人、という設定があるけど、
子供のころはそんなにお金持ってちゃいけないだろう、
なんて思っていると、逆にそれが足カセになっていって、
作る側にのしかかってきちゃったりもしました。
ネタとして面白い、というのと、それをうまく整えていけるか、
というのは、また違ったりするので。

ぼく個人的には「森の神殿」がけっこう気に入っています。
今回のゼルダのダンジョンで、いちばん最初に
設計した
のが、そのダンジョンなんですよ。
当時大がかりなネタを空想していたのを、形にしてみました。
中に出てくるキャラクターも、
「森の神殿」にあわせてつくったりしましたので。


中に
「ねじれてる通路」があって、
それがまっすぐになって、まっすぐになることで、
取れなかったアイテムが取れるようになっています

これは、3Dじゃないと出来なかったことでした。
「通路がねじれてる」って、
考え方は単純なことなんですけれど、
意外とデザイナーは苦労しました。
そのねじれてる状態をどうつくったらいいのかで、
たぶん一週間くらい、ずっと悩んでたと思います。
そのデザイナーも初めてだったんで、ぼくが絵まで描いて
「ここがこんなふうにねじれてるんだよ」って説明したら、
じゃあ、相当いい感じにねじれてなきゃいけないだろう
って、がんばってくれてね。
3Dならでは、というイメージをつくりたかったんで、
ここは苦労したかな。


「水の神殿」は、ひと部屋のなかでは解けなくて、
何度も行ったり来たりしなくちゃいけないんで
「ストレスがたまる」とかって
まわりから言われてもいるんですが。
ぼくとしては、ゆっくり遊んでもらいたいな、
と思ったところなのでね、
ぼく、素潜りとか大好きですから(笑)。
ええ、水の中にいるのが好きなんですよ(笑)、なので、
アイテムさえあれば水のなかにずっといられますので、
ゆっくりやってもらえたら、嬉しいなぁ。


「炎の神殿」については、
すごく大きなダンジョンをつくって、
そこで自由に遊んでもらいたい、という意図は、
成功していると思います。

「水の神殿」で、リンクが、滝に向かって
フックショットをバンバン打ち込んでいって上っていく、
というところがあるんです。
ここは、ぼくとしてはめずらしく、
計算機片手にデータを計算しながら
打ち込みのひとつひとつの位置を
決めていったところです。
ふだんはもっと大ざっぱなんですけど、
そこだけは自分らしくない細かい仕事をしたところです。
ここも、楽しんでみてください。
ダンジョンのひとつひとつに思い入れがあるので、
じっくりやってほしいですね。
       (ダンジョンデザイン・小野塚英二さん)



というところで、(第1回の8)
「今度のゼルダは『ダンジョンがたいへん』らしい
 その2」は終り。
これから、さらに加速度つけて進んでいきますから、
新しい更新をこまめにチェックしてください。


1998-11-30-MON


戻る