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「ゼルダの伝説 時のオカリナ」の情報・産地直送!
宮本茂を核にしてまとまったゼルダチームは、
あきれるようなしつこさで64のゼルダをつくった!
そのしつこさの一端を、
しつこくインタビューしてきました。
そのインタビューを少しずつ編集して
「ほぼ日の近くの大きな樹の上から」
お伝えしましょう。


(第1回の21・ゼルダ最終回)
「宮本茂、ゼルダについてふたたび語る」


bicycleどうでしたか?
他のスタッフ、なんてゆうてましたか?
僕が 「そんなことまでせんでもええから」
っていうのに、スタッフのほうが
こだわってるってことがわかったでしょ?

ほんとはもう完全に終わってるはずやったんやけど
とにかく世界が膨大なので、
初歩的なことがちゃんと出来てなかったりね。
(※このインタビューは開発の大詰めの段階で行ないました)

さっきも、岩を剣で叩いたら、「ゴツン」っていうんで、
またスタッフのところに走っていって、
「あれは、カッキーンって言わなあかんやろ、
 なんでなってないのや」って。
1個づつ手作りの作業なんで、
どうしても細かい仕事の入れ忘れがあるんですよ。
それをチェックしていくとたいへんです、時間がかかって。
でも、もうちょっと、です。

ぼく自身は、ずっとゲームを作り続けてるんで、
今回このゼルダのここにこう思い入れて、っていう
特別な思いはあまりないんですよね。
どこにどう思い入れてる、っていうものはないけど、
まあとにかく、見て欲しい。
自分たちが作っているうちに気がついた、
「比較するゲームが他にない」というところを
ぜひ見てほしいと思います。
あえて言えば「マリオ64」に似てるのかなあ、ぐらいで。
最後までいかなくてもいいから、
20〜30時間でも遊んでもらえたら、
元がとれるゲームやと思うんやけれども。

開発途中までは
ゲームのなかにサブイベントが少なかったんで、
後半はサブイベントを作ったり、
オカリナネタを展開することばっかりやってました。

ほとんどはデザイナーの仕事なんですよね。
デザイナーが、ある種「絵空事」のようでもあり、
現実にありそうな景色のなかに、リンクを立たせていって、
で、ぼくはそれをくずさない程度に
音の注文をつけたり、ゲーム要素を入れたり。

Mr.Miyamoto

最終戦闘、ですか?
そのあたりはもう、ぼくにはわかんないんですよ。
デザイナーが思い入れて作ってることだし、
ぼくはただ「すっごい敵がいたら、それでいい」ぐらい。
そのあたりまでいったらぼくの仕事は終わっていて、
今のひとがかっこいいと思うものを作ればいいので、
ぼくはそういうことじゃなくて、
「感じる部分」で基本的な仕事をしてます。
「ゼルダ」はそっちの方向に行ったらいいとか、
そっちの方へは行ったらダメ、とかを設定していくのが
ぼくの仕事でした。

よく「ゼルダ的」という言い方をするんですけど、
「それはいったいなんなんですか?」という、
現場の抵抗にあってもいるんですけれど。
スタッフのなかにゼルダを長くやってるひとが何人かいて、
2つのものがあったら、どっちが「ゼルダ的」かという
選択のイメージをよく理解してくれていますので。

出来ないですよ。
こんなおっきいものを、総監督がひとりいて、
全部書き上げてまとめていくことなんて出来ないし、
クリエイティヴでも、デザイナーが各パートで
それぞれフルにいい仕事をしていて、
ぼくはそれのとりまとめをするだけですから。
そういう、クリエイティヴやってるひとたちに負けない
サブゲームをつくるだけで、今回はせいいっぱい。

このゼルダで初めて一緒に仕事したひとも多いしね。
そのひとたちって、ぼくが細かいとこまでひとつひとつ
指示するんやと思って最後まで待ってたら、
結局最後まで指示がなかった(笑)。
そのくらい、大きかったんです、今回は。
あと1年あったらねぇ(笑)。
けど、使えますよ、このシステムは。
もうちょっと何かやらないと、もったいないんで。

「ゼルダ後」
ぼく個人の仕事としては、今度こそは、
シリーズじゃないものをやりたいと思う。
今回のメンバーを半分にわけて、
そのままゼルダなどを引き継いでいくチームがあって、
残りの人たちは新しいプロジェクトを
やっていくことになるでしょう。
だいたい、マリオもゼルダも、毎回そうやって作ってます。

ずっと純粋なメンバーだけで
シリーズをつくっていくことはほとんどなくて、
スタッフの半分くらいは毎回入れ替わってますね。
だから、各パートでけっこうメインの仕事をしているのが
新入社員だったり、というようなことが毎回あるんですよ。
で、最後の仕上げの頃になって、
オリジナルのメンバーがダーッと寄ってきて、
あれこれいじくり回す、みたいなことが起こります(笑)。
今度も、スタッフの半分近くが
ゼルダを初めて作るひとだった。
それくらい大きかった、ってことなんですけどね。


さて、「ゼルダ」を遊ぶために
今回64を買ってくれたひとも多いことでしょう。
どうもありがとう。
「Nintendo64」には、
あんまり知られていないけれど、とってもよく出来てて、
ぜひみなさんにおすすめしたいゲームが
まだまだたくさんあるんです。

この時期のイチ押しおすすめは
なんといっても「1080°」(テンエイティー)。
1998年の2月に発売した、
スノーボードのゲームソフトです。
長野冬季五輪が終わってから発売というヘマをやったんで、
あんまり売れなかったんです。
でも、そうとう遊べるゲームなんで、
このままじゃ本当にもったいないんです。
だから・・・あえて1年前のゲームを。
ちっとも古くなってへんで、
ということで紹介したいんです。

1080 タイトルは「1080°」
 テンエイティと読みます。
 サウザンドエイティとも呼びますが、
 スノーボードの3回転スピンジャンプの
 技の名前をゲームのタイトルにしています。
 この、実際には素人のできない技を、
 本物のような雪の上で体験できるのも、
 64ならではの雪質、質感だからこそ!

 ゲームのなかで使っているボードはすべて
 アメリカの「LAMAR(ラマー)」社の
 99年モデルで、まさに今シーズン、
 フルに楽しめるようになっています。
 まだ体験していない人には、
 この冬ぜひおすすめの64ゲームなので
 ぜひ遊んでみてください。
そして、よかったら友達に
触らせてあげてください。
一度作ったソフトが何年も遊ばれると、
とても幸せです。
アメリカでは同じく64ソフトの「ウエーブレース」が
今年の夏もたくさん売れました。

毎年、冬になったら「1080°」
と言われるくらいになればスタッフも酬われるし、
みんなも楽しいですからね。

せっかく今が、スノーボードシーズン真っ最中なんだから
「ゼルダ」の次に「ほぼ日」で取り上げてもらうのは
この「1080°」にしようかな。
開発スタッフからもゼルダに負けないくらいの熱い声が
ぞくぞく集まって来ているので、ぜひ読んでください。


というところで、(第1回の21・ゼルダ最終回)
「宮本茂、今度のゼルダについてふたたび語る。」
は終りです。

最後に、ゼルダのスタッフから打ち上げパーティーの
スナップ写真が送られてきましたので、紹介します。
ココをクリックすると打ち上げ写真が出ます)

次回からこのコーナーでは、
スノーボードゲーム「1080°」を紹介していきます。
新シリーズのスタートを楽しみにしていてくださいね。


1999-1-3-SUN


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