ニュースのご近所。
あの出来事、近くで見るとこんな感じ。

第71回 ニュージャージー州のご近所から。


みなさん、こんにちは。

今日は、1通のみのご紹介をいたします。
昨日のニュースのご近所で特集をくんだ
「世界一のジョーク」にたいして、
その「ニュージャージー州」という部分だけに
焦点をしぼったおたよりが、届いたんですよ。

カレがニュージャージー州出身だという方からの
なんだか笑ってしまうメールになりました。ではどうぞ。







・ほぼにちは。
 アメリカからです。
 前回載った「世界一おもしろい」といわれる
 ハンターのジョーク、確かにあんまりおもしろくない。
 Make Sureが味噌なのもわかるんですが。
 しかし、このジョーク、私的には他の部分で笑いました。
 というのも、このハンターが、わざわざ
 「ニュージャージー州から来た」
 と注釈されているところです。

 ニュージャージー州。
 私のボーイフレンド(中国系アメリカ人)が
 ニュージャージー生まれなのですが、
 このニュージャージーという場所は、
 アメリカ人だけでなく、世界中の人から
 笑いものにされる運命にある地域なのです。
 このジョークは、たぶん
 「ニュージャージーから来た人達ならやりかねない」
 というところも、ちょっと
 笑えるポイントになってるのかもしれません。

 見た目が中国人な彼に、人々は
 「香港から来た」という返事を思いっきり期待して
 「どこから来たの?」ときくのですが、
 「ニュージャージー」と答えると、
 見知らぬ人さえ、みんな大爆笑するんですよ・・・。
 これって、見た目ばりばりレゲエのカリビアンだけど
 日本語ペラペラな人に、
 「ジャマイカから来た」という返事を期待して
 「どこから来たの?」と聞いたら、
 「北浦和です」というの以上に激しく笑えるらしいです。
 (あ、浦和というのに特に意味はないです)

 ニューヨークの隣で、一部には高級住宅地もならび、
 日本人も沢山住んでいるニュージャージーですが、
 いわば、「ださいたま」的な存在に
 さらに輪をかけた場所とでもいえばよいのでしょうか。
 彼は出張先のイスラエルでも、
 「ニュージャージー!アメリカのわきの下ね!
  (地形的に確かにそうだが)」
 といわれて落ち込んでいました。
 ヨーロッパの人達には、
 「ニュージャージーは、ヨーロッパでいえば
  ベルギーのような存在だ」
 というとみんな非常に納得するらしいんですが・・・。
 ニュージャージー。なぜこんなにばかにされる・・・。

 昔は工業地帯として繁栄したものの、
 今じゃ廃墟が立ち並び、
 しかも化学工場だらけでスモッグだらけ、
 化学廃棄物だらけで、
 アメリカのゴミ捨て場的イメージが。
 しかし、私のボーイフレンドの生誕地
 トレントンの鉄橋には、いまだに
 「Trenton makes the world takes」
 (いわば、トレントンは世界に通用する
  すばらしいもんをつくっとる、ということ)
 というスローガンが誇らしげに掲げられている・・・。
 でもそこで作ってるのって、食品添加物だったりする。
 このトレントン生まれというのも
 さらに笑いの対象になるらしく、
 一度パーティーで会ったかなり年配のおじさんは、
 彼の出自を聞いて、腹をよじって笑っていました。
 なぜ、そこまで・・・。
 ニュージャージーには変な訛りもあるし、
 さらに今話題のイタリアマフィアのドラマ
 「ソプラノ」の舞台として、
 任侠の世界も繰り広げられている。

 そんなニュージャージーから生まれ、
 彼らが誇る文化人は「ジョンボンジョビ」・・・。

 うーん、ニュージャージーが
 なぜこれだけ笑いものになるのか、
 言葉で説明するのが難しいんですが、
 はたからみたらあまりに
 洗練されていない場所であるにもかかわらず、
 ニュージャージーに住む彼らが、あまりに
 この場所を誇りに思っているところ、なんでしょうか。

 長々とかいてしまいましたが、
 あのジョークから、
 急にニュージャージーの謎、
 について考えてしまいました。
 (Marichan)






長めに紹介させていただきましたが、
「ニュースのご近所」担当のわたくし木村は
東京郊外出身ですから、なんか、この中国系のカレに
ものすごーく、親近感がわきましたよぉぉぉー!!!!

ほかにも、ニュージャージーに関しては、
「ニュージャージは、東京で言うところの
 ダサイタマ(埼玉県民の皆さんごめんなさい)みたいな、
 どんくさいイメージがあります。
 ニューヨークの隣に位置している以外、
 これといって話題の無い、環境もあまり良くない、
 冴えない州、というのが
 一般的なニュージャージーの印象です。
 NYCの人は、ニュージャージーナンバーの車が
 マンハッタンでもたもた運転してたりすると、
 『んもう、またこのジャージャーったら!』
 と舌打ちしたりします。
 そう、ニューヨーカーはイジワルなんでございます」
というシブイおたよりを、いただいてます。

・・・ニュージャージーがんばれ。バスケは強いぞ!

では、次回のこのコーナーで、またお会いしましょう。


さまざまな、日本国内や海外からの
ニュースのご近所のおたよりは、
件名を「ご近所ばなし」として、
postman@1101.comまで、どうぞーー!!

2002-10-10-THU

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