ニュースのご近所。
あの出来事、近くで見るとこんな感じ。

第37回 不法投棄で、川魚3000匹が死ぬ。


こんにちは!

今日の冒頭は、福岡県からのニュースのご近所です。
目の前の風景が、変わってしまったという体験談ですよ。
福岡では、かなりの衝撃だったようです。2通ご紹介!







・全国ニュースではないのですが、ここ福岡県では
 新聞でも大きく取り上げられたニュースのご近所から。

 3日、福岡市内を流れる樋井川という川の上流で、
 ある男性が百リットル以上の洗剤を不法投棄し、
 コイやフナなどの川魚
 3000匹以上が死んでしまった
のです。

 私はその川の目の前のアパートに住んでいて、
 毎朝、気持ちよさそうに泳いでいる大きなコイや、
 地元の人が放流している緋鮒の群や、
 そのサカナを狙っている
 白い鳥たちなんかを眺めながら、
 橋を渡ってバス停まで歩いていました。
 それは、朝の通勤のだる〜い気分を
 癒してくれる光景だったのです。

 今朝、いつものようにアパートを出て、
 河原の草を刈っていたおじさんに声をかけられて、
 そのひどい光景を目にしました。
 あんなにいっぱいいた緋鮒はみんな死んで
 川の中州にゴミみたいに打ち上げられ、
 コイはぷかぷか浮いていました。

 昨日まで川の中をゆうゆうと泳いでいた
 30〜50センチぐらいのコイは、
 体が大きいから死にきれないのか、
 川のあちこちで苦しそうにばたついていました。
 魚たちにとっては、まるで地獄だったでしょう。
 草刈りのおじさんは、やるせない様子で
 「どうすればいいんでしょうねえ」
 と何度も私に訊いてきました。

 会社に着いてすぐ、区役所に電話をして、
 たった一人の人の不法投棄が原因だと知りました。

 福岡に住んで三年目、私の「自然摂取量」は
 ほとんどこの樋井川からでした。
 新聞よると、地元の人たちは、
 高度成長期に荒れてしまった川に
 十七年も前からコイやフナを放流し、
 育ててきたのだそうです。

 今回の事件で、それが
 パァになったと嘆いているとのことでした。

 夜、帰りに通ったときには、
 川の近くは魚屋みたいな
 生臭いにおいがしていました。
 暗がりの中、魚がいなくなった川の中州に一羽だけ、
 鳥がぽけーと立っていましたが、
 この鳥もそのうちいなくなってしまうでしょう。
 何でこんなひどいことが
 起こってしまったのかわかりません。
 悲しくて、悔しくて、命をかえせと
 叫びたくなりました。

 暗いメールで、しかも怒り心頭のため
 長いメールになってすみません。
 私ですらこうですから、
 長いこと樋井川の自然を育ててきた地元の人は、
 本当にやり場のない怒りを
 覚えていらっしゃることだと思います。
 ちょっと悲しいニュースのご近所でした。
 (Tutu)



・昨日、福岡市内で大変なことが起きました。
 私が住んでいる城南区樋井川で放流されていた
 コイやフナが3,000〜4,000尾死んでしまいました。
 ローカルのニュースでは流れていましたが
 さすがに全国版のニュースで流されていませんでした。

 でもこれ、とんでもないんですよ。
 会社経営男性が知人に、
 台所用洗剤の処理をたのまれて
 会社敷地内の側溝に1リットル容器で
 100本以上も流したんだそうです。
 それが川に流れ込んでしまい
 こういうことになってしまったようです。

 このコイと言うのが
 17年前から地域の人たちや
 小学生達がコイが住めるような
 きれいな川にしようと放流を始めたそうです。
 それが一晩で壊滅状態に……。

 コイやフナだけではないはず、
 うなぎやナマズなんかもたくさんいたはずです。
 本当に悲しいです。
 ご近所ばなしでした。
 それではこの辺で失礼します。
 (ビー)






福岡に移り住んでから3年の人にとっての、
「はじめての福岡の印象」の一端を担った川が、
いきなりニュースの現場になってしまったのですね。

そして、あとの人のメールからもわかるように、
そうとう、福岡では大きなニュースなんだ……。
こういうかたちで、不意に景色が変わるような
ニュースも、あらわれちゃうんだなぁと思って読みました。

では、次は一種の「警察もの」のメールです。
アメリカから届いていますよ。







・米・カリフォルニアのニュースです。
 日本でもちらっとニュースで流れたようですが、
 先日サンノゼという街の、オープン1ヶ月前の
 巨大アパート&ショッピングモールで火事がありました。
 
 火は広がって3時間近く燃え続け、
 近くのハイウェイや東西南北の道路は全て封鎖。
 道という道にパトカーが立ちふさがり、
 この辺では珍しく一般道も大渋滞。
 私は現場から5〜600mの歯医者で
  働いてまして、
そこの窓からも
  煙がもうもうと上がってるのが見えました。

 でも、その火事を最初に私達に教えてくれたのは、
 なんと勤務中のおまわりさんだったのです。
 治療の予約がありオフィスにやってきて、
 「あのショッピングモール、今燃えてるよ」と。
 こらこら、こんな非常事態に虫歯削ってる場合かい!

 こっちのおまわりさんはわりと平気で
 制服姿のままごはん食べたりお茶飲んだりしてます。
 「呑気だな〜」という気持ちと
 「今は強盗は来ないだろう」という安心感が
 交錯することが多いんですけど、
 何十マイルも向こうの管轄から応援を呼んでるくせに
 「俺ちょっくら歯治してくるワ」
 みたいなのがアリなんだなあ、
 と妙に感慨深い気持ちになってしまいまいした。

 アメリカの警官ってベルトにいろんなモノつけてます。
 もちろんとっても重そうな拳銃もついてます。
 「つけっぱなしで椅子に座れるのかな?」
 「いや、命より大事に違いないし外さないだろう」
 「拳銃だけ手に持つにきまってる」
 などと興味津々で眺めていたら、
 全て外して床に放り投げて治療受けてました。

 火事よりもびっくりしました。
 (たくらまかん)






すごい警官だ・・・。
「拳銃を床に放り投げて」
ってところが、ものすごくリアルでした。
「燃えてるよ!」という軽いあいさつのような言葉で
歯医者に来た状況を、思わず想像してしまったですよ。

では、次回のこのコーナーで、お会いしましょう!!


さまざまな、日本国内や海外からの
ニュースのご近所のおたよりは、
件名を「ご近所ばなし」として、
postman@1101.comまで、どうぞーー!!

2002-09-06-FRI

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