ニュースのご近所。
あの出来事、近くで見るとこんな感じ。

第３６回　長野県での取材攻勢。


こんにちは！

長野県知事選挙が、
おおさわぎのうちに終了しましたが、
「選挙がおわったから言える」という
ニュースのご近所メールが、到着いたしました。

マスコミによる取材攻勢を、
旅館の人たちがどう避けていたかという話ですよ。

さっそく、ご紹介いたしますね。


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・長野県民というだけで、かなり
　「ニュースなご近所」の今日この頃。
　知事選では田中前知事の圧勝という結果になりましたが、
　すっかり悪者になってしまった
　県議会議員さんと市長さんたちが
　独自の候補者を探していた頃のことです。

　わたしの叔母は
　その秘密の会談の場となった旅館で
　アルバイトをしていたのですが、
　その動きを追っていた取材陣に
　旅館の入口や勝手口を囲まれてしまったそうです。
　
　そこでその取材から逃れる為に
　迎えの車を近くのファミレスに移動させ、
　従業員しか知らない通用口から数人の議員さんを連れ出し、
　叔母の車でファミレスまで送ってあげたそうです。
　
　もちろんその日は仕事にならず、
　洗い場の片付けもしないまま帰ったと言ってました。
　「テレビで見るほど悪人顔じゃなかった」
　とも言っていましたね。

　でも、立派な公用車でやって来たという市長さん。
　そりゃ追っかけられるに決まってるでしょ？
　という感じだったそうです。
　（ぴー）


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身を隠して密談をしている現場も、
それ一色になって、仕事が手につかなくなった、
という様子がリアルに出ていて、おもしろかったです。

では次は、警察の人たちシリーズをお届けです。
事件の聞き込みをされた人からのメールなのですが、
なんか、「記憶の引き出しかた」みたいな話で
とてもおもしろかったので、ご紹介いたしますよー。


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・警察ネタがはやっているようなので
　私も、思い出したことをひとつ。

　数年前、私は某ファミリーレストランで
　ウエイトレスをしていました。
　夜から深夜5時の閉店までの時間帯。
　最寄駅からそう遠くないこともあって、
　電車の始発待ちの人がいることも
　めずらしくはありませんでした。

　そんなある日、私服の刑事さんが店にやってきまして、
　事情聴取などをされることになりました。
　店の近くであった火事騒ぎ？の放火犯が、
　犯行後ウチの店に立ち寄って
　朝まで時間を潰していたらしいのです。

　その情報がどこから生じたものかは
　わかりませんけれど……。

　しかしこちらは毎日百人以上を相手にしている仕事です。
　常連さんか、よほどアクの強い人でない限り、
　顔なんて覚えていません。
　入り口のレジ近辺を撮影した
　防犯カメラの映像を見ても粗い画像ですし、
　数日前のこと、そう簡単に記憶が甦るはずもありません。

　が、そこはさすが刑事さん。プロでした。
　まずその日のことをゆっくりと
　誘導しながら思い出させてくれるのです。
　店には当然伝票が保管してあります。
　そして従業員はお客様の顔はすぐに忘れても、
　料理の組み合わせと
　ご案内した席は覚えているものです。
　なぜか不思議なことに。

　「まずね、1時半にカレーとドリアを頼んだ
　　この二人組みは思い出せる？」
　「あぁ、カップルですね。窓際に案内した・・・」
　「うん、それじゃその次のオーダーは
　　1時50分までないけど、その間は何してました？」
　「えーと……ドリンクバーの掃除をしていましたね。」
　「ほほー。じゃ次に……」
　てな具合で、いきなり容疑者について聞くのではなく、
　周りを固めて、
　記憶を鮮やかに蘇らせてくれるのです。
　お陰で、刑事さんたちが容疑者として
　調べている人たちについて
　すんなり思い出すことができました。

　そのあと、今度は指紋や手全体の紋
　（というのですかね？）をとられました。
　伝票に容疑者の指紋が残っている
　可能性が高いからでしょう。

　ここで、刑事さんはかなり気を使って
　あれこれ説明してくださいました。
　まず指紋をとるためのインクは
　洗えばすぐに落ちるので心配しないように、とか、
　ここであなたの指紋等をとっても、
　これは資料として使わせていただくだけなので、
　捜査が終わればすぐに廃棄しますので、
　他のことには一切使いません、とか。

　こうしてわが店での捜査は終わりました。
　犯人が捕まったかどうか、
　かなり気にしてはいたのですが
　どうやら捕まったらしい。

　風の噂に聞いただけなのではっきりしていません。
　さすがに事件当事者ではないので、わざわざ
　報告には来ていただけないのでしょう。残念ですが。
　なお、この刑事さん、とても感じの良い人でした。
　（kuri）


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パッと覚えている意味記憶のようなところを
直接質問するのではなくて、エピソード記憶というか、
「あの時にこうしていたから……」
というように、スルスルと記憶の糸を解きほぐすあたり、
きっと、捜査のマニュアルが徹底しているんでしょうね。
丁寧な捜査の状況そのものが、おもしろかったです。

では、次回のこのコーナーで、お会いしましょう！


さまざまな、日本国内や海外からの
ニュースのご近所のおたよりは、
件名を「ご近所ばなし」として、
postman@1101.comまで、どうぞーー！！

2002-09-05-THU

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