25/52 宝島
真山地区のなまはげ


5つの社が並ぶ赤神神社の五社堂は、
男鹿半島でも
もっとも伝統的な「なまはげ」文化をつたえる
真山地区に建つ。

冬、囲炉裏にあたってばかりいると、
「ナモミ」「アマ」という
低温火傷になってしまうことがある。

そうした「怠け者の証」である
「ナモミ」を剥いで懲らしめる存在として
「ナモミハギ」、
すなわち「なまはげ」が生まれたという。

なお、石川直樹は
「なまはげは鬼だと思われているけど、
 ぼくはそうじゃないと思っています。
 海の彼方からやってきた
 『異人』であり、
 作物の種や稲作の技術などをもたらしてくれる存在で、
 宮古島の泥神さまや
 悪石島のボゼなどと、同じ『来訪神』の系列でしょう」
と話してくれた。

「すくなくとも
 なまはげの発祥の地とされる
 真山地区のなまはげには‥‥ツノがない」

「武帝のお供の5匹の鬼」を
なまはげのルーツとする説も他方で存在し、
その発祥については諸説あるようだ。

なお
「宮古島の泥神さま」
「悪石島のボゼ神」
についても
後日、この連載に登場する予定である。