インドへ出発しよう!
永遠の原点
はじめて人間の死体を見た。パンパンに膨れた「人」が、目の前のガンジス川を流れていった。まだ高校生の石川直樹は、息をのみ、言葉を失い、川べりに茫然と立ちつくしている。インドの人々は、同じ川の水を飲み、衣服を洗い、身体を清めている。聖なるガンジス。この国では「世界からあふれだす何か」を、たくさん目にした気がする。「地を這うような旅」がしたくて、はじめて訪れた外国。永遠の原点。何度も戻ってきた場所。写真は2005年ごろ、インド北西部の町・ジャイプール近郊。この日も、何人もの観光客を背中に乗せてワーキャーやられていた2頭のゾウが、1日の終りに「お疲れさん」と言い合いながら、水浴びをしているところ。この川の名前は、知らないんだけど。
2010-11-15-MON