80's
80代からのインターネット入門。
前橋の母Aが、Eメールで原稿を
送ってくるまでの物語。

第14章 小学校高学年くらいの段階にはいったか(2)

南波先生は、ほんとにMacが好きみたいです。
こんなふうに好きとか嫌いとか、
感情を揺り動かすマシンを、ぼくはあんまり知らない。
アンティークの時計のマニアとか、
クルマを趣味にしている人とかもいるけれど、
パソコンで「かわいいと思われる」というのは、
かなり商品としてはたいしたことなんだと思う。
Winのマシンでも、こういうファンというのは
やっぱりいるものなのだろうか?
もしそういう人がここを読んでいたら、
ご意見を聞かせてください。知りたいわ、それ。

じゃ、レッスンだ。
いや、まずは、スイカ、か。


ミーちゃんのお顔を拝見したとたん
ホッとするのはなぜだろう。
あらゆる雑念がさっぱりと洗い流されるような感触。
iMacのようだ。
心の中が透き通って見えるような、きれいな笑顔。

スイカをいただきながら、お互いの近況報告。

8月3日のミーちゃんお誕生日には、
iMacの起動とともに、
「Happy Birthday!」とのメッセージ。
さぞかし、びっくり嬉しかったことだろう。
Mac、ユーザーの心をグイッと掴む、
ニクイ演出をしてくれるものだ。

一番最初に起動したときに現われる
「Mac OS設定」の際に、何を入力したか、
いちいち覚えている人は多分少ないと思う。
生年月日を入力したことなど、すっかり忘れている場合、
誕生日のメッセージには
けっこう驚かされるのではないだろうか。
「な、なぜ、知ってるの!?」と。

マシーンからのこういうメッセージは嬉しいものだ。
日常お目にかかる数々のエラーメッセージが
ユーザーに与えるがっくり感を
年に一度埋め合わせてくれているかのようにも感じられる。
いや、いや、素直に嬉しがろう。(笑)

ミーちゃん、読者の皆さんからの
祝お誕生日メールにもとても感激されたようだ。
メールの送受信における「自立」が
お誕生日に間に合ってよかったと痛感。

おっと、
下手するとレッスンをすっかり忘れてしまいそうだ。

さてと、そろそろ、iMacの出番。
久々に目にするタンジェリン君が
オレンジゼリーに見えてしまう夏。
ミーちゃんの指先タッチで、プルルンと起動。

さて、何から始めようかな・・・そう思った瞬間、
「あの〜、時間がね、ずれちゃってるようなんですよ」

質問メモこそ手元にないが、さすがにちゃんと疑問点を
提示してきてくださる。
「これをお教えしよう」とこちらがリードするよりも
「これを教えてほしい」と言ってきていただく方が、
教える側としては、自分の存在価値をより感じられる。

「『日付&時刻』という
コントロールパネルで設定できますので」
アップルメニューからそのパネルを開く。
ミーちゃん、しっかりとメモ。

「現在の時刻」の数字をクリックすると、
そこが強調表示色に変わり、変更可能となる。
それほど厳密である必要もなさそうなので、だいたいの
時間に合わせてみる。
3分程度のずれがあった。

また、同じパネル内の
「ネットワーク・タイム・サーバを利用する」
について少しご説明。
それをオンにして、「サーバオプション」をクリック。
「タイムサーバ」を「APPLEアジア」に設定。
「自動的」「定期的」「手動で」のいずれかを選択。

これを利用すれば、
タイムサーバが提供する標準時に
コンピュータの時刻を合わせられる。

「メールの送信時刻にも、これが反映されるんですか?」
ミーちゃん、さすが。
そうです、その時刻が記録されるのです。
几帳面なミーちゃんにとって、
時刻のずれはちょっとした
気がかりとなっていたことであろう。


ぼくも、一時、どういう故障かわからないけれど、
すべてのメールが、遠い過去から来るという
妙な経験をしたことがあります。
第1時世界大戦の時代から、1999年のぼくに、
「こんにちは」とかメールが届くんですよ。
いやだったなぁ、あの頃は。
AT&Tの高橋さんに直してもらったんだけど、
どやったんだか、ちゃんと聞いておけばよかった。

(さぁ、好調のうちに明日につづく)

1999-08-24-TUE

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