HOST
いっそあのホストに訊こう!

第27夜 ハレの色気っていうのはマネできる



糸井 それほど恥ずかしさが強いとも言えるんだ?
零士 で、睡眠削って動いて時間つかって、
そこまでやったら、恥もクソもないだろ、と。
そうなったときに、
「多少色気あるんじゃないのアイツも」と、
最近ちらっと聞きますけど……。
それまで自分のことで、
色気なんて言われてるのを聞いたことないですよ、俺。
“やり手”だとかね。
“そつがない”とか。
糸井 もっと猛獣扱いされてたわけだ?
零士 ええ。
で、自分はそれでいいと思ってました。
色気があるなんて言われるのは逆に、
ナメられてると思ってましたからね、僕はね。
そんなの俺はいいんだと。
だから、色気のある人ってうらやましかったですもの。
糸井 つまり、恋愛関係だとか、男女のことに
参加しているんだけれども、
実はそのことが恥ずかしい、みたいなあたりに……。
零士 恥ずかしさがあったり、すごく人目を気にしたり、
自分でもいろいろ気にしてるんです。
考えてるんです。
でも、さっき言った色気ってのは、
恥をかける、自分をさらせるっていう、
そのまんまで……ってことですよね。
糸井 山崎まさよしには、なれないよねぇ。
零士 なれないですよ。
寝巻きみたいな格好で、いきなりギター弾いて、
めちゃめちゃキザなことを歌いきっちゃって、
というのはできないですよ。僕らには。
糸井 むずかしいよねぇ。
にしきのあきらのようになら、できてもねぇ。
零士 ええ。
こうやって、わざと「ウワーッ」って騒いで、
「愛してる〜!」なんていうのは、できますよ。
たぶん、みんなできるんですよ。
ミカン箱ならべて、上に立って(笑)。
糸井 で、やろうと思えば、郷ひろみのラインも
ありえますよねぇ。
零士 できるんですよ。
郷ひろみさんも、ある程度は天然の部分はあるけれども、
恥ずかしいとか、シャイな部分もあると思うんですよ。
それを、成りきっちゃうことによって、
ガーッとやることによって、
あの方法がいちばんいいと考えたんでしょうね。
糸井 だから、ハレとケで言うと、
ハレの色気っていうのは、マネできると。
零士 できます。
糸井 表現だから。
ところが、ケの色気……、
ただ飯食ってるだけで色っぽいとか、
みそ汁すすってても色っぽいとか、
そういうの、あるよねぇ。
零士 にじみ出ちゃってる色気は、
あれはもうね、原発からもれた放射能みたいに、
出たらドワ〜っといつまでも漂っちゃうんですよね。
糸井 はぁ〜。
零士 あれはヤバイですよ。
そういうものなんでしょうね。
糸井 あれ、なくなることもあるんですかね?
ああいう色気って。
鮮度保証期間とか、賞味期限ってあるのかな?
零士 いや、忘れたころに
また効いてくるんですよ、あれは(笑)。
糸井 (笑)たちわるいねぇ。
零士 たちわるいんですよ。
糸井 みんな、さらわれちゃうよねぇ。
零士 だから、僕らは警戒するんですよ。
ふと、言葉じゃなく雰囲気で持っていっちゃう。
色気でモテるヤツってのは、それですよ。
糸井 でも、ああいう人は派閥はできないでしょ?
零士 できないですね。
単体ですね。
でも、色気にみんな冒されちゃってるから、
30対1でも、勝っちゃうんですよ。
勝っちゃうし、
なんで勝っちゃうかというと、
みんなが道を譲ってるわけですよ、それは。
できるヤツほど、譲るんですよ。
「はい、お手上げ」と。
そういう図式があると思いますよ、僕は。
糸井 この話は、続きをまた今度しゃべりたいね。
零士 しゃべりたいですね、コレ。
糸井 ここがいちばん面白いですね。
零士 ええ。
ずっとしゃべってきて、
もうそこに辿り着いたと思うんですよ。
モテるということで、
「どんな男には負けると思う?」
って糸井さんから振られたときに、
「いや、言葉じゃなくね、ちがうことで、
 持っていっちゃうヤツがいるんですよ」
っていうのは、そういうことなんですよ。
糸井 とってもビジネスにはしにくいタイプの……。
零士 いや、もちろんこれは
本人にも操作性はないですから。
糸井 あ! 操作性がない!
コントロール不可能。
零士 不可能!
糸井 あー、だから、よくね、あの……
どう言ったらいいんだろうなぁ。
モテようとしてなくても、
「それだけ力があったら、向こうから来るよ」
という言い方を若い子にすることがあるんですよ。
それのパターンですよね?
零士 そうです。
だから、僕なんかも、お笑いでもね、
まとめちゃったものって、保守的でつまんないよと。
逆にひとつの得意技をずっと通したほうがいいというのは、
この対談を読んでくれる人たちはみんな、
わかったと思うんですよ。
「今自分はすごく考えすぎちゃってるな」って時は、
自分を含めた、ちょっと引いた画面で見る、と。
サッカー中継で言ったら、
すごい球さばきとかに目がいきがちだけど、
それじゃ周りの状況がわからないので、
センターライン付近でやってることなのか、
ゴール前でやってることなのか、
アップの画面じゃよくわからないじゃないですか。
引いた画面……離れたところにいる
ゴールキーパーがどこに立っているかとか、
サポーターのいる観客席もぜーんぶ見えて、
自分のプレイも見える位置にカメラをもっていかないと、
たぶん、モテ道は追求できないです。
そこが第1歩ですよね。

(つづく)

2000-07-14-FRI
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