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いっそあのホストに訊こう!

第23夜 木村くんのマネをしちゃダメだね?

糸井 たとえば、今、誰でもが知ってるような人で、
零士さんから見て「かなわねぇなぁ」って人、だれですか?
零士 福山雅治さんでしたっけ?
あの人が、なにげに「ああ……」みたいな感じの
雰囲気で言ったようなことを
俺、できないんですよ(笑)。
俺は、もう「オオー! ウワーッ!」ってやりますから。
あの人は、「ああ、まあな……」って感じで、
スッとこう……雰囲気があって、
で、ボローンなんてギター弾いちゃいそうな、
ああいうのには、かーなわないですよね。
あんな人がホストになったらねぇ。
糸井 なるほど……、及川光博さんはどうですか?
ミッチー。
あの人は表現してますよね。
方向はちがいますけど。
零士 あー、はいはい。
うーん……あれくらいのことは、
僕たちホストも、もう、できちゃうわけですよ。
今、ミスターレディとか、
ホモセクシャル的なものとか、
ちょっと女性的なものって、
ひとつのジャンルになってるじゃないですか。
で、そういうジャンルがすこし開放されて、
今は別に、それが、とんがった、突起したものには、
見えなくなっちゃってますから、
安心が入っちゃって、トーンダウンしてるんですよね。
あんまりメディアに注目されないじゃないですか、今。
糸井 あ! そういうので思い出すとさ、
山崎まさよし、どうですか?
零士 いいんですよ。
糸井 あれ、かなわないですよねぇ。
あれ、すごいですよねぇ。
零士 かなわないですよ〜。
糸井 男の俺から見てても、
テレビで山崎まさよしの声が聞こえると、
パッと画面見るもん。
零士 ついパッと見ますよね。
糸井 見る。
零士 あの人が、カレーかシチューのCMで
ギターぼろ〜んってやってると、
「なんか今日カレー食いたいなぁ」って
思っちゃうんですよね。
ぜんぜん関係ないのに(笑)。
糸井 ねぇー。
なんにもフリもつけてないのに。
零士 ちょっとそのままの格好で
家から来たんじゃないか、っていう感じで。
糸井 でも、いずれは、
あのジャンルのホストが生まれてきますよね?
零士 生まれてくると思うんですよ。
福山雅治系とか。
ただし、今現在、ホストでどんなタイプがいいかと
僕が考えると……いちばんわかりやすいのは、
ジャニーズ系で、滝沢くんみたいな感じがウケますね。
ウケるというか、誰もが「いい!」と言うと思うんですよ。
ただ、強さを兼ね備えてるとなると……。
糸井 ナンバーワンになるか、ならないか、というと
ちがってくるんだ?
零士 ナンバーワンというか、
今夜から即戦力になるのは、
スマップでいえば……みなさんキャラがいいですけど、
やっぱり香取慎吾くんですよ。
糸井 ……それ、もうちょっと説明してもらえますか?
零士 だから、たとえば、
さっき話になったミッチー的な要素も
なんとなくあるし。
糸井 あるある。お祭り騒ぎできます。
零士 あと、多少甘えて母性本能くすぐる部分もありますし、
「もう〜、この子ったら!」って感じで
ちょっとおイタもしちゃったりできちゃうし、
それでいて、わりとキレるところはキレるって感じで、
プツンですよ、
「じょーだんじゃねぇーよ!」って
男としてケツまくれるっていう部分もあるし。
さらに、自分が我慢しなきゃいけない、
先輩を立てなきゃいけないっていうこともできるし。
で、トータル的に“苦の部分”を表に出さないでしょ
糸井 はぁ〜〜、確かにそうだ!
零士 そうなんですよ。
ほかの4人も、それは素晴らしいですけど、
即戦力のホストってことでのイメージで言うと、
たとえばですけど、中居さんにしたら、
「なーんか時々ちょっと
 ピリピリしてんじゃないかな」とかね。
糸井 神経質そうに見えたらダメなんですね?
零士 ええ。
あと、草剪さんは、イメージ的に
なんとなくほのぼのしすぎてるから
ホストだと、いい人で終わっちゃうのかな、とか、
吾郎さんにしてみたら、
ちょっとすいません、あくまでイメージなんですが
なんかマニアックな部分があるのかな……とか、
木村さんだと、なんか、ちょっと
理屈っぽいかもしれないな……とかね。
糸井 あー、すごいよーく見てますねぇ……。
零士 で、それはそれでいいんですけど、
ジャンルがせまくなっちゃうんですよ。一瞬。
まちがっちゃいないんですけど、
なんとなくピントがボケるんですよ。相手の女性はですよ。
「そこ、ストレートに言っちゃったほうが
 いいんじゃないの」ってとこを、ひねりますからね。
糸井 あれ、オトナの感覚ですよね。
零士 だから、オトナの感覚をつまみに、
景色のいいオープンカフェで、
バーボンかなんか飲みながら……、
っていうんだったらいいんですけど、
それは本人だけの価値観ですからね。
糸井 競争がないときには、
すごく役に立つけどねぇ……。
零士 競争してる場合はもう、
そんなことしてちゃ、
第4コーナーに馬いないですよ(笑)。
糸井 そんな、ゆっくりしてる場合じゃない(笑)。
零士 パドックでパカパカ回ってる場合じゃないですよ(笑)。
もう第4コーナーなんですよ!
糸井 なるほどね(笑)。
はぁ〜〜、そんなことしてたら
時間かかるよねぇ、たしかに。
零士 それでいきなり焦っちゃって、
まあ、飛び抜けたルックスがある人ならいいですけど、
そうじゃない人間は、いきなり第4コーナーで
ガーッ!っていったら、もう骨折で
そのままもう安楽死ですよ。
糸井 だったら街のお兄ちゃんたちは、
木村くんのマネをしちゃダメだね?
零士 ぜったいダメですよ、それは!

(つづく)

2000-07-06-THU

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